iPhone 18 Pro分解現場で見えた6枚の絞り羽根と、フロントパネル修理の課題

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【iPhone 18 Pro】の目玉機能(SoC性能アップ以外のほぼ唯一の変更点!?)「可変絞り」は、6枚の小さな羽根を動かす仕組みでした。iFixitが9月20日に公開した分解では、カメラ内部とともに、フロントパネルを外す工程で枠が破損した事例も報告されています。発売直後の新機種を、撮影のカスタマイズ自由度と修理のしやすさから見てみましょう。

6枚の絞り羽根が重なって開口部を作る可変絞り機構の生成イメージ6枚の絞り羽根を表現した生成AIによるイメージです。実機の分解写真や内部構造を正確に再現した図とは異なります。

6枚の羽根で変わる光の入口

iFixitの分解によると、薄い樹脂系複合素材の羽根6枚を磁力で動かし、レンズの開口部を調整しています。カメラ一式は交換しやすい構造ですが、羽根単体を分解して元に戻す作業は極めて難しいと評価しています。機構が細かくなればなるほど、修理難度は飛躍的に上昇します。もしiPhone 18 Proシリーズカメラの可変絞りが故障して修理屋さんに持ち込んだら、このカメラレンズユニットを丸ごと交換することを勧められることになるでしょうね。

Appleの日本語仕様では、可変絞り対応48MP Fusionメインの設定値はƒ/1.48、ƒ/1.8、ƒ/2.8、ƒ/4.0です。レンズ絞りやシャッタースピードを調節する機能もあります。自動撮影への効果は先日のレビュー解禁記事で紹介しました。この記事ではもう少し深掘りして、それぞれの選択肢に実際どれほど光量の差があるかを計算してみます。

F2.8へ絞ると、同じ時間に入る光は約28%

日本のカメラメーカーの雄、ニコンの解説にある通り、絞りを絞ると光量が減り、ピントが合って見える前後(奥行き)の範囲が広がるという仕組みになっています。逆に絞りを開けると光量が増えますが、ピントが合う範囲は狭くなります。光量はF値の二乗に反比例します。もちろん仕上がりはシャッター速度でも変わってきますので、そこは同一の条件で比べなければなりません。そこで公式の絞り値を使うと、F1.48からF2.8への変更は(1.48÷2.8)²×100=約27.9%となります。つまり同じシャッター速度なら、入る光は約28%まで減るという計算になります。

F1.48の光量を100%とした場合、F1.8は67.6%、F2.8は27.9%、F4は13.7%となる理論比較
Appleの公式仕様のF値から計算した相対光量。透過率とシャッター速度を一定とした理論比較です。

明るさを保つには、その分を撮影時間や感度で補います。仮にF1.48・1/125秒で撮れた場面なら、感度を固定してF2.8にすると、露光時間は(2.8÷1.48)²=約3.58倍。1/125秒×3.58=約1/35秒になります。これはあくまで光量と絞りの関係を当てはめた例で、被写体の明るさとレンズの透過率を一定とした理論値です。というわけでこれは実機の実際の自動撮影結果や、前年モデルのiPhone 17との画質差を示す数字ではありませんので注意が必要です。

奥までピントを合わせたい集合写真でも、人が動いてしまうようなら、露光時間が延びることは気になります。いくら手ぶれ補正で端末(カメラ)側の揺れを抑えても、露光時間が長いと被写体自身の動きは写り込んでしまうからです。感度を上げれば短時間での露光を保てる一方、画質との兼ね合いが出てきます。

というわけで、物理的に可変絞り機能があって、絞り具合を選択できる価値は、こうした条件に合わせて撮り方を変えられるところにある、といえるでしょう。

修理の入口となるフロントパネルの枠に課題!?

そしてiPhone 18 Proシリーズの修理に関して何より気になるのが、iFixitが開けた4台のうち3台でフロントパネル周囲の樹脂枠が破損したと報告していることです。

枠が破損しても、フロントパネル自体は動作したとのことですが、枠が壊れてしまうと再びきちんと密閉できるか(つまり防沫性能、耐水性能、防塵性能の基準であるIP68を再現できるか)が課題になってきます。iFixitも、4台だけで一般的な破損率を判断するには少なすぎると説明していますが、それにしてもこれまでAppleに限らず様々な電子機器を分解しまくってきて手練れのiFixitの作業者でさえiPhone 18 Proシリーズに限ってフロントパネルを破損させてしまうということは、他の修理屋さんでもiPhone 18 Proシリーズの修理でディスプレイパネルを破損させてしまう確率が高くなるといえそうです。自前或いは修理店でもまともじゃないところで修理するなら、よほど注意が必要でしょうね。

小龍的にはこう思った

上で書いたとおりもしiPhone 18 Proシリーズの可変絞りのカメラ部品が壊れて部品修理・交換するとして、その部品に手が届く前に、別の問題ない部品を傷めてしまう可能性があるということは実に大きな問題です。

iPhone 18 ProのiFixitの修理しやすさの評価は暫定7点/10点とされています。点数的にはそれほど修理しにくいというわけでもないですが、バッテリー交換を含むありとあらゆる修理でフロントパネルを開けるときにフロントパネルそのものを傷めてしまうとなると、よほどの悪徳修理屋でもない限り、修理屋自身がそこを負担しなければならないことになります。iPhone 18 Proシリーズは修理屋泣かせの機種になってしまったかもしれません。まあ、もちろんiFixitの作業者がたまたまミスをしたか、慣れていない人が担当した可能性もゼロではありませんが。。

なお修理後の確認には、Appleが案内する「部品と修理の履歴」も使えます。「設定」→「一般」→「情報」に進み、履歴がある場合は交換部品の情報を確認できます。ただし!その画面に表示される履歴と、パネルの密閉状態は別物で、きちんと修理されたかどうかについては履歴で確認することはできません。iPhone 18 Proシリーズの修理をサードパーティの修理屋に依頼する際には、値段もそうですが、パネルの取り付け状態や作業後の保証範囲も確かめたいところです。

ところでハードウェア可変絞り機能が追加されたことで、撮影するユーザー側にも、設定が増えた分だけ選びどころが増えるということになります。動きのある被写体をピタッと止めた状態で映り込ませたいのか、手前から奥までピントをきっちりあって写したいのか。そこを決めた上で使わないと、可変絞りの役割はあまりないともいえます。とはいえ、完全自動でそのあたりが自然に綺麗に撮れるというのが本来のスマートフォンカメラに求められる手軽さであり、スマートなところじゃないかと思ってはいます。もし本当に本格的な写真が撮りたいなら、やはり一眼レフと専用のレンズ、または最低限コンデジを使うべきでしょうね。

関連記事:iPhone 18 Proレビュー解禁、可変絞りは自動撮影でどう効く?

記事は以上です。

(記事情報元:iFixitApple技術仕様Appleサポート。計算の参考:ニコン「絞り値(F値)」

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