Appleでも問題の解決に半月かかった。
本日未明、Appleは9.7インチiPad Pro向けに、モバイルデバイス用OS、【iOS 9.3.2】の新しいビルドバージョンをリリースした。新しいビルド番号は13F72(その他のデバイスのiOS 9.3.2は13F69)。
5月17日にリリースされたiOS 9.3.2正式版では、最新iPadデバイスの9.7インチiPad ProをiOS 9.3.2にアップデートしようとするとエラーが発生して文鎮化してしまうという問題が発生し、多くのユーザからiOS 9.3.2公開初日よりApple公式サイトのサポート掲示板にクレームが殺到したため、Appleは9.7インチiPad Pro向けのiOS 9.3.2のSHSH認証を取り消し、アップデートできないようにしていた。
今回ようやくその問題が修正された形となった。問題の解決に、半月も時間がかかったことになる。少々時間がかかりすぎではないだろうか。。
9.7インチiPad Proに対応したiOS 9.3.2 Build 13F72のダウンロードはこちらから
iOS 9.3.2 Build 13F72のIPSW(ファームウェア、OFWとも)はこちらからダウンロード可能だ。
iOS 9.3.2には別のバグも存在
実は9.7インチiPad Proがアップデートで文鎮化する以外にも、iOS 9.3.2には一定の条件下で写真が無限に拡大できてしまうというバグも存在するが、そのバグはiOS 9.3.3正式版以降で修正されるものとみられている。
デベロッパ向けiOS 9.3.3 betaではまだ9.7インチiPad Proに対応せず
Appleは先週デベロッパ向けにiOS 9.3.3のベータ版をリリースしたが、その主な目的はセキュリティホールの修正と安定性の向上だった。ちなみにiOS 9.3.3ベータ版はまだ9.7インチiPad Proに対応していない。
恐らく、次のiOS 9.3.3 beta 2では9.7インチiPad Proへの制限は解除されるだろう。ただ、6月13日から17日まで開催されるWWDCの間か直後にiOS 9.4がリリースされるのではないかとみられており、それまでにiOS 9.3.3正式版がリリースされるかどうかは微妙なところだ。
iOS 9.3.2とiOS 9.3.3を巡る脱獄の現状
最近iOS脱獄(ジェイルブレイク、Jailbreak)界隈を騒がせている脱獄ハッカーLuca Todesco氏は、iOS 9.3.2とiOS 9.3.3 beta 1でも彼自身のexploitによって脱獄が可能としており、動画まで公開しているが、彼自身は脱獄ツールのリリースに興味がないとしている。
また当ブログでお知らせしたとおり、ギリシャのハッカーチームのGSMagic TeamがiOS 9.3.3 betaの脱獄に成功したという報告をTwitterやYoutubeにアップしていたことは当ブログでもお知らせしたとおりだが、証拠が簡単に捏造できてしまうタイプのものなので、その信憑性が高いとはいえない状態だ。とはいえ、GSMagic Teamは古くからあるハッカーチームのため、全くウソであるとも言い切れない。
いずれにせよできるだけ多くの人が脱獄可能としている方が、将来的に脱獄ツールがリリースされる可能性は高くなる。Luca Todesco氏は中国の脱獄ハッカーチームPangu Teamとも連絡を取っているとされ、次の脱獄ツールは中国から出るのか、またギリシャから出るのか期待が高まる。ただ脱獄ツールのリリースは上記のWWDC開催後になると思われる。
記事は以上。