脱獄がiOSを進化させた!?iOS 11の新機能がパクった13の脱獄Tweakまとめ

  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

日本時間6月6日未明に行われた、Apple主催のWWDC(世界開発者会議)2017の基調講演で発表された次世代iOS、iOS 11では、様々な新機能が紹介されました。しかしそれらのかなりの多くの部分が、実は既に脱獄(ジェイルブレイク、Jailbreak)で実現していたことだったのです。脱獄ユーザ(JBer)の皆さんなら、WWDCの基調講演を見ていて、ああ、あのTweakだな!とすぐ特定できたのではないでしょうか。

iOS11_jailbreak

iDownloadBlogが、iOS 11で実装された新機能が実は脱獄コミュニティから”インスパイア”された、或いはそのまま採用されたといえる13のポイントをまとめていますので要約してご紹介します。

1.コントロールセンターのカスタマイズ

1.Customize-Control-Center-vs-CCHide-768x1333

iOS 11では、初めてコントロールセンターの項目のカスタマイズができるようになりました。これまでのiOSでは、コントロールセンターの機能は固定されていて、よく使う機能を追加したり、使わない機能を削除することはできませんでした。

しかしiOS 7以降から存在する脱獄TweakのCCHide、CCSettings、Onizukaなどで、脱獄ユーザはコントロールセンターのカスタマイズが可能でした。私個人的にも、VPNのオン・オフトグルを追加できたので、重宝していました(脱獄していないと、システム設定に入らなくてはならないという手間がありました。その後、ウィジェットの登場で専用アプリでのオン・オフはできるようになりましたが)。というより、コントロールセンターのカスタマイズが脱獄する大きな理由だった気がします。しかしiOS 11で標準でカスタマイズができるようになると、また脱獄する理由が減ってしまいますね。

 

2.スクリーンレコーディング

2.Screen-Recording

iOS 11では、ついにiOSデバイス本体でスクリーンの動画をレコーディングすることができるようになりました。コントロールセンターからボタンをタップするだけで開始できるようになっています。

iOS 10までは、デバイスからの直接スクリーンレコーディングは脱獄Tweakの独壇場でした。その後、macOSのQuickTimeアプリでスクリーン動画の録画ができるようになりましたが、毎回Macに接続しないとiPhoneやiPadのスクリーン録画ができないのは不便でした。

スクリーンレコーディングを実現する脱獄Tweakでは、あのRyan Petrich氏が開発したDisplay Recorderが最も有名で定番でした。その後iOS 10の脱獄が実現後は新たにCCRecordというTweakが登場し、こちらではiOS 11と同じくコントロールセンターのボタンをタップすることでスクリーン録画が開始できるようになっていました。

 

3.重要なメモにピンをつける

3.Notes-Pinning

iOS 11の多くの機能追加の中で、メモアプリで重要な項目にピンをつけるということができるようになりました。これで重要なメモを区分けすることができるようになったのです。

しかしこの機能は既に脱獄TweakのThunbtackで実現していたものです。

 

4.コントロールセンターでモバイルデータ通信のオン・オフ

4.Control-Center-Data-Toggle

コントロールセンターではこれまでフライトモードやWi-Fiのオン・オフはできましたが、モバイルデータ通信のオン・オフはできませんでした。やはり、キャリアとの契約でパケットに制限がある昨今、時々オフにしたいこともありますよね。iOS 11ではやっとモバイルデータ通信のオン・オフがコントロールセンターからできるようになりました。

当然ながら、この問題は脱獄Tweakではとっくに解決されていました。CCDataMoreというTweakで、コントロールセンターに緑のアイコンを追加し、モバイルデータ通信のオン・オフができていたのです。

 

5.Siri翻訳

5.iOS-11-Siri-Translation

iOS 11では、Siriに様々な改変が加えられました。言語の追加、ミュージックの再生コマンドへの対応、そしてつまらない笑い話の追加などです。そしてiOS 11でSiriに追加された一番の目玉機能が、Siriに翻訳機能をつけたことでしょう。

しかしこれは脱獄ユーザにとっては既に実現していたものでした。AssistantExtensionsのオプションTweak、Lingualを使えば、Siriが翻訳をしてくれるようになっていたのです。

 

 

6.カメラアプリ標準でQRコードのスキャン対応

6.iOS-11-QR-Code

この機能はAndroidでは相当前から実現していて、App Storeでサードパーティ製アプリではQRコードを読み込むアプリは山のようにありました。しかしAppleは頑固にも、これまで標準カメラアプリでQRコードの読み取りをさせていませんでした。

そしてiOS 11ではようやくできるようになりました。これは中国のユーザのためとされています(モバイル決済でWeChatとAlipayの2つでシェア90%以上を占めており、その2つがQRコードを使用するため。またその他のサービスでもQRコードを使うものが圧倒的に多いのが中国の特徴です)。導入時期が非常に遅くはなりましたが、それでもないよりはいいでしょう。

しかし脱獄ユーザにとっては、前からカメラアプリに標準でQRコードを読ませる脱獄Tweak、例えばNativeQRなどを使えば造作もないことでした。

 

 

7.同時に複数のアイコンを移動

7.Move-Multiple-Icons-iOS-11

iOSのデスクトップともいえる、SpringBoardでアプリやフォルダなどのアイコンを入れ替えるときに、これまでのiOSでは1つ1つ動かす必要がありましたが、iOS 11では複数のアイコンをいっぺんに動かせるようになりました。あのぷるぷる震える移動モードに入る必要さえなくなったのです。

しかしこれは既に脱獄Tweakで存在していたMultiIconMover或いはMultiActionsと同じ効果です。これによって、デスクトップの整理の効率が一気にあがったものでした。

 

8.写真アプリでGIFアニメが標準サポート

 

8.iOS-11-Animated-GIF

iOS 11では写真アプリでとうとうアニメーションGIF(GIFアニメ、Animated-GIF)がサポートされるようになりました。これまではアニメーションGIFファイルを保存しても、静止画になってしまっていたのでした。

なお、脱獄Tweakでは数年前に、GIFViewerというTweakで写真アプリでも標準でGIFアニメを扱うことができるようになっていました。

 

9.ダークモード(Smart Invert)

9.iOS-11-Dark-Mode-768x1328

噂と異なり、WWDC17基調講演で発表されたiOS 11には所謂”ダークモード”は搭載されませんでした。しかし、実はアシスト機能で色の反転機能に”Smart Invert”の追加があり、これによってユーザが期待していた”ダークモード”が実現されました。

これは脱獄Tweakでは既にNoctisとEclipseで実現されていましたが、今回のiOS 11のSmart InvertはNoctisの方が似ている感じがします。

 

 

10.コントロールセンターで低電力モードのオン・オフが可能に

10.Low-Power-Mode-Control-Center

低電力モードは、バッテリーの消費を抑えたいときにはもってこいのモードでした。しかし低電力モードに入るには、設定>バッテリー>低電力モードのオン・オフを切り替えなくてはならず、煩雑でした。iOS 11ではそれがコントロールセンターに追加され、非常に便利になったといえます。

脱獄Tweakでは、iOS 10脱獄からリリースされたCCLowPowerによって、コントロールセンターに低電力モードのオン・オフトグルを追加することが可能でした。

 

11.片手モードのキーボード

 

11.One-Handed-Keyboard-iOS-11

iOS 11では、標準キーボードで片手モードが使えるようになりました。iPhone 6以降、4.7インチと5.5インチというディスプレイの大きさでは、なかなか片手でキーボードを打つのはきつかったので、結局ATOKやSimejiなどのサードパーティ製IMEを導入して片手モードを実現していた人は多かったのではないでしょうか。私もATOKを使っています。

さて、脱獄Tweakでは”HandyKey”というTweakで、同様の機能が実現できていました。しかも”HandyKey”では2本指でスワイプすることで左右へ寄せたり、また余ったスペースに機能を詰め込むことができたり高機能でした。ただ、脱獄していたとしても上記のATOKやSimejiなどのIMEを使っていた方が多いかもしれませんね。

 

12.AirPodsの操作方法を詳細にカスタマイズ

12.iOS-11-Customize-AirPods

まだまだなかなか手に入らないAirPodsは、Appleのオプション製品の中でも久々の大ヒットとなったのではないでしょうか。iOS 11では、AirPodsをタップして操作する内容を詳細に編集できるようになりました。左右で分けることも可能になったのです。

しかし脱獄Tweakでは一足早く、Siliquaによってカスタマイズが可能になっていたのでした。

 

13.ボリューム表示の移動

13.iOS-11-volume-HUD

 

iOS 10までのボリューム(音量)調節表示はiPhone/iPadユーザを悩ませるほどひどいものでした。ボリュームを調整すると、画面の真ん中に表示されるため、動画などを見ているときには邪魔以外の何物でもなかったのです。

iOS 11ではその問題を解決し、全画面モードで動画を再生しているときには端に表示されるようになりました。しかもその場で音量調節も可能になります。

一方脱獄界隈では、昔はStatusHUD、現在はSonusでその機能が実現可能でした。iOS 11のものとは異なりますが、やはり脱獄界はiOSのアップデートによる機能追加の一歩以上先を行っていたのです。

 

 

まとめ

ということで、iOS 11で追加された多くの目玉機能が、実は脱獄Tweakからの”借り物”だったり、”インスパイア”されたものだったことは明白だということになります。

脱獄とAppleのiOSとは、補完関係にあるといっても過言ではありません。Appleの制約に縛られない自由な発想と、Apple標準(入獄状態)では実現できない機能を実現できるという魅力が脱獄にはあります。ただ、今回iOS 11でここまで脱獄しないとできなかったことが実現してしまうと、ますます脱獄の意義がなくなってしまったかもしれません。。

記事は以上です。

(記事情報元:iDownloadBlog

Visited 147 times, 1 visit(s) today
  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

この記事を書いた人