先月のApple新製品発表イベント”Time Flies”で発表された新型「iPad Air 4」のベンチマークスコアが初めてネット上に登場し話題になっています。iPad Air 4は初めてAppleの最新型SoC「A14 Bionic」チップを搭載しており、世界で初めて商業的に5nmプロセスが採用されたチップが搭載された端末となります。さてその実力の程はどんなものだったでしょうか。
iPad Air 4のA14チップのGeekBench 5ベンチマークスコアを初めて公開したのはTwitterのIce Universeでした。
A14's first Geekbench 5 results appeared, single-core 1583, multi-core 4198, still the king. pic.twitter.com/HXMgEfjSuW
— Ice universe (@UniverseIce) October 3, 2020
公開されたのはモデル番号J308APで、これはTwitterの有没有搞措氏によれば、セルラー版のiPad Air 4だそうです。ちなみにWi-Fi版はJ307APだということです。
the J308AP is the code name for the iPad Air 4 cellular version
wifi is J307AP
has anyone given you this information before?
im an actor😂 yes 100% pic.twitter.com/mYqD20Como— 有没有搞措 (@L0vetodream) October 3, 2020
さて、まずはGeekBench 5の情報によれば、A14チップは6コアCPUで、基本周波数(クロック数)は2.99GHzで、内蔵RAM容量は3.66GBということです。
スコアのシングルコアの1,583とマルチコアの4,198ですが、1世代前のA13 Bionicチップ(iPhone 11シリーズに搭載のSoC)のシングルコアの1,336とマルチコアの3,569に比べて両方とも約15%の性能向上となっています。A13 BionicとA14 BionicはいずれもTSMC製で、A13 Bionicの7nmプロセスに比べ、A14 Bionicは5nmと更にプロセスの微細化が進んでいるため、チップ自体が高性能化・省電力化しているのは間違いないのですが、それをディスプレイを大きくしてもなお実現できたのはすごいことではないかと思います。
ちなみに現行最新のiPad Pro 2020に搭載されているA12Zチップと比べると、シングルコアはA12Zの1,118よりも30%ほど性能が向上していることになりますが、マルチコアだとA12Zは4,564だったため、少し劣ることになります。これは、A12Zには追加GPUコアがあるのが原因とみられます。
というわけで、マルチコアとなるとやはりiPad Pro 2020がiPad Air 4より少し勝っているということで、今年リニューアルされたiPad Pro 2020を買った人は少し安心しているのではないでしょうか。とはいえ、よほど動作が重い作業でもしない限り、普段の動作はシングルコアの性能の方が大事ではあるのですけどね。
さてiPad Air 4ですが、今月中にはリリースされるものとみられています。初めて電源ボタン(スリープボタン)にTouch IDが搭載されたApple端末ということになりますが、その使い勝手も含め、購入した方のレポートを待ちたいところです。今後、この電源ボタンTouch IDは他のデバイス、例えばiPhoneにも採用されていく可能性もありますからね(個人的にはぜひ採用して欲しいところです)。なお私個人としてはまだiPad Pro 10.5インチが現役で頑張っているので(とはいえ主にMacBook Pro 16インチのサブディスプレイとしてですが。。)、iPadは暫く買い替えない予定です。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)