Apple（アップル）がリリース予定のApple Watchは、3月9日（日本時間3月10日未明）の新製品発表スペシャルイベントや、4月の正式販売開始がますます近づいている。それに向け、ますます多くの情報が漏れ伝わってきている。以下は中国のメディアMac Xからの情報。

Apple Watchの社内秘密開発コードネームは”Gizmo”

ニューヨークタイムズによれば、Apple Watchの社内での秘密プロジェクトの頃のコードネームは”Gizmo”だったという。また、Apple Watchのソフトウェアの担当は、前Adobe（アドビ）社のCTOだったケヴィン・リンチ（Kevin Lynch）が主に担当しているという。

Apple Watchの開発担当の元Adobe CTOのケヴィン・リンチについて

■ケヴィン・リンチ（Kevin Lynch）

ケヴィン・リンチが2013年初頭にAppleに正式に入社していたことは、既にメディアなどで伝えられていた。当時ケヴィン・リンチがAppleに入社したことはメディアやAppleファンにとっては非常に関心が高い話題だった。なぜならAdobeのFlashプラグインはAppleの前CEOのスティーブ・ジョブズ（Steve Jobs）の時代にMacやiOSへの搭載を拒絶されていたからだ。しかもそれはリンチがAdobeのCTOだった時だった。当然、最終的にAppleのモバイルデバイスからFlashは一切排除され、またYouTubeもFlashのサポートを打ち切ると発表されている。
結局、Appleがケヴィン・リンチを採用した目的はApple Watchプロジェクトだったわけだ。

既に知れ渡っていることだが、当然リンチの他にAppleのデザインのトップで上級副社長のジョニー・アイブ（Jony Ive）やCOOのジェフ・ウィリアムズ（Jeff Williams）もApple Watchの開発に関わっていた。

Apple Watchの開発秘話、プロトタイプの扱いなど

TIMES誌によれば、Appleは当初もう少し早めにApple Watchを販売開始する予定だったが、技術的な問題によって発売日が4月にまでずれ込んだということのようだ。

更に面白いのは、Apple Watchの開発中のプロトタイプ機は別の既にリリースされている他社のスマートウォッチに似せて作られていたという。たとえば、SAMSUNGのGalaxy Gearのような外見にして、一見Apple Watch（当時はGizmo）とはわからないようにしていたという。

この手法は、過去AppleがiPhone4を開発していたときに、Appleのエンジニアがプロトタイプ機をバーに忘れてしまい、その拾い主がAppleに相手にされなかったためにギズモードに売り込み、ギズモードがその記事を書いてリークされてしまった事件でも使われていた。
当時、iPhone4プロトタイプのデバイスの外観はiPhone3GSに似たケースのようなもので覆われていたからだ。

画蛇添足

iPhone4プロトタイプリーク事件は、その後スティーブ・ジョブズがギズモードに圧力をかけて取り戻そうとして失敗し、長らくAppleがギズモードをイベントから閉め出すという事態に発展した（昨年9月のiPhone6/6 Plusの発表からギズモードは正式にイベント取材メディアとして復活した）。

一時はApple（スティーブ・ジョブズだけかも）からは仇敵とさえとらえられていたギズモードの名前の一部、”Gizmo”がApple Watchのコードネームに使われるとは、何とも因縁や皮肉を感じる。

そういえば、ケヴィン・リンチがApple Watchに関わったことはわかったが、以前Appleの上級副社長だったボブ・マンスフィールド（Bob Mansfield）が、上級副社長から外された理由が、あるスペシャルプロジェクト（当時からiWatch＝Apple Watchではないかといわれていた）に関わるためにエンジニアのトップになるといわれていたのだが、その後話を聞かない。もしかしたら、EV（電気自動車）”Titan”、Apple Carのプロジェクトに入ったのかもしれない。

記事は以上。

（記事情報元：MacX）