米Apple社は昨晩、投資者向けの公式ニュースサイト上で、2018年2月13日に米国カリフォルニア州サンフランシスコ・クパチーノにある本社新キャンパス「Apple Park(アップルパーク)」内の「Steve Jobs Theater(スティーブ・ジョブズ・シアター)」にて、株主総会を行うことを発表しました。そして株主総会の開会招集記録の日付は2017年12月15日となっています。
スティーブ・ジョブズ・シアターが竣工したのが今年ということもあり、株主総会が行われるのは初めてのことになります。
スティーブ・ジョブズ・シアターの座席数には限りがあることから、Appleは株主に、事前に登録した株主のみ株主総会に出席できるとしています。Appleが証券取引委員会に株主総会の招集の声明を出した後、株主はサンフランシスコ現地時間2018年1月22日の午前8時までに、先着順で株主総会に参加登録をすることができます。
株主総会に参加する資格として、Apple社は、株主総会開会招集の日付を2017年12月15日としています。これはつまり、この日の段階で株主はAppleの株を所有している必要がある、ということになります。
「私たちは、恐らく多くの株主が出席を望んでいるのではないかと思います。しかし会場の座席の収容人数には限りがあるため、株主総会の詳細の内容については、証券取引委員会に提出する委託声明書で見られるようにします」とApple社は発表しています。
Appleの株主総会は基本的には特に何か驚くようなことはないのが恒例となっていますが、時折注目に値する発言が経営陣からなされることがあります。例えば、2017年の株主総会では、ティム・クック(Tim Cook)CEOが、AirPodがいち早く”カルチャー現象”となっているとし、いわゆる”プロの分野”の人たちからの嘲笑に対する反論を展開しました。また2016年には、クックCEOがAppleはEV業界に対する業務の進展について質問されたときに、”Christmas Eve for a while(クリスマスイブにはプレゼントの内容はわからないでしょ、というような意味)”と答えたことが話題になったこともありました。
今年、Appleは米国証券取引委員会に多様性に関する提案をしました。実は過去数年、Appleは幾度となく株主に多様性に類似する提案を受けて挫折と失敗を繰り返してきています。株主たちは、同社の経営陣の多様化がまだ不足していて、そのことについてティム・クックCEOに問責したいという意向があるようです。確かにAppleは今月また経営陣の刷新をしましたが、女性の数は少なく、また人種もほぼ全て白人で占められているといっても過言ではありません。経営のトップ、ティム・クックCEOがゲイであるということは本人がカミングアウトしていることから公然の事実で、確かにトップ自身がAppleの多様性を率先して実施しているともいえるかもしれないですが。。
いずれにせよ、Appleは現在は株主が満足するパフォーマンスを出しているのは間違いありません。ただ、株主や株価、そして配当を重視するあまり、無理なスケジュールでの開発や、不得意な分野への進出をしてしまうのはどうなのかな、と思ってしまう自分がいたりします。
さて、今年はどんなことが質問されるのでしょうか。恐らく、iPhoneに継ぐAppleの柱となる事業として、EVやAR/VRの分野への進出についての質問についての経営陣の回答に注目が集まると思われます。特にEVに関しては、当ブログでもお伝えしているとおり、Appleの幹部によってAppleが開発している自動運転システムについて詳細が語られていることから、既にある程度開発が進んでいるものと思われます。
当ブログでも2018年2月のApple社の株主総会には注目していきたいと思います。
記事は以上です。