学校の試験・テストにも色々あるが、特に大学の入試などは人生を左右しかねないテストだ。そんなわけでそこにカンニングなどの行為が発生する。学生はみんな必死なのだ。しかし不正行為をなくそうとする学校側もまた必死だ。
さて、カンニングなどの不正行為の原始的なやり方は、小さいコピーをプリントアウトしたカンニングペーパーなどがあったが、テクノロジーの急速な発展によって無線通信が手軽に可能となってしかも発見されにくくなり、その様相は昔とがらりと変わっている。
一部の学生はApple Watchなどの製品を寝るときにも外さないという。しかし一部の心ない人達はこういったデバイスを邪な方法で使うことを考えたため、ウォールストリート・ジャーナルによれば、日本の京都大学は学生のテストの間は一切腕時計をしてはならないという規定を作り、カンニングを防いでいるという。もちろんこの腕時計はスマートウォッチであるか伝統的な機械式の腕時計であるかは一切関係ない。そして京大は日本の中でも初めて腕時計を禁止した学校となった。
現在スマートデバイスが大爆発している中、ウェアラブルスマートデバイスも次々と登場している。では上記のスマートウォッチ以外にも、どんな電子機器がNGとなっているのだろう?
スマートフォン
これに関しては殆ど解説の必要もないだろう。これはずっと前から、まだインターネット接続機能がないPDAと呼ばれていた時代や、スマートフォンの前の携帯電話そのものについても試験会場に持ち込み禁止のところもあった。今ではありとあらゆる機能が集中しているスマートフォンは、当然規制の対象になるのは火を見るより明らかだ。最近の試験会場では周辺の携帯電波を遮断するしかけまで設置しているところもある。
スマートブレス
スマートウェアラブルデバイスの1つとして、学生の中でのスマートブレスの普及率はスマートフォンよりも多いかもしれない。
機能上の限界もあり、多くのテスト会場では、スマートブレスはスマートウォッチほど明らかに禁止と定められているわけではない。しかし例外もある。今年の中国の上海で行われた大学入試の全ての試験会場では、このスマートブレスの使用禁止が明文化されたという。今後、このスマートブレスはますます禁止される傾向にある。
電子ブックリーダー
試験では大抵関連書籍の持ち込みは禁止される。つまり、普通の紙の本の役割を果たす電子ブックリーダーや電子辞書なども、そのネットワーク接続可能な特性により、試験会場から閉め出されるのだ。
撮影・録音デバイス
アメリカ・ペンシルバニア州の教育部はこのような通知を保護者に送っている。
ペンシルバニア州政府はPSSAとKeystoneのテスト問題に著作権を所有している。テスト問題を撮影を含むコピーをするのは、連邦版権法に違反する行為となる。17 U.S.C. § 101 et seq条例の規定により、著作権法違反者は、再度出題するための費用を負担するかまたは1回の違法行為につき750米ドル〜30000米ドルの罰金を支払うことになる。
この点からいえば、これらのデバイスは自然に録音可能なペンやカメラ、ビデオ、そしてカンニング専用のピンホール撮影デバイスなど、そしてGoogle Glassのようなウェアラブルデバイス、そして他にもMP3プレイヤーやタブレットPCなどもそこに含まれる。
今後非常に薄い電子ペーパーや、超小型のプロジェクターなどが現れたら、なかなか発見されにくくなるかもしれない。
このように今後もテクノロジーやIoTの発展で様々な小型で便利なデバイスが増える毎にテスト会場への持ち込みが禁止されると思われるが、もし今後脳がネットに繋がるような時代になったら、詰め込み型のテストは意味を成さなくなるだろう。教育も、詰め込み型から脱出して、あらゆる世界に溢れる情報から必要な情報をどう切り取ってどう加工するか、そういった方向に行った方がいいのではないかと個人的には思ってしまう。
記事は以上。
(記事情報元:iFanr)