最近Appleが4KディスプレイiMacをリリースすると共にオプションのMagic Accessories(Magicアクセサリー)シリーズを一新、Magic Mouse 2(マジックマウス2)が少々デザインに難あり。。という記事を書いたばかりだ。
しかしそんな記事を書いてしまったからには、Magic Mouse 1のヘビーユーザの私がMagic Mouse 2を買わないわけにいかない。というわけで記事を書きながらオンラインAppleストアでMagic Mouse 2をポチったのだった。
Magic Mouse 1の時代からヘビーユーザー
私がどのくらいMagic Mouseのヘビーユーザかというと(といってもたいしたことはないが)。。
- 外出するときは必ずMacBook 12inch Retinaモデルと究極のマウスパッド、そしてまだ公開できない開発中の新製品(MacBook周辺製品)のサンプルと一緒に持ち歩く
- BetterTouchToolを使って三本指・四本指ジェスチャーを加え、トラックパッド並に高性能にして使用
- Magic Mouseのためだけに充電池エネループ(SANYO製)を所持、外出時も充電器と共に持ち歩く
そんな私がMagic Mouse 2で満足できるのか?という話。
Magic Mouse 2、中国でも次の日宅配。しかし高い。。
さて、Magic Mouse 2はポチった次の日に届いた。今回ポチったのは中国のApple Store。中国でも場所によるが次の日に到着する仕組みはさすが。ちなみに運送会社はEMSだった。中国国内で最も頼りになる運送手段はやはり郵便局のEMSか宅配便サービスの”顺丰(SF Express)”だろう。
Magic Mouse 2は中国では588元もする。日本円に換算すると約11,160円。めっちゃ高い。中国は増値税という消費税のようなものが17%も乗るので、日本より断然高くなるというわけだ。ただでさえ高いApple製品を、世界2番目のGDPとなったとはいえ平均給与は未だにそれほど高くない水準にある中国人は、所得の高い先進国諸国よりも更に高い金額でApple製品を買わなければならないのは不公平感がある。しかも、自国で製造されているにもかかわらずだ。中国でApple製品を買うと、中国人がこれまた普通にはなかなか行けない海外(香港・台湾含む)に行ってApple製品を爆買いしたり、海外に行く家族や友人に購入を頼む気持ちもやっぱりなんとなくわかるのである。
Magic Mouse 2″中国版”開封の儀
さて話題がそれた。おなじみ今更ながら開封の儀。とはいえ中国版を開封している人はなかなかいないと思うのでこれは貴重かも?(もちろん中国版はその他の地域版と性能的に差があるわけではない)
大きめの段ボールを開けると、このようにラップで保護されている。さすが、梱包箱まで製品としてデザインしているAppleならでは。あとは中国の輸送事情も鑑みてのことだろう(中国の運送会社は本当に貨物をぼんぼん投げるので。。)。そして表にはMagic Mouse 2とは書かれず、”Magic Mouse”のみとなっている。あくまでこれが最新ですよ、という意味なのだろう。
そして個装箱は紙製に変更されている。Magic Mouse 1の個装箱は、上蓋が透明で下が白という樹脂(プラスチック)製だった。個人的には正直Magic Mouse 1の個装箱の方が好きだ。基本的にはiPhoneのものに合わせたか、エコへの取り組みの一環なのだろうが。。やっぱりちょっと残念だ。とはいえ、実際に使うのはマウス本体。梱包箱なんかどうでもいいじゃん!という人にはいいかもしれない。私はApple製品の箱をコレクションしたりしているので。。うーん。
さて段ボール梱包を解き、ひっくり返すと、さすが中国版なので個装箱にも中国語が。でも驚いたのはなぜか更に韓国語も追加されていること、そして日本語はないこと!なぜなの?日本人としては、英語・中国語・韓国語はあるのに日本語は一切ないのは昨今の経済の勢いを表しているような気がして悔しいのだが。。(もしくは中国は日本を仮想敵国としており国民感情も日本嫌いや日本アレルギーが多いので、Appleもそこに迎合して敵国言語はできるだけ使わないようにしている可能性もある)。
個装箱の上蓋を開けると、、じゃじゃん。本体が登場。しかし全くMagic Mouse 1と代わり映えしませんが。。
マウス本体と中敷きと取っ払うと、Magic Mouse 2の特徴となる充電用のLightningケーブルが1本付属していることがわかる。ちなみにこのLightningケーブルは当然通信もできるタイプ。あ、取説も取っ払ってしまって撮影するのを忘れたのはご勘弁(私、Apple製品は特に取説読まない人です)。
皆さんお待ちかねのMagic Mouse 1&2の新旧比較のお時間がやってまいりました。上側から見ると、向こう側がMagic Mouse 1、こちら側がMagic Mouse 2。と書かないと全く区別できないのがわかるだろうか。
遠近法で大きさが違うように見えるって?では横に並べてみよう。大きさも全く同じで上から見ると本当に区別がつかない。自分もどっちがどっちだか忘れてしまった。
しかしひっくり返して裏側を見るとやはりその違いがわかる。(上の写真は左が新製品のMagic Mouse 2だった。。)。下の写真は、左が新型のMagic Mouse 2、右が旧型のMagic Mouse 1。右側は使用感たっぷりですみません。違いは、以下の4点。
- Magic Mouse 1にあった電池蓋(かっこよく言うとバッテリーカバー)やその取り外しスイッチがなくなった。Magic Mouse 2にはスイッチの場所にはLightningコネクタが搭載されている。
- Magic Mouse 1にあった電源状態やBluetoothのペアリングモードなど稼働状態を示すLEDのインジケーターがなくなった。これは個人的には大変残念。
- Appleロゴマークが灰色から黒に変更(これは正直どうでもいい。。かな)
- 商品表示、そしてリサイクル表示が追加(中国仕様になっている)
Magic Mouse 2の裏側の表示を拡大。iPhone/iPadと同様、中国版はちゃんと中国語で書いてある!型番はA1657。リサイクルマークもついているが、意味不明。左はゴミ箱に捨てるなよ、という意味なのはわかるが、右側の20の数字のリサイクルって?まあ、気にしない。。
さて、届いたときには半分くらい充電されていたことを確認したが、やはりそのままでは心許ないので充電してみる。これがネットで叩かれまくっているMagic Mouse 2のあられもない充電姿だ!なんか、虫さんがひっくり返っているかのような。。
上下逆にしても、見た目の悪さは変わらない。。
ただ、充電している間などは振り返ってみればあっという間だ。しかもずっと見ているわけでもない。ということで充電の間のかっこ悪さは私は無視できるレベルだと思う。
Magic Mouse 2の実際の使用感、個人的な感想
マウスとしての使いやすさ1:滑りやすさ
結論としては、Magic Mouse 1よりも滑りやすく、滑らかに使える!
いくらデザインがいいからといって、マウスとして使いにくかったら意味がない。しかしAppleはもちろんそこに妥協などするわけがない。
Magic Mouse 2では背面の二本の黒い出っ張りの形状と材質に更に工夫が加えられたこと、そしてMagic Mouse 1よりも若干軽くなっているため(Magic Mouse 1は単三電池の重みによって重くなったり軽くなったりするが)、それらの改良によって滑りやすいマウスとなっている。
滑りやすい、滑らかな動きというのはマウスに重要な要素。それが問題なくできているのはほぼ1万円のマウスとしては当たり前といえば当たり前だが、Magic Mouse 1を超えるものが出てきたのは嬉しいことだ。Appleを超えるものはやはりAppleしかないのである。言い過ぎ?
マウスとしての使いやすさ2:クリック感
結論としては、Magic Mouse 1より確実感が少しだけ増し、音程が高くなった。
左右ボタンが分かれていないMacのマウス。でも別に右クリックができないわけじゃない。これだけでWindowsとは違うんだぜ、というのをアピールできるのもMagic Mouseの特徴だ。殆どのApple製じゃないマウスについているホイールや、側面のボタンなんかもついていない。Magic Mouse 2でもそののっぺりとした外観と相反するApple独特の”トンガリ感”は健在だ。
さて常にマウスを使う人にとって、そのクリック感は非常に大事な要素だ。分解サイトiFixitによれば、このクリック感を生み出す部品が、Magic Mouse 2になって変更があったという。表にCHINAという刻印がある可動部品だ。この部品の変更によって、かなり微妙ではあるがクリックの確実感が増した。そして実際にクリック音を比べてみると、Magic Mouse 2の方がクリック音の音程が明らかに高くなっている。もちろん、Magic Mouse 1の方がへたってきた可能性もあるのだが(この代のはもう2年以上使っているし)。
バッテリーの持ち
結論としては、Magic Mouse 1の電池より悪い印象。
Magic Mouse 2を1日半ちょっと結構ヘビーに使ってみたところ、100%充電から87%になった。Magic Mouse 1にエネループ充電池を入れて使っていた時よりも減りがかなり早い印象だ。満タンから1ヶ月持つという触れ込みは、かなり使い方を限定してのものかもしれない。
ただし、Lightningケーブルで気軽に充電できるメリットは大きい。夜などMagic Mouse 2を使わない時に、余った電源供給可能なUSBポートとLightningケーブルがあれば背面の穴につっこんでおけばいいのだ。常に100%に近い状態で使い続けることができて、精神的にも安定する。これがMagic Mouse 1だったら、電池蓋を開けて電池を取り出して交換するか、電池を充電してまた戻すという作業が必要となる。実はこれは結構億劫な作業だったりする。
そんなわけで、Magic Mouse 2導入に伴って、Magic Mouse 1専用となっていたeneloopさん達と充電器さんには引退していただくことになった。申し訳ないけど、不要になったということだ。外出の時もいっそう軽くなるね!
さてこのeneloop、まだSANYOが松下(Panasonic)に買収される前にヤマダ電機かなんかで買ったものだったので、10年以上使ったと思う(買った目的はもちろんMagic Mouseのためではない)。日本製のニッケル水素充電池は本当に優秀だ(充電器は中国製)。さすがに最初の頃ほど充電容量はなくなっているのだろうが、それでも10年以上経っても全然問題なく使えていた。おつとめご苦労様でした。あ、最近は滅多に使っていないデジイチのNikon D80に入れて活躍してもらおうかね。。
Magic Mouse 2レビューまとめ
Magic Mouseは既に相当完成されたプロダクトだったことに改めて気づかされた
Magic Mouse 2はMagic Mouse 1のあらゆる意味での改善・最適化バージョンといえるだろう。もともとMagic Mouseは完成度が高かったということに改めて気づかされた。iPhoneやiPadは毎年のように新モデルが出る中で、2009年から2015年まで実に6年間新製品が出なかったことからもそれがわかるだろう。そんな完成度の高い製品を改善するのは並大抵の努力ではできなかったに違いない。
Apple Magic Mouseに機能強化を望む点
ただ、Magic Mouse 2は上記の通り価格が非常に高い。せめて同じ価格帯で買えるロジクールの最高峰のマウスのように、以下の機能がついたらいいのに、と思う。
- 複数デバイスペアリング切り替え機能
- ガラスの上でも操作可能なほどのセンサーの強化
特に前者についてはシンプルであることがAppleの特徴であることはわかっているのだが。。Mac複数持ちとしてはぜひ実現して欲しい機能。
そしてAppleならではの以下のような機能がついたら完璧なのになあ、とも思ってしまう。
- デフォルトで3本指や4本指スワイプ・タップに対応
- 3D Touchのような感圧センサー対応
- 指紋認証機能
このようなまだ私のようなヘビーユーザであれど素人でも思いつく改善点はあるものの、いずれにせよ、Mac使いでマウス必須な人には、Magic Mouse 2は間違いなくオススメのデバイスだ。Magic Mouse 1を数年使っている人は買い換えるとまた買いたての感動を味わえること請け合いだ。
今回の記事に登場したいくつかの製品をご紹介
Magic Mouse 1
それでも私は電池にこだわる!電池でもいい!という人はMagic Mouse 1をどうぞ。Appleオフィシャルサイトではもう扱っていないため、Amazonでどうぞ。Magic Mouse 2より断然お安くなっているのもポイント。
パワサポ 究極のマウスパッド
私はMagic Mouseと共にこの大まじめに「究極のマウスパッド」と名付けられたパワーサポートのマウスパッドを使用している。もう既に10年以上買い換えず、一途にこのマウスパッドを使用している。
ちょっと端っこがほつれてきたが、水や洗剤でじゃぶじゃぶ・ごしごし洗えるし、水洗いした後裏側の粘着力が復活するので机にぴたっとくっついてとても使いやすい。Magic Mouseのような光学マウスの認識度も非常に高く、今でも満足して使っている。もう、これ以外のマウスパッドは到底考えられない。
マウスパッドとしては値段が高いが、私自身が使っているように軽く10年以上使えると思えば、使いにくい安物を買い換えまくるよりこれ1個を買った方がいいかもしれない。
Panasonic eneloop(エネループ)
私のものは上記の通り、Magic Mouse 2の購入と共にお蔵入りすることになったが、このeleloopは実に優秀で私自身でも10年以上ちゃんと使えている。もし充電池をお使いになるなら、迷うことなくエネループを選んで間違いない。急速充電器も一緒に買うと便利だ。やはり充電池は専用充電器と一緒に買うに限る。長く使いたいならね。
ただ、現在はPanasonicに買収されたeleloopの元メーカーのSANYO製が買えないのが残念。買収されて暫くは家電量販店等で平行して2種類売られていたと思うのだが。。
記事は以上。