米Apple社、50億ドルの社債を発行。今年7度目の起債

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Bloombergの最新の報道によると、米Apple社(NASDAQ: APPL)は本日、また新たに社債発行を起債し、それをもって株主への配当を支払い、また株の買い戻しの計画を進めるとしています。

社債で集まった資金によって株主に配当を支払う、というのはこれまでのAppleの一貫したやり方です。今回新しく起債された社債の総額は50億ドル(約5438億円)にもなります。

Appleが今回起債した50億ドルの社債は4つに分けられ、ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、バンクオブアメリカ(Bank of America)とドイツ銀行(Deutsche Bank)が取引を仲介しています。内部事情に詳しい人物によれば、今回のApple社債のROIは、アメリカ合衆国の国債に1.1%上乗せするという水準になっているようで、当初の期待値の1.25%を下回っているとのことです。

先月の会計年度2017Q3の会計レポートの電話会議で、Appleは1株毎の配当利益を0.63ドル(約68.5円)としていました。現在まで、Appleは既に75%の配当金の支払いを完了しており、2019年3月に支払を完全に完了するとしています。そして本日の50億ドルの社債はAppleにとっては今年7回目の社債発行となります。

ここ数年、Appleはアメリカ本土以外でも社債を発行しています。例えばイギリス、スイス、オーストラリア、台湾、日本などです。Bloombergによれば、現在までに、Appleの現金保有高のうち97%がアメリカ合衆国外の国や地区にあるとのことです。Appleにとってみれば、社債を売りに出す方が超巨額の税金を支払うよりも断然割に合うのは誰の目から見ても明らかです。

他のテック企業と同様、Appleは高額な法人税を節税するために、海外にある現金をアメリカに戻すことを拒否しています。そのかわりに同社は企業債や通貨基金、またアメリカ国債購入に投資をしています。以前、当ブログでもお伝えしたとおり、トランプ大統領がグローバル企業の海外の現金をアメリカに戻すための税率の優遇について提案をしたことがありましたが、結局具体的に実施されたという情報は入ってきていません。

ちなみにAppleは4年前の2013年に10年超ぶりに社債を発行しています。Appleの社債は非常に信頼性が高く、安定しているものの、その利回りは非常に低いため、投資をするのであれば株式に投資したほうがいいかもしれません。

記事は以上です。

(記事情報元:Apple InsiderThe Wall Street Journal

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