またパクり疑惑、CESで中国企業の電動スケボーの展示ブースが没収される

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米国で行われているCESでは、世界最先端のコンシューマー電気製品・電子製品を見ることができるだけではなく、意外な場面に遭遇することもあるようだ。例えば、没収事件など。。以下は中国のメディアiFanrによる、中国国内メディアでありながらかなり客観的な記事をご紹介。

ブルームバーグの報道によれば、現地の先週木曜日午後、中国常州の電動スケートボードメーカーが権利を侵害しているとして展示会の現場で警察によって製品やポスターなどを含む全ての展示物を没収されるという事件が発生した。

bloomberg_CES
▲CESの中国企業ブースの没収の現場、ブルームバーグの記事の動画よりキャプチャしたもの

中国常州の会社は、Changzhou First International Trade(常州第一国際貿易)は、一輪車タイプの電動スケートボード、”Trotter”を展示していた。”Trotter”の外観はスケートボードの真ん中に大きめのタイヤが1つついているというような形状だ。ブルームバーグの報道によれば、この事件が発生する前には、外観のインパクトが強いことから、展示会参加者の注目を集めていたという。

マイクとカメラを持った人もそこで足を止めて製品をカメラに収めていた。他にもある人は職員にどのくらい速く走れるのか聞いていた。こんな簡単な質問なのに、そこで働いている従業員は英語での応対が非常に稚拙だった。しかし彼らは努力していた。

 by Bloomberg

今回の警察沙汰になったのは、Future Motionというシリコンバレーのベンチャー企業から裁判官に提出された請求によるものだ。彼らによれば、Changzhou First International Tradeによって展示されていた製品は、彼らが既に特許を出願していた電動スケートボードと外観が極端に似ているというのだ。

以下がそのFuture Motionの電動スケートボード”One Wheel”と、Changzhou Firstの電動スケートボード”Trotter”の写真比較だ。

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▲Future Motionの電動スケートボード”One Wheel”
Changzhou_first_international
▲Changzhou Firstの電動スケートボード”Trotter”

さすがにあまりに似通っているのが写真でもわかるだろう。

昨年、Future Motionはネット上のBBSでChangzhou First International Tradeのこの製品を見つけたという。この製品は現在でも中国最大のBtoBネットショップ「アリババ」で販売されており、そのページには上記の写真が載っている。販売価格はFuture MotionのOne Wheelに比べて3分の1という非常に廉価なものになっている(米国で上場しているアリババにも、係争のある製品を未だに展示していることに非難が集まりそうだ)。

そんなわけで、先月Future Motionの弁護士Kolitch氏がChangzhou First International Tradeにこの製品の販売を停止するように書面で通告したが、なんら回答が得られなかったという。また、CES展示会での展示ブースでもこの件について交渉をしようとしたが、ブースが見つからなかったという。そして水曜日に裁判官にこの製品の販売停止を求め、そして木曜日に没収という手に出たのだという。

もし消費者が、電動スケートボードの領域に品質の劣った安価な製品が溢れていると感じたら、誰にとってもいいことはない。私達はこのような破壊的行為について非常に嫌悪感を感じている。

Future Motionの一輪スケートボード設計者Doerksen

もちろん皆さんご存じの通り、これが中国の製品が海外の会社或いは設計者からパクりであると主張された初めての事件ではない。去年10月に販売された折りたたみ式電動自転車の”雲馬X1″もエストニアのデザイナーから、彼が開発したStigoという折りたたみ電動自転車と酷似していると指摘されている。その後雲馬のCEO、邱懿武は公式声明文を発表し、「X1は完全に自社デザインと研究開発を行っている」「一部のネットワーク上で悪意を持って雲馬の法的責任と権利について指摘することについての追求については保留する」としている。

データによれば、今年のCESには、展示ブースを出している中国の企業は1300にも及び、全体の30%を占めるという。データ上から見れば、中国企業は確かにその他の国のメーカーと肩を並べるほどの強大な勢力になっているといえる。しかし全体的に製品の品質が追いついているか、また権利上での問題がクリアされているかについては、大きな疑問符を打たざるを得ない。

記事は以上。

(記事情報元:iFanr

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