今月のテック業界ニュースで、Appleのジョニー・スルージ(Johny Srouji)SVP(上級副社長)がインテル(Intel)のCEOになるのではないかという噂が流れていましたが、最近の噂では、ジョニー・スルージSVPは現在もAppleを去っておらず、また今後も去るつもりはないようです。
Appleとインテルの両方の情報に詳しいThe Motley FoolのAshraf Eassa氏によると、Appleのジョニー・スルージSVPは、2018年のインテルのブライアン・クラザーニッチ(Brian Krzanich)CEOの後釜になる計画はないようです。
インテルのクラザーニッチCEOは昨年6月に従業員との関係などの規則違反ということで会社を去っており、取締役会はボブ・スワン(Bob Swan)氏を暫定CEOに据えつつ、新しくCEOに相応しい人物を探しています。
今月初め頃、Axiosがその空席となっているインテルのCEOの座をAppleのスルージSVPが埋めると伝えていました。ただ、スルージSVPがインテルに興味があるかどうか、インテルの幹部が本当にAppleからCEOを迎えたがっているのかなど、裏を取っている情報ではありませんでした。
そして上記のAshraf Eassa氏が、TwitterでスルージSVPがインテルのCEOの候補者ではないこと、またスルージSVPが彼の部下の従業員達に対して、どこにも行かないと話していたことを明らかにしています。
I’ve heard that Johny Srouji is NOT a candidate for $INTC CEO. He apparently told his staff that he’s not going anywhere. $AAPL
— Ashraf Eassa (@TMFAshrafEassa) 2019年1月26日
ただ、上記のTwitterの内容では、スルージSVPがその気がなかったか、または話し合いが行われた結果そのような決着に至ったのかどうかについては明らかではありません。
スルージSVPのAppleへの貢献を考えると、Appleがそう簡単にスルージSVPを手放すとも思えません。
ジョニー・スルージ氏は、2008年にハンドヘルドチップ&VLSI(超大規模統合)のシニアディレクターとしてAppleに入社しました。チップデザインの第一人者として、AppleでA4チップの開発を行ったのです。Aシリーズシステムオンチッププログラムを開発すると共に、2013年にはiPhone 5sで、Aシリーズチップの中にSecure Enclaveを追加し、最初のTouch IDセンサーを搭載させることに成功したのは記憶に新しいところです。
スルージ氏は更に、Appleで新しいバッテリー、ストレージ、ディスプレイ技術を開発したことでも知られており、まさにAppleのさまざまな製品チームの不可欠なプレーヤーとなっているのです。そして2015年、スルージ氏はAppleのティム・クック(Tim Cook)CEOに直接報告する直属の部下として、Appleの経営陣の上層部、上級副社長(SVP)になったのです。
今後、AppleはMac用のCPUやiPhoneなどに使われるベースバンドモデムチップまで自社開発をしようとしていると噂されています。スルージSVPはそんな中でも大立ち回りをしているはずですし、今後もAppleにとって超重要人物であることは間違いないと思われます。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)