Saurik氏によってCydiaストアが来週には閉鎖、iOS脱獄時代にまた1つの終焉が。。

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iOS脱獄(ジェイルブレイク、Jailbreak)といえば、Cydiaは避けて通れないいわば代名詞のような存在です。そしてCydiaストアは脱獄ユーザにとっては脱獄Tweakや脱獄アプリを購入できる場所でした。そしてこのCydiaストアを通じて、脱獄デベロッパは自身が開発したTweakやアプリの報酬を得ることができ、それによってユーザに対して便利な機能を提供してきました。しかしiOS自身のセキュリティがますます堅牢になり、脱獄によって実現できてきた様々な機能が吸収されてiOSネイティブで実現できるようになってきたため、脱獄に関する情報はますます減少し、また脱獄ツールのリリースも緩慢になってきました。そしてここにきて、あのCydiaストアにも終焉が訪れてしまったのです。

※誤解のないように書きますが、Cydiaの終焉が訪れたわけではありません。

今朝、iOS脱獄界の最大の人物で、Cydiaの父とも呼ばれるSaurik(ソーリック、本名Jay Freeman)が、RedditでCydiaストアをクローズするとコメントで発表しました。Saurikによると、Cydiaストアは長い間収入がなく、またストアにあるバグが発見され、そのバグがユーザにリスクをもたらす恐れがあるということです。

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Saurikは、「事実、私は年末前に完全にCydiaストアをクローズしようとしていましたが、バグレポートを受けて今はその時間を(今週末まで)早めようと思っています。このサービスで私は赤字になっていて、もはや私はこれを維持するための何らの熱意も感じない」としています。そして来週、Saurikは正式にトピックを立てて、そこでCydiaストアの将来について更なる詳細を発表するようです。

つまり、SaurikはCydiaストアに対してコストをかけてまで維持するほどの価値を感じていないということになります。実際、CydiaストアでTweakやアプリの購買は既にできなくなっています(バグ=脆弱性が報告されたためです)。ただ、Cydiaそのものがなくなるわけではありませんし、また過去に購入したTweakやアプリは今後も使い続けることができますし、今後も使えるようにしていくということです。そして、サードパーティのリポジトリでのTweakやアプリの購買は終了しませんので、恐らくそちらがうまく動くようになっていたことも、公式Cydiaストアを終わらせる原因の1つになっていたかもしれません。

とはいえ、やはり公式CydiaストアでTweakやアプリの購買ができなくなるのは、本当に1つの脱獄時代の終焉を感じさせる出来事です。実はSaurikを初めとする脱獄界の大物達が、以前脱獄の終焉について語っていることから、その頃に既に脱獄は終わっていたといっても過言ではありません。事実、iOS 12の脱獄ツールは現在もリリースされていません。

今後も脱獄に関する情報はますます少なくなっていき、ダークウェブに潜っていくのかもしれません。個人的にはもっと健全に続いてほしかったのですが、脱獄の目的がゲームのチートや犯罪に絡むパターンが多かったのも、脱獄に悪いイメージがついて回る原因になったかと思います。他にも、脱獄ツールの開発が中国の会社やハッカーグループに移ってしまったことで、最初の頃は欧米の脱獄ハッカー達の技術を盗んでツールに使っていたのですが、その後は自身で開発できるようになり、また脱獄ツールのスポンサーも中国企業がやるようになって、中国の脱獄ハッカー達と企業の間でお金を回してしまうことになり、欧米のハッカー達にお鉢が回ってこなくなったというのも脱獄ツール開発が衰退した背景にありそうです。

私個人的には、iOSの光と影の影の部分が脱獄で、脱獄がなければ今のiOSの利便性はなかったと思っています。なぜなら、かつてのiOS(当時はiPhone OS)はコピー&ペーストさえ脱獄しないとできなかったのですから。。ですが、脱獄すると言うことはイコールiOSをroot権限で操作できてしまう状態をさらけ出すことになり、やはりセキュリティ(安全性)が著しく低下するため、万人にお勧めできるものではありませんでした。今後は、一部の本当の好き者達だけの間で密かに行われるものになるのかもしれません。

記事は以上です。

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