世界で最も市場価値の高い企業のCEOとして、ティム・クック(Tim Cook)の多忙さは一般の人には想像できないレベルだろう。しかしそんな中、ティム・クックCEOはまたずいぶんと中国のために時間を割いているようだ。ティム・クックCEOの公式Weibo(中国版Twitter微博)のアカウントによれば、クックCEOは昨日から中国の首都北京に来ているようだ。
前回3ヶ月前の5月の訪中では、Appleが出資した中国最大の配車サービス”滴滴出行(Didi Chuxing)”のトップと会うのが主目的だったようだが、では今回の訪中の主な目的は何だろうか?
まずはWeiboでクックCEOの動きを追ってみよう。
郭培のデザイン事務所を訪問、iPad Proによるデザインに感銘
クックCEOのWeiboの書き込みによれば、昨日は著名なファッションデザイナー”郭培(Guo Pei)”のデザイン事務所を訪問。iPad Proによってデザインされたファッションに感銘を受けていたようだ。
今朝はトレーニングセッションに参加、Apple Watchに関係が?
そして今朝は”倪腾(Tony Nicholson)”のトレーニングジムを訪問、なんだかわざとらしくみんなApple Watchを身に付けているが、Apple Watchを使った新たなトレーニング方法でもあったのだろうか。
訪中目的はiPad Proの広告のため?
前四半期の財務レポートの際、クックはiPad ProによってiPad製品ラインが以前のような増加軌道にまた乗る可能性があると発言していた。なぜなら4〜6月にはiPad製品ライン全体が加工気味になっていたが、営業収入は伸びていたからで、それはiPad Proが全体の平均価格を押し上げていたからだ。恐らくティム・クックが昨日郭培のデザイン事務所を訪問したように、Appleは今後iPad Proの広告を強化していくものと思われる。
訪中目的はやはり来月に発売が控えたiPhone 7のため?
もちろん、今回ティム・クックがWeiboで公開したスケジュールはほんの一部と思われ、まさかデザイン事務所とフィットネスジムを訪れるのが主目的ではないだろう。来月頭にはAppleの主力製品であるiPhoneの次世代、【iPhone 7(仮称)】がリリースされるといわれている。中国でiPhone 7を売るには、やはり中国を第一弾発売国に入れたいところだが、そのためには中国政府・工信部の許可を得ないと売り出すことができない。
もしかしたら何らかのトラブルか、いわゆる”大人の事情(中国というお国柄だけに、、詳しいことは想像にお任せしたい。。)”があってiPhone 7の中国での第一弾販売に黄色信号が出たために急遽ティム・クック自らが中国に来たのではないのだろうか?ということであれば、クックCEOは当然何らかの中国政府関係者との会談をスケジュールに入れている可能性がある。
中国はiPhoneなどApple主要製品の製造でも販売でも、世界でもほぼ最も重要な位置にある国だ。ここを抑えておかないと、Apple全体の業績に大きな影響を及ぼしかねないだけに、クックCEOは頻繁に訪中を重ねている可能性がある。
今後のクックCEOの動きに注目だ。
記事は以上。