Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)在りし日、彼はディズニーの最大の株主だった。そしてジョブズとディズニーの間には多くの素晴らしい出来事があったのだ。しかし彼のこの世に残された家族はだんだんそのディズニーへの影響力を減らそうとしているのかもしれない。
2006年、ディズニーがピクサーを買収。ジョブズは個人として最大のディズニーの株主に
当時、ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(The Walt Disney Company、以下ディズニー)はピクサー・アニメーション・スタジオ(Pixar Animation Studio、以下ピクサー)との提携関係を続けるため、またディズニーが業界内で世界最先端の地位を保つため、2006年1月24日、ディズニーは74億ドルという大金を持ってこれまで長年提携関係にあったピクサーを買収した。この買収は株式交換の方式で行われ、2006年5月5日にディズニーはこの買収を完了し、最終的にジョブズはディズニーの最大の個人株主となったのだった。
ジョブズの未亡人はディズニー株を半分以上手放していた
では、ジョブズはどれほどディズニーの株を持っていたのだろうか?その答えは1億3800万株で、ディズニー社の7.7%の株を所有していたのだ。しかし、ピクサーとディズニーがジョブズを億万長者にしたとはいえ、ジョブズの家族はディズニーの最大の利益享受者としての身分に興味はなかったのかもしれない。
ディズニーに関する監督文書によれば、ジョブズの未亡人ローレン・パウエル・ジョブズ(Laurene Powell Jobs、ローリーン・パウエル・ジョブズとも)の現在のディズニーの持株数は6400万株で、言葉をかえれば彼女はスティーブ・ジョブズの生前に比べ半分以上のディズニーの株を手放したことになり、そして現在ローリン・パウエル氏はディズニーの株全体のうち、4%しか所有していないことになる。
ローレン・パウエル・ジョブズ氏はディズニーの株取引の詳細情報を見られない立場に
様々な関連規定によって、5%以上のシェアを持つ株主でないと株取引に関する詳細な情報を見ることができないため、現在ローレン・パウエル氏はディズニーの株に関する株取引の詳細情報を見られないことになる。
少しずつディズニーへの影響力が弱まるジョブズ家
ジョブズは1986年にピクサー・アニメーション・スタジオを立ち上げた時にはまさかその後ディズニーからそれほど大きい取引や巨額の買収話が来るとは思っていなかったかもしれない。
ただ、いつの日か、少しずつディズニーから”ジョブズ”の名前が消え去っていくのは悲しいことでもある。
画蛇添足 One more thing…
ちなみにAppleの取締役にはディズニーの代表でCEOのロバート・A・アイガー(Robert A. Iger)氏が入っており、Appleとディズニーの蜜月関係は今後も続くものと思われる。
記事は以上。
(記事情報元:BARRON’S ASIA)