iOS8が脱獄からインスパイアされた8つの機能とは

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2014年6月3日未明に行われたAppleのWWDC2014基調講演で発表された新しいiOS、iOS8。
そのiOS8には多くの新機能が盛り込まれており、
それらは基調講演の中でセンセーショナルに紹介された
(その基調講演はYoutubeで見ることができる。当ブログの記事参照)。

しかし実はそのうちの多くは、
従来のiOS7までに対応する脱獄(ジェイルブレイク、Jailbreak)によってインストール可能な、
いくつかの脱獄アプリやTweakによって実現されていた機能から「インスパイア」されたものか、
もしくはそのまま「借りてきたもの」ということができるのはご存じだろうか。

以下にその傾向が顕著と思われる8つの機能を挙げてみたい。

1. クイックリプライ(返信)機能

iOSユーザが待ちに待ったクイックリプライ機能が、iOS8になってようやく搭載された。
特にSMSのクイック返信は、今年のWWJCで発表された脱獄Tweakの”auki”にそっくりだ。
しかしAppleのクイックリプライはaukiと違ってSMSのみではなく、
サードパーティー製アプリ、例えばFacebookに対応しているのは脱獄Tweakを凌駕しているといえる。
今後も対応アプリが増えていくことが期待されよう。

2. Siriの常駐機能

SiriはiOS7まではホームボタンの長押しで呼び出していた。
しかしiOS8からは、「Hey Siri」と呼びかけるとSiriが開くなるようになるという。
実はこの機能は最近リリースされた脱獄Tweakの”OKSiri”で可能になっていた。
これについてはAppleの機能よりも脱獄Tweak”OKSiri”の方が優れており、
例えばこの脱獄Tweakを使えば呼びかけの言葉を選ぶこともでき、
またいつでもSiriを呼び出すことができる。
しかしApple版のHeySiriは固定の言葉で”Hey Siri”と呼びかけなくてはいけないし、
また電源に接続していないと呼び出せないという欠点がある
(ただしOKSiriは常駐するためある程度バッテリーを消耗する)。

3. 最近連絡した連絡先の素早い呼び出し機能

iOS8では、Appleは最近の連絡先のクイック呼び出しアイコンを、
マルチタスク(アプリスイッチャー、App Switcher)画面のサムネイル画像の上側に配置することとなった。
これによって、最近の連絡先のアイコンをタップすることで電話をかけたり、SMSを送るなどの操作をすることができるようになった。
しかしこれについては既に脱獄Tweakの”QuickContacts”が似たような機能を実現されていた。
ただ”QuickContacts”はApp Switcherではなく、Spotlightのところに最近の連絡先を表示するようになっている。
これについてはAppleのiOS8の方が勝ちで、
“QuickContacts”はホーム画面に戻ってSpotlightを出す必要があるのに対し、
iOS8ではどんな画面でもホームボタンのダブルクリックで最近の連絡先が呼び出せるようになる。

4. MacからSMSの受発信ができるようになる機能”Continuity”

iOS8の新機能”Continuity(コンティニュイティ)”は、
iOSとOS X(Mac)の結びつきを更に強める非常に驚く機能追加となった。
例えばiPhoneで始めた作業を、Macで終わらせるというようなことも可能となった。
その中で、Macや別のiOSデバイス上でSMSの受発信ができるというものがあった。
それは既に脱獄Tweakの”Remote Messages”によって、
デバイスが同じWi-Fi環境にあればMacからもSMSの受発信ができるようになっていた。

5. キーボード入力の予測変換機能”QuickType”

iOS8ではQuickTypeという、予測変換機能が搭載される。
これは実は既にPalmPilotやWindowsMobile時代にあったような気もするが、
iOS7対応の脱獄Tweakの”Octopus Keyboard”でも同じ機能が既に実現可能だし、
更に前のiOS5の時代に、
有名な脱獄Tweak開発者Petrichが”AutocorrectionBar”によってその機能を実現していたことを忘れてはならない。

6. 写真アプリの画像編集オプションの増加

iOS8ネイティブの写真アプリで、Appleは更に画像編集オプションを大量に増やすという。
実際iOS7までのネイティブの写真アプリの編集機能は相当ショボいので、
App Storeでサードパーティ製の画像編集アプリをダウンロードして使っている人が多いだろう。
しかし脱獄Tweakの”Rendarya”によって、
実はiOS7までのネイティブ写真アプリの写真加工機能の強化が可能になっている。

7. iPadでパノラマ写真撮影

あまり知られていないかもしれないが、
iOS7まではiPadやiPad miniではパノラマ写真の撮影が不可能だった。
iOS8では、iPadやiPad miniにもこのパノラマ写真撮影機能が追加される。
しかし脱獄ユーザは、iOS5の頃から、脱獄Tweak”Firebreak”によって、
パノラマ撮影に対応していないどんなデバイスでもパノラマ撮影ができるようになっていた。

8. 通知センターのウィジェット追加

AppleもとうとうiOS上で、Androidと同様のウィジェット追加に踏み切った。
また更にサードパーティ製のウィジェットも組み込めるようにするという。
しかし脱獄ユーザは”NCWeather”や”SevenShare”等の脱獄Tweakによって、
既にウィジェットを追加することができていた。

というわけで、iOSの進化は脱獄とは切っても切れない関係にある。
iOS8についても脱獄ツールがリリースされ、
更に優れた脱獄Tweakやアプリが開発されることに期待したい。

小龍が独自に望むiOS8以降への追加機能

私個人の感想としては、上の8つの機能はそれほど重要ではない。
下の4つの機能をぜひiOS標準機能としてほしい。

1. Touch IDの機能強化

iPhone5s、或いは将来販売されるiPhone6などTouch ID搭載機種に限られるが、
脱獄Tweakの”Virtual Home”や”Speedy Homey”の機能はぜひiOS8以降に搭載して欲しい。
iOS8ではサードパーティ製のアプリにもTouch IDの機能を開放するということだが、
それだけではちょっと物足りない。

2. 全体の動きの高速化

脱獄Tweak”Speed Intensifier”等で高速化できるのも脱獄の魅力だ。
iOS8にはイラッと来る余計なアニメーションや視覚効果をカットするオプションも追加して欲しい。

3. SpringBoard(ホーム画面)のカスタマイズ

脱獄によって可能な”Zeppelin””Alkaline”によるステータスバー表示のカスタマイズ、
“Barrel”による画面遷移アニメーションのカスタマイズなどは魅力的だ。
“Springtomize 3″によるアイコン表示の増加をはじめとする膨大なカスタマイズ項目まではいかなくとも、
ある程度SpringBoard(ホーム画面)表示のカスタマイズができるようにはしてほしい。

4. コントロールセンターのカスタマイズ

コントロールセンターとApp Switcherが統合され、
かなりカッコイイ使い方ができるようになった画期的な脱獄Tweak”Auxo 2″まではいかなくとも、
“CCSettings”等で実現できたように、
もっと自由にコントロールセンターをカスタマイズできるようにしてほしい。

私は正直これら4項目のためにiOS7を脱獄しているといっても過言ではないので、
これらが全て標準でできるようになったら私は脱獄しないかもしれない。
皆さんがiOS標準で追加して欲しい機能とはどんなものだろうか。

記事は以上。

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