Qualcomm、iPhone 14搭載予定のSnapdragon X65 5Gモデムの機能強化を発表

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Qualcomm(クアルコム)は本日、将来的に発売予定の現行よりも2世代先のSnapdragon X65 5Gモデムチップのアップグレード内容を発表しました。Snapdragon X65 5Gでは電力効率が改善され、より広いミリ波5G(mmWave 5G)キャリアがサポートされます。これは、中国での5Gのミリ波ネットワークの展開に向けた重要な要件となるとみられています。

qualcomm-snapdragon-x65

Snapdragon X65 5Gは、ミリ波スペクトルによってより広い200MHzキャリア帯域幅をサポートし、スタンドアローン(SA)モードでミリ波(mmWave)に対応。そしてQualcomm 5G PowerSave2.0と名付けられた新しい省電力テクノロジーにより、更にバッテリー寿命を延ばすことができるとされています。そしてSnapdragon X65 5Gにはソフトウェアでアップグレード可能なアーキテクチャがあり、時間の経過とともにモデムの性能を改善できるため、これらの機能強化が可能だということです。

今年2月に最初に導入されたSnapdragon X65は、スマートフォン向けの世界初の10ギガビット5Gモデムおよびアンテナシステムであり、理論上のデータ速度は最大10ギガビット/秒を実現するとされています。Appleは、Qualcommとの複数年にわたるチップセット供給契約の一環として、来年2022年のiPhone(iPhone 14?)でSnapdragon X65を使用する可能性が高く、現行iPhone12シリーズに搭載されているSnapdragon X55と、今年秋発売予定の次世代iPhone13シリーズに搭載予定のSnapdragon X60をベースにしたベースバンドモデムチップとなっています。

またSnapdragon X65では、Snapdragon X60と同様、ミリ波帯域とサブ6GHz帯域からのデータを同時に集約して、高速カバレッジと低遅延カバレッジの最適な組み合わせを実現し、iPhoneでの5Gエクスペリエンスを向上させるということです。

ミリ波5G(mmWave 5G)とは、基地局との短距離での超高速通信を実現する5G周波数帯域であって、人口が密集した都市部に最適です。それに比べ、SUB-6(サブ6GHz 5G)は一般的にミリ波よりも低速ですが、信号はミリ波よりも伝わりやすく、比較的遠距離でも使えるので、郊外や地方などで使うのに適しています。ちなみに現行iPhone 12モデルでのミリ波のサポートは米国モデルのみに限定されていますが、今年秋発売の次世代iPhone13モデルでは、米国以外の他の国や地域でミリ波をサポートする可能性があるという噂があります。

当ブログでもお伝えした通り、Apple関連では著名なアナリストのMing-ChiKuoやその他の情報筋によれば、Appleは2023年からiPhone用に、以前から噂されている自社開発の5Gモデムに切り替える準備ができている可能性があると予測されているため、Snapdragon X65はiPhoneで使用される最後のQualcommモデムになる可能性があります。

しかし今回Qualcommから発表されたグレードアップで、更にSnapdragon X65は超強力になりました。Appleは果たしてあと2年程度でその世界最高レベルの5Gモデムチップを開発することができるのでしょうか?注目が集まります。もし開発に失敗しても、まだQualcommのがあるというバッファを残しているので問題はなさそうですが。

記事は以上です。

(記事情報元:MacRumors

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