Cult of Macの報道によれば、Appleのスマートウォッチ、Apple Watchのサプライチェーンの中に、2番目の組立委託先が追加されるとのこと。これまではQuanta(廣達)がApple Watchの唯一の組立委託先だったが、今後Compal(コンパル・エレクトロニクス、仁寶電腦)も今年後半からApple Watchの製造を開始するというのだ。
Appleは対外的にApple Watchの販売台数を公開していないため、Apple Watchが本当にどれほど成功を収めているのかを知るのは難しい。しかしサードパーティのマーケットリサーチ会社などの情報やデータからは、Apple Watchは既に最も成功しているスマートウォッチ製品なのだという。
マーケットリサーチ会社のCanalysの最新データによると、昨年(2016年)第4四半期のスマートウォッチの世界での販売台数は900万個となったが、そのうちの600万個をAppleが占めているといい、そしてこの数字は前年の2015年の同期比で12%も増えているという。
現在のところ、Quantaが市場の需要に応えられなかったことが原因かはわかっていないが、Cult of Macは、AppleがApple Watchに2つ目のサプライヤーを追加したということは、その目的を競争原理の導入で製造コストを下げ、利益率を高めようとしているためとみられている。また、新機種Apple Watch 3(またはApple Watch Series 3)への布石の可能性もある。
上流のサプライチェーンからの情報によれば、Compalは昨年後半から既に生産設備を中国東部から内陸の重慶工場に移管したという。Compalにとっては、Apple Watchの製造はノートPCの受注が減った分の損失の穴埋めとなり、渡りに船と行ったところだろう。
また、Appleの次世代Apple Watchは今年後半にリリースされるものとみられ、Quataも製造を続けるが、現行のApple Watch Series 1/2の一部の製造をCompalに委託すると思われる。次世代のApple Watch Series 3がどのような配分になるかはまだわかっていない。
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(記事情報元:Cult of Mac)