中国テンセントCEOポニー・マー、インターネットによるPM2.5問題解決等4項目の政策提案を提出

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ポニー・マー_Pony-Ma_馬化騰_Tencent

中国の全国人大代表(日本でいえば国会議員に相当する)で、WeChat(微信)やQQなどの中国では圧倒的なシェア率を誇るSNSアプリで有名な中国最大のIT企業テンセント(Tencent、騰訊)のCEO、ポニー・マー(Pony Ma、馬化騰)が、今年の両会(Wikipedia参照)で4項目の議案(政策提案)を提出し、それらが全てインターネットに関係していることがわかった。

モバイルインターネット普及による”スマート民生”

ポニー・マーは民生領域でのモバイルインターネットの普及と応用の加速を提案しており、インターネットによって深刻化する中国のPM2.5等による大気汚染等の民生問題を防止・解決する提案もしている。ポニー・マーによれば、政府の各部門はモバイルインターネットの普及を急ぎ、“人と公共サービス”のデジタル化を全面的に連動することによって、病気や教育リソースの不均衡問題、そしてPM2.5などの大気汚染問題を防止するなど、以前から存在する問題だけではなく、新たに出現している重大な民生問題についても解決の助けになるというのだ。
上記のようなポニー・マーによる“スマート民生”では、生活のスピードを上げ、社会全体のコストを引き下げ、インターネット起業にも更に多くのチャンスを生むとされている。

“インターネット+”国家戦略プロジェクト

ポニー・マーは更に、“インターネット+”という国家戦略プロジェクトを全面的に推し進めるべきだとしている。
その”インターネット+”国家戦略プロジェクトとは、モバイルインターネット、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット化)と人工知能の新技術の発展を加速させることによって、各業界がインターネットを中心に融合してイノベーションが起こり、それぞれの産業のレベルアップにとどまらず、多くの人に創業のチャンスを与え、また一般の人々の暮らしを非常に便利なものにする、というものだ。

モバイルインターネットのバリアフリー化

またポニー・マーは更に、全社会が一体となって中国のモバイルインターネットのバリアフリー化基準の制定と確実な実行も提案している。「健常者も障碍者の方も、また年寄りも若者も、どんな人でも平等で、便利で、バリアフリーに情報を扱えるようになるべきです」と彼は述べている。

画蛇添足

ポニー・マーのことは友人のブログのインタビュー記事をご覧になるとどんな人かが垣間見えると思う。非常に頭の切れがいい人だ。しかも考え方もスマート。おまけにWeChatやそれに付随するサービスで中国に莫大な富をもたらしており、国会議員の役割も果たすほどの大人物だ。

中国の民生は発展のスピードに追いついていないというが、上記のような提案が実現すればあっという間に先進国を出し抜いてすごいサービスが実現するかもしれない。

折しも、2日ほど前に柴静が自腹で全国のPM2.5事情を取材して講演した1時間強の動画が中国全土で広まっていることもあり(友人のブログ参照)、このニュースはまさにタイムリーだ。

まさに、中国のインターネットサービスをアリババ(Alibaba、阿里巴巴)、シャオミ(xiaomi、小米)、バイドゥ(baidu、百度)などと共に変えているポニー・マー率いるテンセント。彼の今後の動きにますます注目が集まるだろう。

なお、人工知能のめざましい発展については湯川鶴章著作の人工知能、ロボット、人の心。 (TheWave出版) が詳しく、非常に面白く解説されているのでぜひ(Kindle版のみ、期間限定公開)。

記事は以上。

(記事情報元:cnBeta

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