以前当ブログでお伝えした、昨年6月に中国でiPhone 6/6 Plusが中国で販売禁止になるかもしれなくなった事件を覚えているだろうか?
iPhone 6シリーズが、北京市の知財局(知識産権局、知识产权局)によって、佰利(バイリー)という会社の”百加 100C”という中国国産スマートフォンの外観の特許(意匠)を侵害しているとして、発売禁止処置を求められていたのだ。
中国の裁判所でAppleは意匠特許を侵害していないという初歩的判決、販売停止は取り消しに
ようやく本日、この案件に初歩的な”結果”が出たようだ。裁判所の審理を経て、北京市の知財局案件番号(京知执字)(2016)854-16《特許侵害紛糾処理決定書(专利侵权纠纷处理决定书)》によって、この案件でAppleは佰利社の意匠(デザイン)特許を侵害していないという宣告が下された。つまりiPhone 6シリーズの中国での販売停止命令は取り消されたことになる。
まだ初歩的な結果、最終的な結論はまだ先の話
今回、iPhone 6/6 Plusが佰利社の”百加 100C”の外観デザイン特許を侵害していないかどうかについて、なんと3年もかかって初歩的な結果が出た形だ。最終的にどのような”結論”になるかについてはまだわからないという。中国ではこのような案件で判決がひっくり返る例はこれまで多かったからだ。
Appleとしては判決を先延ばししたいところ
ただ、常にこのような特許裁判を抱えているAppleにとっては、このようなことは殆ど日常茶飯事だといえるだろう。とりあえずこのような判決が出たことでAppleは一息ついただろうが、正直既にiPhone 6/6 Plusは現在販売しているとはいえほぼ過去の製品となっている。販売停止になったところでそれほど痛手はないだろう。Appleとしても、できるだけこの案件の判決を先延ばししたいに違いない(逆に佰利としては早めの判決を望むだろうが、ここは政治力の差で佰利には不利といえるだろう。もともとかなり無理矢理な起訴でもあることだし)。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)