iOS8.2正式版のリリースが待たれる中、Appleが昨日未明、突然デベロッパ向けにiOS8.3 beta 1というベータテストバージョンをリリースしたことは昨日のブログ記事で紹介した通り。
現在既に多くのデベロッパがiOS8.3 beta版にアップデートしており、改良点や改善点、新機能などを紹介している。その中でも、中国のユーザからの情報をまとめたものがあるので紹介したい。
iOS8.3 beta1はiOS8.2 betaからのOTAアップデートは不可能
まず、既に試したユーザより、iOS8.3とiOS8.2は全く違うベータテストバージョンとなっているため、現在iOS8.2の最新ベータテストバージョンbeta5からはOTAアップデートでiOS8.3 beta1にすることはできないという報告がある。
必ず、完全なIPSWファームウェア(OFW)をダウンロードし、復元することでのみ、アップデートが可能だ。
iOS8.3 beta1の新機能、改良/改善点、バグ/問題点
これまで発見・報告されたiOS8.3 beta1の新機能、改良/改善点、バグ/問題点は以下の通り。
1. 2G、3G、4Gの切り替えができるようになった(従来の4G/LTEをオン、3Gをオンという表示ではなく、切り替えができるように)。ただし一部のキャリアバージョンの端末(TD-LTE採用キャリア)では、切り替えスイッチが現れないとのこと。
2. emoji(絵文字)キーボードが新しくなり、スワイプしてジャンルを選べるようになっている。またジャンルアイコンも新たにデザインされている。
3. Apple Payが中国のUnion Pay(ユニオンペイ、銀聯)カードをサポート。テストによれば、iOS8.3の地区設定を中国大陸に設定していると、Passboookにクレジットカード情報を足すことができないという。地区設定を中国大陸ではないところにするとPassbookへの追加が可能となるが、Union Payのクレジットカードが足せるかどうかは未だ不明。
そして中国地区に設定を戻すと今度はメニューは出るのだが、操作エラーの表示が出るとのこと。
4. CarPlayの更新。現在のiPhoneはLightningコネクタのみでしかCarPlayと接続できないが、iOS8.3からは無線接続が可能になるようだ。またSiri、Spotlight、HandoffもCar Playをサポートするようになる。
5. Metalがもっと多くの方式で着色できるように。
6. iCloudのフォトライブラリからベータ版の表示が消え、正式サービスに移行することを暗示している。
7. iTunes StoreとApp Storeの設定メニューの中に、パスワードを再入力する時間の間隔を設定できるようになった。この機能はApp StoreとiTunes StoreのTouch IDでの支払いをオフにしないと使えない。選択できるのは、毎回パスワード入力、1回パスワードを入力した後15分間は入力不要とするもの、また更に無料のもののダウンロードにはパスワード入力の必要はなくすという選択肢を増やすなど、ユーザビリティが向上している。
8. 通知センターを表示しようとするとクラッシュする問題は治らず。
9. 一部のキャリアではキャリアアップデートが提供される。中国聯通(China Unicom)は18.1.2、中国電信(China Telecom)は18.2.1となる。それによって何が変わるのかは不明。
10. Assistive Touchのコントロールセンターの部分のアイコンが変更。
画蛇添足
Car PlayやApple Payの機能拡張については、これからのサービス拡張に合わせたものと思われる。いずれにせよ、iOS8.3は新機能の追加というよりは細かい改善に終始しそうだ。
iOS9でさえ安定性の向上がメインという情報がある中で、それ以下の小数点一桁のアップデートならあまり大きな変化は期待できない。iOS8ユーザとしてはますますの安定が望ましいが。
iOS8.3ベータテストよりも、iOS8.2正式版を早く出して欲しいところだ。
記事は以上。