iPhone X中国大陸版、販売開始初日開封の儀と正直な使用感レポート

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昨日の記事に書いたとおり、【iPhone X】の中国大陸版を販売初日に手に入れることができました。恐らく日本人でiPhone X中国大陸版の開封の儀と使用レポートをブログに書いている人は私以外には皆無だと思いますので、一応「世界初iPhone X中国大陸版日本語レポート」をお届けします。

ちなみに、iPhoneを初代から全ての世代(iPhone 5c以外)を使い続けている私ですが、中国大陸版は初めて手にすることになります(これまで香港版か日本版かアメリカ版しか使ったことがありませんでした)。

iPhone X 中国大陸版 開封の儀

まずは届いた状態がこんな感じ。大陸版なのでいつも買っている香港版より箱が小さいですね。というのは、電源アダプタが日本と同じ小さめのものだからです。香港版は、イギリス領時代からの大きめの電源アダプタの添付が義務づけられているのです。

iPhone X Package

裏側も、もちろん中国語表記です。

iPhone X Package

開けてみると、まずは取説。Designed by Apple in California。

iPhone X Package

取説を外すと、本体です!やっぱり全面ディスプレイは迫力が違いますね。取説袋からは、「您好(ニンハオ、こんにちはの丁寧な言い方)」の文字が。。嗚呼大陸版。

iPhone X Package

シールがついた状態のiPhone X本体。

iPhone X

裏側、中国大陸版らしく、「进网许可(ネットワーク許可)」の文字が入ったシールが貼ってあります。本来は本体に付けるか、本体のバッテリーなどの蓋の裏につけるというのが義務だったらしいですが、今はこんな剥がされる運命のシールの上に貼っても大丈夫なんですね。Appleなりに交渉したのかも。

iPhone X

シールを剥がした後のiPhone X本体。フィルムもPalmoもないので大変不安です。。

iPhone X

で、ちなみに裏側にはアップルロゴマークとiPhone 8シリーズと同様、iPhone以外には何も表記なし。認証などの表記がある写真は、モックだった!ということになります。また、以前大陸版は裏側に漢字の表記があってかっこよかったのですが、それも今回はありません。外観からは見分けがつかなくなっています。

iPhone X

今回、シルバーモデルになってしまったのですが、四方を囲むベゼルはステンレスで、銀色です。。これがちょっと安っぽい。正直中国国産激安スマホのようです。。しかも指紋がつきやすいのもNG。

iPhone X

SIMトレイはこんな感じ。当然、耐水防塵仕様なので、パッキンが着いています。

iPhone X SIM Tray

取説袋の中身はこんな感じです。もちろんiPhone X専用、そして中国語です。

iPhone X Manual

本体を外すと、EarPodsと電源アダプタが。

iPhone X Package

火を入れてみます。。はい、こんにちは!ようやく堂々とアクティベーションできます。笑

iPhone X

なお、復元の際に以前のマシンからデータを移す場合は、近くにiOS 11を搭載したデータを移す元のデバイスを置くと、Apple Watchのように移行先の絵柄を読み取って行う「クイックスタート」という機能ができたんですね。。これ、いつからだろう。知らなかったです。

iPhone X Quick Start

今回は、Apple IDだけ従来と同じにして、あとはアプリなどは手動で入れてみることに。iPhone 8 PlusはiPhone 7 Plusのバックアップを復元した後、すごくバッテリーの持ちが悪くなったので。。

Face IDは思ったより簡単に登録できました。ぐるっと頭を回す運動を2回やればOKです。

 

使用感レポート、ファーストインプレッション

中国大陸版でもFaceTime Audioはできるように

以前、中国大陸版iPhoneではFaceTime オーディオはできなかったのですが、iPhone Xで確認したところできるようになっているようです。CDMAのSIMが使える分、香港版よりもいいのかもしれません。問題は、税金分価格が高いということくらいでしょう。。笑

 

手のひらにフィットするサイズ、そこに大きな画面と優秀なカメラを搭載

iPhone X

ずっとPlusサイズに慣れていたせいか、やはりとてもコンパクトに感じます。まさに手のひらにフィット。。かと思うとちょっと片手で扱うにはつるっとしていて不安ですが、それでもPlusよりは全然簡単に片手操作ができます。

そしてiPhone 8(ディスプレイは4.7インチ)のサイズより少々大きいだけにも関わらず、iPhone 8よりも大きい5.8インチディスプレイを搭載し、iPhone 8 Plus以上のカメラが搭載されているというのは大きいかもしれません。

 

Touch IDがなくなった代償は大きいかも

ロック解除、そしてホームに戻る以外にもTouch IDを使った各種操作。AppleのiPhoneがiPhoneたる理由は、やはりホームボタンとTouch IDでした。操作系が他のAndroidスマートフォンと同じ感じになってしまい、差別化がしづらくなるのではないかと危惧してしまいます。

まず、ホームに戻る動作、下からスワイプ。これは慣れます。

コントロールセンターの呼び出し、右上からスワイプ。これも無理矢理慣れることができます。

通知は左上から、これも頑張れば慣れるでしょう。

しかしロック解除。。これだけはやはり慣れません。Touch IDの時の方がよかったと思います。。わざわざiPhoneに顔だけじゃなく目をも向けなきゃいけないのは不便だと思います。

一応、注視が必要を切ることで注視をしなくてもよくはなりますが、安全性は下がりますね。

 

視差効果はオンにした方が直感的な動きがわかりやすい

iOS 7から追加されたアニメーション(視差効果)ですが、動きが遅く、もたつく原因だったので基本的にずっとオフにしてきました。しかしiPhone Xは、ホームボタンがなくなったことでスワイプの動作が増えました。その際、視差効果が直感的な動きをサポートしてくれます。

慣れてきたら視差効果はオフにしてもいいかもしれないですが、慣れないうちはオンのままがいいかもしれません。

 

ステータスバー表示に大きな変化が

【iPhone X】には真ん中に大きな「前髪」があるため、ステータスバーの表示範囲が狭くなり、変更があります。

まずキャリア表示はロック画面にしか表示されません。

そしてバッテリー表示は、%が表示できなくなりました。また充電中の稲妻表示も、バッテリーの上に表示されるようになっています。

残念なのが、VPN表示がなくなってしまったこと。中国にいる人は殆どが使っていると思いますが、表示がなくなると不便です。

 

サードパーティのIMEを複数使うと、切替ができなくなることがある

多言語でサードパーティアプリIMEを使っている人は要注意かもしれません。X対応しているアプリだと一番下のバーの所に入力方法切替のための地球アイコンが出て切り替えられるようになり、それは便利なのですが、もし対応していないと出ません。その場合、なぜか百度输入法の地球マークを押すと音声入力が立ち上がってしまい、他IMEへの切り替えられなくなっていて、それが不便です。

 

Face IDは反応がイマイチ鈍い、Touch IDの初代(iPhone 5s)レベル?

Face ID、設定は簡単で速いのですが、やはり実際の使用時、特にロック解除の時にはワンテンポの遅れを感じます。

iPhone 5sのTouch IDの動作があまり速くなかったのを覚えている方はいらっしゃるでしょうか。あんな感じです。iPhone 6からTouch IDが速くなり、最近はほとんど速度を意識しなくなりましたが、このFace IDだと意識してしまいます。この後の世代のは、改善されるのかもしれませんが。。鍵のアイコンのアニメーションいらないから速くしてくれ、といらついてしまいます。笑

 

トップに戻る、は上の方をタップするとできる

メールやSafari、その他のアプリで、下にスクロールしたページを一番上に一気に戻す「トップに戻る」機能は、これまではステータスバーをタップすることでできていました。今回のiPhone Xにはステータスバーがないぞ。。と思いましたが、安心してください。あの「前髪」部分のちょっと下を押すような感じにするとちゃんとトップに戻れます。

この機能が削除されないでよかった。。

 

ということで、上記はざっくばらんなファーストインプレッションです。以下にiPhone Xのメリットとデメリットをまとめてみました。

 

iPhone Xを購入するメリット

サイズが小さく、重量が軽いが画面は大きい

iPhoneといえばもともとは初代からiPhone 4sまでは3.5インチサイズ。その後iPhone 5で4インチ、iPhone 6で4.7インチと5.5インチになりました。今回は画面が対角とはいえ5.8インチサイズを、iPhone 8/7/6サイズよりちょっとだけ大きくしたサイズに収めたのは、画期的と言えば画期的。

世の中の画面大型化になかなかiPhoneが対応しなかったのも、スティーブ・ジョブズのこだわりが大きいのではないかと言われています。ジョブズはともかく片手に収まるサイズ、ジーンズのポケットに入るサイズ。これがスマートフォンの大きさであるべきとしていたのです。ジョブズは死ぬ直前までにiPhone 5の開発には関わっていたといい、4インチ、今のiPhone SEのサイズまでは許容した可能性があります。

iPhone XはiPhone 6〜のPlusサイズよりはずいぶん小さく見えますが、パネル全体がディスプレイとなっていることから、画面は大きく感じます。

スマートフォンはできれば小さい方がいい、でも画面は大きめで、というわがままな人にはうってつけかもしれません。ポケットにも入りやすいと思います。

 

ワイヤレス充電機能はやはり便利

iPhone X Wireless-Charge

iPhone 8シリーズと同様、iPhone Xもワイヤレス充電機能がついています。やっぱり線から解放されると便利ですね。私は、寝るときだけ使ってますが。。笑

なお、現在はiPhoneはソフトウェア上で5W以上のワイヤレス充電を開放していないため、ワイヤレス充電の速度は遅いといえば遅いです。高速充電対応のワイヤレス充電アダプタを使っても今はできません。ワイヤレス充電の高速充電には、iOSのアップデートを待つ必要があります。

 

未来を感じるデバイス、未来をその手に

iPhone X hello, 未来

今のところFace IDのみといえそうですが、やはり未来を感じさせます。登録もTouch IDより簡単、そして実際使用するときも本当にやってるの?というくらい簡単です。

特に、Apple Payやその他支払の認証などでiPhoneを見るだけで認証が完了するのは未来を感じます。その点は明らかに、Touch IDより優れています。

Apple中国の、iPhone Xの売り文句「hello, 未来。」はまさにそんな感じがします。

※ただ、Face IDでは一卵性双生児は見分けられないなど、実際の実機による検証によって、Appleのいっていたことと違っていたことが判明しています。

 

iPhone Xを購入する際のデメリット

ロック解除のために顔を正面に、そしてスワイプ。。一手間増えた

やはりロック解除のための手間が増えたことが最大のデメリットかもしれません。Face ID+スワイプ。これ、結構面倒くさいです。そして画面を表示させるためのタップが必要なのも手間が増えています。持ち上げたりする動作をすれば画面はONになりますが、平置きして使う場合にはタップして更にスワイプという2つの動作が必要になります。

先にスワイプしといて、Face IDというのが速い方法のような気もしますが。。それにしても、Touch IDよりも反応が鈍いと感じるのはやはりストレスです。

ロック解除は、一日数十回行うものです。そこにストレスを感じるようだと。。実用性が下がるということになりそうです。これは使ってみて慣れないとなかなか、、という感じです。

設定>Face IDとパスコードで、「Face IDを使用するには注視が必要」のオプションをオフにすればずいぶん速くなりますが、寝ている間に解除されてしまったり、画面の押し間違いでも他のところを見ていても決済されてしまう危険性は高まります。特に後者はわざわざ指をホームボタンに置く、という動作があるのでより安全ではないかと思われます。

 

シルバーモデルのベゼルの銀色が安っぽくて気になる

iPhone X

ベゼルがステンレスに変わりましたが、シルバーモデルが銀色なのは、やはりとても気になります。中国国産激安スマホのようです。。正直、安っぽく感じてしまいます。正直、超廉価な中国国産スマホはみんなそんなベゼルなのです。。

だから中国ではシルバー版が人気がないのかもしれません(今でもスペースグレイ版は入手困難、または価格に差がついているようです)。

更に、ベゼルにはもう1つ以下の欠点が。。

 

表側のベゼルが有機ELディスプレイパネルとシームレスに繋がっていない

個体差があるのかもしれませんが、有機ELディスプレイパネルとベゼルの結合部分に、なぜか段差があるというか、ベゼルが出っ張っているような感じがして手触りに違和感があります。引っかかりを感じるのです。

これも、常に握って使うときには気になるところです。というか、そういうところに徹底的に拘ってきたはずのAppleがこれでいいの?どうしたApple?という感じがします。

ちなみに裏側のガラスはシームレスに繋がっています。

 

Plus画面サイズに慣れていると、iPhone Xの画面は小さく感じる

私はiPhone 6のPlusの画面サイズに慣れてはや3年以上。。どうしてもiPhone Xの横幅が小さいのが気になってしまいます。普段の使用に影響するだけに、これは好みの問題ですが、気になる人は気になると思います。

逆に、iPhone SEの4インチやiPhone 8/7/6s/6の4.7インチサイズからの乗換であれば、問題ないかもしれません。

 

対応アクセサリが少ない

Apple公式のカバーや、いくつかのメーカーのケースは出ていますが、まだまだ対応アクセサリが少ないのは発売初期のデメリットでしょうか。あと、フィルムがないですね。。

しかしともかく滑りやすい印象のiPhone X、少なくともケース・カバーは必須でしょうね。高価ですしね。。

なお、私が開発に関わっているiPhoneカバーの『Palmo(パルモ)』は、究極のモデルとしてイタリア本革(ジェニュインレザー)+日本人革職人ハンドメイドモデル、『Palmo GL for iPhone X』の優先予約販売を開始しています。この『Palmo GL for iPhone X』と【iPhone X】の組み合わせで最強に。。完全受注生産なので、お早めに!

PalmoGL

 

iPhone 8との違いが少ない

友人がApple Storeに行って、iPhone XとiPhone 8の違いを聞いたところ、「ホームボタンがなくなって液晶が大きくなり本体サイズが少し小さくなりました。また、指紋認証から顔認証になりました。あとは8とスペックは同じです」という回答だったそうです。

実際には、iPhone 8 Plusと比べてもカメラ性能が少しよくなり、また有機ELディスプレイになって画面が鮮明になったという違いもあるのですが。。またiPhone 8とは、カメラ性能の違いが非常に大きいです。しかしそのために数万円を多く出すのかどうか、それは皆さんの判断次第になります。

 

まとめ

未来を手にしたい、Appleデバイスやっぱ最高、という方は迷わず行っていいんじゃないかと思います。

また、iPhone 6/6sかそれ以前の世代、或いはデュアルレンズカメラ搭載機ではない機種からの乗り換えだったら、たぶんありでしょうね。もちろん、価格の問題はありますが。。

私個人的には、やはりTouch IDが使えるiPhone 8 Plusが気に入っています。というわけで、iPhone Xはメイン機にはしないことになりそうです。

記事は以上です。

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