Appleは2018年の新型iPhoneの量産を開始するため、準備を進めています。そして世界で3つのiPhoneの組立委託先(OEM)のうち、フォックスコン(Foxconn、富士康)は、現在の従業員への引き留めボーナスをオファーし、また短期雇用を強化しています。
フォックスコン、新型iPhone量産に向けて雇用強化、11月まで
台湾のメディアDigitimesによると、新聞Economic Daily News(經濟日報)からのニュースとして、フォックスコンが中国河南省鄭州にある工場でiPhone組立工の短期雇用を強化していると報じています。
フォックスコンは、契約を更新して次世代iPhoneの組立に協力する従業員に対して、一時金(ボーナス)として最大2,000元(約32,700円)を追加で出すとしています。
この極端な雇用強化は、2018年の11月まで続くとみられています。
フォックスコンは昨年のiPhoneXの発売遅れの教訓を活かせるか
フォックスコンは、昨年9月にリリース発表された現行最新のiPhoneXの唯一のOEMですが、2017年の第4四半期(10月〜12月)の業績は予測を下回るものでした。その原因は、iPhoneXの量産のために、工場の設備の見直しや新規の購買がかさんだためとみられています。
また、昨年起こったiPhoneXの販売時期が遅れ、更新時期を逃してしまった教訓を活かし、Appleのサプライヤーは更に厳しいコストマネージメントを適用していると上記の新聞が報じています。
フォックスコンの2018年新型iPhone受注シェア
なお、以下が新型iPhoneのフォックスコンの組立シェア率として伝えられているものです。
- 第2世代iPhoneX(5.8インチ): 100%
- iPhoneX Plus(6.5インチ): 90%
- LCDモデルiPhone(6.1インチ): 75%
残りは、ペガトロン(Pegatron、和碩)が受けるだろうとされていますが、これまでiPhoneのOEMだったウィストロン(Wistron、緯創資通)が入っていないのが気になるところです。
また、現在フォックスコン以外の2社についてのiPhone量産のための雇用強化についての報道はまだありませんが、もしフォックスコンが始めているとしたら、他社もそろそろ始めるのではないかとみられています。
記事は以上です。
(記事情報元:Digitimes)