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Appleの自社製品への命名方式は、既に多くのユーザにはおなじみのものとなっている。もともとは大したことのない問題ではあるが、テクノロジーとファッションのブームが揺れ動く中で、Appleもそろそろちょっと立ち止まって、製品名のこれまでの慣例を見直し、また気持ちを新たに世界に打って出た方がいいのではないだろうか？
今月、iPadデバイスの製品ラインに、9.7インチディスプレイの【iPad Pro】が追加されるといわれている。そしてこの9.7インチのタブレットは12.9インチのiPad Proと同等かそれ以上の性能になるといわれている。特にカメラなどは。ではここで問題が持ち上がってくる。この製品は、iPad Air 3なのか、iPad Pro miniなのか？
こうなってくると、ちょっと混乱が起こってくる。12.9インチのiPad Pro以外に、Appleには既に9.7インチのiPadとiPad Airがあり、そして7.9インチのiPad miniがあるからだ。
これまでのMacBookシリーズでおなじみの通り、Appleの製品の命名方式はディスプレイの大小はあまり関係なく、技術的な仕様によって決めているということがわかっている。例えば11・13インチのMacBook Airまたは13・15インチのMacBook Proがあるようにだ。そして昨年リリースされた12インチMacBookは性能的にはMacBook Airに劣るため、Airの名前も取っ払われたように思われる（とはいえファンレスにした時点でかなり革新的で挑戦的なデバイスだと思うのだが）。
もし今回の新しい9.7インチiPadが現行12.9インチのiPad Proの大部分の機能や優れた点を引き継いでいたとしたら、このタブレットはiPad Proと呼ばれる可能性が高い。
しかしこれでもまだ問題は残っている。Appleは過去数年、新機種が出ると古いデバイスを割引で販売するというような方式でiPadやiPhoneの製品ラインのバリエーションを増やしてきただけで、何か新しいイノベーティブな製品ラインを作ったわけではない。Appleはこれまでのフラッグシップモデルを代が換わると安くして販売を続け、そして完全にそれが淘汰されるまで続く、というようなやり方を繰り返しているだけだ。
もし新しい9.7インチのiPadがiPad Proシリーズに入るのであれば、今度は通常サイズ（9.7インチ）のiPadはiPadとiPad Pro（プロユース版）の2つの大きなジャンルにわかれるということになる。iPad Proは間違いなく、Appleの最先端のテクノロジーが詰め込まれている製品だ。しかしその価格はまるでピラミッドの頂上のように高い。もしそこまでお金を払えないなら、通常版のiPadを買えばいい。毎日iPadを使って作業をしない人や、お絵かきをしない人はApple Pencilに対応しているiPad Proをわざわざ買う必要も無いからだ。
しかし、そんな理由で9.7インチのハイスペック版iPad【iPad Pro】を出す必要があったのだろうか？12.9インチのiPad Proが売れなかったためのテコ入れのようにしか見えないのだが。。
そして新しい4インチiPhoneの命名についても、問題だ。現在は【iPhone SE】が最有力と言われていが、このいきなりナンバリングをとってしまう命名方法はこれまでのAppleの、少なくともiPhoneのやり方としては逸脱しているものだ。そして今年リリースのiPhone 7は、大型（恐らく5.5インチ）版のiPhone 7 Plusは、もしかしたらiPhone Proという名前になるかもしれない、という。AppleはiPhoneに関しては命名を慎重にするだろうが、既にiPhoneとiPadの製品ラインは複雑になってきている。特にここにきて4インチiPhoneを復活させるのは複雑化をもたらす要因だ。
アナリストは、Appleの製品の命名は既にぎこちなく不自然になっていると指摘している。アナリストでない素人の私でもそう思うのだから、みんなきっとそう思っているのではないかと思うが。。
スティーブ・ジョブズがギル・アメリオの時代に複雑化した製品ラインを一気に切り捨てたように、もっともっと製品ラインをシンプルにした方がいいのではないだろうか。さすがに、初めてApple製品を選ぶ人は迷ってしまうようになっていると思う。
記事は以上。
（記事情報元：WeiPhone）