インテル(Intel)が本日、将来のロードマップ上にある第9世代Coreプロセッサ”Ice Lake”シリーズのチップの早期の詳細仕様を発表しました。Ice LakeはインテルのCoffee Lakeチップの後継となり、Coffee Lakeは来週正式にリリースされます。
こんなに早い段階に次世代の更に次の世代のチップの詳細が発表されるのは珍しく、同社は更にコードデコーダの早期の情報まで明らかにしています。
インテルは、Ice Lakeは10nm+アーキテクチャを基本とするとしています。そしてIce Lakeは第8世代プロセッサファミリの後継者としています。Ice Lakeは14nmのCoffee Lakeと10nmのCannon Lakeの次世代の製品として発表されました。
現在、Appleの新しいMacBookやiMacに採用されているのはインテルのKaby Lakeプロセッサで、これは今年の初めに発売された新しいプロセッサです。現在のところインテルのKaby Lakeプロセッサが採用しているのは第2世代の14nmプロセスで、次世代のCoffee Lakeでは第3世代の14nmプロセスが採用される予定です。Kaby LakeとCoffee Lakeはどちらもデスクトップ及びノートブック型コンピュータ用に提供され、10nmプロセスのCannon Lakeプロセッサはノートブック型コンピュータのみに提供されるとみられており、デスクトップ用プロセッサに10nmプロセスが採用されるのは本日発表されたIce Lakeプロセッサまで待たなければなりません。
Ice Lakeプロセッサは2018年末か2019年頭頃にリリースされるMacシリーズに搭載予定ですが、インテルの10nmプロセスの改善スケジュール次第ということになりそうです。
Appleはモバイル用プロセッサのAシリーズと同様、自社でMacシリーズ用のプロセッサを開発できる環境を整えようとしているといわれています。というのも、現行のmacOS Sierraのコードの中に、将来的にMacがARMによるアーキテクチャのプロセッサに対応することが示唆されていたという情報があるからです。
Appleとしても、インテルのスケジュールに振り回されるよりも、自社のペースでMac用のプロセッサを開発し、その開発スケジュール次第でMacをアップデートしていく方が理想的でしょう。例えば昨年秋にMacBook ProはTouch Bar付となって久々にデザインが更新されましたが、結局搭載されたプロセッサはKaby Lakeに間に合わず、SkyLakeに止まりました。そして今年の初めにKaby Lakeがリリースされると、AppleはしれっとMacBook Proのプロセッサを値段は据え置きでKaby Lakeにアップデートしています。ユーザとしては、短い間にアップデートされるとやはり不公平感を感じるものです。
ARMのアーキテクチャを使ったApple独自のMac用チップがいつリリースされるかは未知数ですが、いずれはインテル離れを進めていきたいというのがAppleの本音ではないでしょうか。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)