App Storeのアプリ総数、2017年でマイナスに転じる。その原因は?

データ分析プラットフォームのAppfiguresの最新データによると、AppleのApp Storeのアプリ登録数が、2017年に初めてマイナス成長となったことがわかりました。数字でいえば、2017年に、App Store上のアプリの総数が突然5％減ったことになります。

App Storeのアプリ数の成長、2017年ではマイナスに

Appfiguresの統計によれば、2017年のApp Storeに登録されているアプリの総数は、年初は220万でしたが、年末には210万に減っています。それに比べ、Google Play StoreのAndroidアプリは同時期に360万も増えて、30％も成長してます。これまでの推移を見ると、2014年以来、App StoreとGoogle Play Storeのアプリ数量の成長率はほぼ同じでしたが、2017年に大きな変化があったことがわかります。

App Storeのアプリ数が減少に転じたはっきりした原因については不明です。Appfiguresの推測によれば、Appleのアプリに対する審査が厳しくなったこと、またiOS 11で32bitアプリのサポートが打ち切られたことが、アプリ総数の減少の主な原因になったとされています。後者については、確かに現在、iOS 11デバイスでは32bitアプリが検索できなくなっています。Appleは2015年から、全てのアプリに64bitアーキテクチャに対応して更新するよう要求していました。

他にも、Appleは2016年9月からApp Storeの”大整理”を始めており、”放棄された”、”古い”或いは”問題のある”アプリを排除してきています。そしてこの流れが2017年までずっと続いていたのかもしれません。Appleはデベロッパ（開発者）向けのサイトで、ユーザに対して”高品質のアプリ”を提供することを保証する計画があることを明らかにしており、それによって、大量の長らく更新されていない或いは更新しないことが宣言されているアプリ、或いは審査基準を満たさないアプリが排除されたものと思われます。またそれらに限らず、マルウェア対策系アプリやクローンアプリ、テンプレートを利用したアプリなども整理の対象となっています。

新しいアプリのリリースも減少に転じる

結果、現在App Storeの厳格な監督基準とその実施により、App Storeの新しいアプリの公開数は29％も下がっています。2017年全体で、iOSデベロッパは75万5000の新しいアプリを公開しましたが、この数字は2008年以来始めて現象に転じたといえます。それに比べ、Google Play Storeの新規公開Androidアプリは150万にも上り、前年比17％も増加しています。

iOSからAndroidへのアプリの移植が加速中

新しいアプリの公開数が減少した以外にも、Appfiguresは、多くのデベロッパがiOSのアプリをAndroid用に移植しているとしていて、逆の現象は少ないことも指摘しています。2017年全体で、デベロッパは17,500個ものiOSアプリをAndroidに移植しましたが、逆にAndroidからiOSに移植されたアプリの数はたった7500個であったということです。

また現在、App StoreとGoogle Play Storeの2つで共通に存在するアプリの下図は45万個になっていて、アプリ総数の8.5％になります。

AppfiguresはAppの開発ツールのそれぞれの国や地域でのインストール数量についても明らかにしています。

2017年の国別でのアプリリリース数が最も多いのはアメリカ、だが成長著しいのは中国

2017年を通して、やはりアメリカからのアプリのリリースが一番多く、33.5％という圧倒的なシェアを占めていることが上のグラフでわかりますが、実は2位の中国も急成長してきています。

上のグラフによると、2016年に中国のデベロッパの数が急増していることが強調されています。さすが。。

ジャンル別ではどの国でも圧倒的にゲームが最も多い結果に

そして、ジャンル別ではどの国でもやはりゲームの数が多いことが統計に表れています。

記事は以上です。

（記事情報元：Appfigures）