北京には4箇所、幻の手羽(中国語では鶏翅 ji1 chi4)が食べられる店があるという・・・
今日(昨日か)は兄貴分の紹介で、その4つの幻の手羽のうちのひとつ、東四八条の“五哥鶏翅”に行った。
大人気すぎて、予約しないとほぼ間違いなく入れない。しかもその予約が電話でしか受けず、しかもその予約電話が全然繋がらない。やっと繋がったと思ったら予約完了なんてこともしばしば。
予約のときは日にちと人数を決めなくてはいけない。時間は6時からと8時からのみ。
日本大使館の人までお忍びで来るほど、といったらその人気ぶりがわかるだろうか。
そして店がまた普通に行ったら絶対わからない場所、北京の胡同(小道)の奥の奥にある。
店自体は小さな小さな院子。
しかもこれがめちゃくちゃ小汚い。
そして夏は暑すぎるくらい暑い。
入るといきなり炭火で手羽先を焼いていて、店全体が煙で充満。
体中が煙のにおいで満たされ、きっと帰り道、すれ違った人の誰もがこいつ串食ったなと思うだろう。
ビールは自分で冷蔵庫から持ってくる仕組み。
主の五哥は生粋の北京人(老北京)。しかも典型的な、いわゆる胡同串子。愛想はよくない。サービスなんてあってないようなもの。
が、一旦懐に飛び込めばとことん親しくしてくれる、そんなオヤジ。腹も出てるし、上半身は素っ裸だ。
これまでずっと本人が焼いていたらしいが、景気がいいのか若い衆に焼かせていた。
手羽の種類は激辛(両面唐辛子塗り)、辛(片側塗り)、普通の3種類のみ。
辛でも相当辛いらしいので普通を注文。
前菜の種類はごく少ない。あくまで手羽先のみ食べる店なのだ。
しかも、1回で注文を済ませろというシステム。追加はダメ。
というわけで5人でも80本くらい頼む(最後余ったら持ち帰りはOK)。
1本に2つつきで2.5元。
雑談しつつ待つこと10分ほどで噂のクレイジー手羽登場。
キタキタキター!
独特の甘み(蜂蜜か?)と、花椒(花サンショの実)の絶妙なバランスがやみつきに。そして多分極めつけは・・・言わないでおくがいいもん入ってる、絶対。舌がびりびりと。それをビールで洗い流して、ひたすら手羽を食う!一人10本は簡単にたいらげられると思う。
まあともかく公にしたくない店なので具体的な場所は言えないが、まあ東四八条にある、とだけ言っておこう。
ああ、ウマかった!