人間はもういらない?フォックスコン、4万台のロボット導入でiPhone 7を組立か

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SF映画で見たシーンが現実となっている。。

Appleの最大の組立工場として、フォックスコン(Foxconn、富士康)の一挙一動がメディアの注目を集めるのは必定だ。そしてフォックスコンといえば自社開発のロボット部門があり、それを自社のラインに導入していることで有名だ。

フォックスコン、組立工場に4万台のロボットを既に導入済みか

台湾のDigitimesによると、フォックスコン工場内の自社開発作業用ロボット”Foxbot”ロボットは順調に開発・投入され、既にこのFoxbotは中国大陸だけで4万台にもなると推測されている。しかし、Apple製品が全てこのロボットによって製造されているかについてはまだわかっていない。

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フォックスコン、組立工場に4万台のロボットを既に導入済みで1つの工場で6万人リストラか

フォックスコンの”Foxbot”は主に鄭州、成都、江蘇省昆山と嘉善の工場で採用されているという。フォックスコンの自動化部長の戴家鵬氏によると、現在同社では年間約1万台のロボット(ロボットアーム)が生産され、一台につき一人分の従業員の仕事ができるという。以前の台湾メディアの報道によると、昆山工場だけでも、フォックスコンは既に6万人の従業員をリストラしたという。

 

iPhone 7用の組立にも1万台のロボット動員か

iPhone 7がリリースされて間もなく、サプライチェーンの内部より、更にiPhone 7の生産(組立)キャパを向上させるため、フォックスコンは組立ラインに1万台のFoxbotを導入したといい、1台のFoxbotがそれぞれ3万台のiPhone 7の組立を担当したという。今年のiPhone 7とiPhone 7 Plusは全てロボットによって組み立てられた可能性が高いといい、人間の従業員は旧型のiPhoneの組立のみを担当しているという情報もある。

 

将来的には100万台のロボットが導入予定

フォックスコンの台湾本社、ホンハイ(Hon Hai、鴻海)の郭台銘(テリー・ゴウ)社長は2011年に、将来的にフォックスコンでは全体で100万台のロボットを導入するとメディアに語ったことがあり、それが現実的に進行している形となっている。

 

画蛇添足 One more thing…

中国での製造もいよいよ人海戦術ではなく、ロボットによる人間への置き換えが始まるということだろうか。大量の従業員を抱えるフォックスコンにとっては一大事でもあるし、多くの雇用を生み出しているフォックスコンから大量のリストラがあると、その工場がある現地の政府も気が気ではないだろう(失業率が高くなることは政府の役人の評価にも繋がるためだ)。いつか、現地との軋轢が起こるかもしれない。

個人的には流れ作業のようなベルトコンベアの中でのロボットアーム採用なのか、それとも屋台式の最初から最後まで全組立行程を1つのロボットアームが担当するのか、興味があるところ。

ロボットは中国の従業員のようにあれこれ文句は言わないし、毎年上がる平均人件費のための賃上げ交渉や無茶なデモやボイコットもしないし、自殺もしないし、24時間働くし、部品や情報を盗んで外に漏らしたりもしないし、フォックスコンとしてはどんどん導入したいところだろう。

記事は以上。

(記事情報元:Digitimes

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