米中のポルシェオーナーは圧倒的にiPhoneがお好き!しかし中国は今後Androidに移行も

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昨日米国ロサンゼルスで開催されたAutomobilityカンファレンスで、ポルシェの北米社長兼CEOであるクラウス・ツェルマー(Klaus Zellmer)氏は、ポルシェオーナーにおけるiPhoneとAndroidの人気について触れました。ツェルマーポルシェ北米CEO(以下ツェルマーCEO)は、これらの統計がポルシェの社内機能の開発にどのように影響するかも説明しました。さすが、大金をかけてマーケティングをしている会社は違いますね。

Porsche-interview
右がポルシェの北米社長兼CEOのクラウス・ツェルマー(Klaus Zellmer)氏

ツェルマーCEOは、米国のポルシェ所有者のうち、91%がAppleデバイス、つまりiPhoneを使用していると説明しました。iPhoneの米国におけるAppleの全体的な市場シェア(約50〜60%)を考慮すると、これは非常に高い割合だといえます。

更に中国を見ると、もっと面白い状況が見えます。ツェルマーCEOは、中国のポルシェの顧客のうち80%がiPhone(Appleデバイス)を使用していると語っています。繰り返しになりますが、Appleが中国市場でいくつかの課題に直面し、そのシェア率が圧倒的に低下し現在20%以下といわれている中で、その数値は異常に高いといえます。やはり、金持ちはiPhoneを使うというのは本当のようです(実際、中国に長く住んでいる私も、今でもそう感じます)。

しかし、ツェルマーCEOの話には続きがあります。中国のiPhone所有者に次のスマートフォンデバイスをどうするかとたずねると、そのうちの40%がAndroidに切り替えることを計画していると答えた、と語ったのです。となると、今後の特に中国のポルシェの社内機能は、Androidに対応したものに変更していかなくてはなりません。

このツェルマーCEOの説明は、ポルシェがどのようにAndroidソリューションをより良く統合することを計画しているのか、という質問への回答でした。例えば、ポルシェ初のEVとして、テスラにぶつける形で発表されたタイカン(Taycan)は、Apple CarPlayを車載システムに統合しており、車内でのApple Musicストリーミングが可能なことを特長としています。

Porsche-Taycan

時間の経過とともに、ポルシェはよりAndroid中心のソリューションを拡大していくことをツェルマーCEOは考えているようですが、もちろん現時点では、ビジネス・オーナーシェア率の観点から、iPhoneに焦点を当てる方がはるかに理にかなっているのは間違いありません。

こういうところからも、やはりお金に余裕がある人がiPhoneを選ぶという傾向がみえてきますが、その傾向もいずれは中国という特殊市場ではなくなっていくということになりそうです。実際、私もファーウェイ(HUAWEI) P30 Proを使っていて、今年初めに発売されたにもかかわらず4レンズで、カメラ性能は9月にリリースされたiPhone 11 Proシリーズよりも優れていて、しかもiPhone 11 Proシリーズよりずっと安いことが決定的な要素になっています。中国国産Androidスマートフォンは既に性能・価格面のコスパにおいてもiPhoneを凌駕しつつあります。あとはiPhoneに残されたのはiOSという独自のプラットフォームとエコシステムだけということになるかもしれませんが、中国は中国でAppleを研究した上で中国に特化した独自のエコシステムがあるので、本当に最後の砦はiOSだけということにもなりかねません。

このポルシェのマーケティングから学ぶことで、Appleはもっとできることを考えなくてはならないかもしれません。サイトのトップで下取り買い替えシステムを大きく謳うなんて前代未聞で、そんなことをしなくても製品に魅力があれば売れていたのです。

なお、ポルシェのツェルマーCEOによるAutomobilityカンファレンスでの会話の動画は以下の通りです。

記事は以上です。

(記事情報元:9to5Mac

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