Appleは日本時間2022年7月20日未明(午前2時頃)に、iPhone用OS【iOS 15.6】及びiPad用OS【iPadOS 15.6】をリリースしました。一つ前のバージョン、iOS 15.5/iPadOS 15.5リリース(2022年5月17日)から2ヶ月ちょっとでのリリースとなりました。iOS 15.5/iPadOS 15.5はかなり長く持ったことになります。ただ今回のアップデートの特徴は、、なんと前のiOS 15.5リリースと同様、小数点1桁アップデータなのにバグ修正とセキュリティアップデートがメインで、新機能追加はほぼ全くありません。正直、殆どiOS 15.5.1でもよかったんじゃないかと思うほどです。なお、macOS Monterey 12.5やwatchOS 8.7もリリースされていますが、そのアップデート内容も同じくバグ修正やセキュリティアップデートだけで、このようなことが2回連続で発生すると、Appleがアップデートのナンバリングの規則を変えたのではないかと思われるほどです。
iOS 15.6アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 15.6のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
iOS 15.6には、機能強化、バグ修正、およびセキュリティアップデートが含まれます。
- TV Appに、すでに進行中のスポーツ中継を最初から再生したり、一時停止/早戻し/早送りするオプションを追加
- デバイスのストレージに空き領域がある場合でも、“設定”に“デバイスのストレージがいっぱいです。”と表示され続けることがある問題を修正
- “メール”でテキストをナビゲートしたときに点字デバイスの動作が遅くなったり、反応しなくなったりする可能性がある問題を修正
- Safariのタブが前のページに戻されることがある問題を修正
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できない場合があります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 15.6アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 15.6のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。今回の各Apple OSアップデートのリリースノートの中では最も長いものになり、アップデート内容も一番濃いものとなっています。特にユニバーサルコントロールのアップデートが大きいといえます。
ユニバーサルコントロール
- ユニバーサルコントロールにより、1組のマウスとキーボードでiPadとMacの両方を操作可能
- テキスト入力はiPadまたはMacのどちらからでも可能、また両者間でファイルのドラッグ&ドロップが可能
絵文字
- 顔の表情、手のジェスチャー、調度品などの新しい絵文字
- 握手の絵文字で、それぞれの手に別々のスキントーンを選択可能
FaceTime
- SharePlayのセッションを対応Appから直接開始可能
Siri
- A12Z Bionic以降を搭載したiPad Proでは、オフラインの間もSiriが日付と時刻の情報を応答可能
このリリースにはiPad用の以下の機能向上も含まれます:
- iPad(第5世代以降)、iPad mini(第4世代と第5世代)、iPad Air 2、iPad Air(第3世代と第4世代)、およびiPad Proで、音量コントロールをiPadの向きに合わせて調整されるように設定可能
- iCloudのカスタムメールドメインを“設定”から管理可能
- SafariのWebページ翻訳機能がイタリア語と中国語(繁体字)に対応
- Podcast Appにエピソードフィルタが追加され、シーズンや再生済み、未再生、保存済み、またはダウンロード済みのエピソードを絞り込み可能
- “ショートカット”が“リマインダー”のタグに対応。“ショートカット”を作成および編集するときにタグの追加/削除/検索が可能
- セキュリティに関する勧告を非表示にすることが可能
- “設定”で保存済みのパスワードに自分用のメモを追加可能
このリリースにはiPad用のバグ修正も含まれます:
- キーボードで入力した数字の間にピリオドが挿入される場合がある問題
- 写真とビデオがiCloud写真ライブラリに同期されない場合がある問題
- “ブック” App内で“画面の読み上げ”のアクセシビリティ機能が予期せず終了する場合がある問題
- コントロールセンターでライブリスニングをオフに切り替えてもオフにならないことがある問題
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できない場合があります。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
iOS/iPadOS 15.6の主な変更点
冒頭にも書いたとおり、iOS/iPadOS 15.6でのアップデート内容は、バグ修正とセキュリティアップデートがメインです。これまでこのようなレベルのアップデートであれば小数点二桁アップデートで行われるのが常でしたが、今回小数点1桁アップデートとしては史上もっとも内容が薄いものがiOS/iPadOS 15.5から2連続で発生しており、AppleがOSのナンバリングの規則を変更したのではないかと疑われるほどです。
その他のApple OSもアップデート
macOS Monterey 12.5
Mac用のmacOS Montereyも12.5にアップデートされました。
AppleはmacOS Monterey 12.5のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
macOS Monterey 12.5には、機能強化、バグ修正、およびセキュリティアップデートが含まれています。
- TVアプリケーションに、すでに進行中のスポーツ中継を最初から再生したり、一時停止/早戻し/早送りするオプションを追加
- Safariのタブが前のページに戻されることがある問題を修正
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できません。
このアップデートのセキュリティコンテンツについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
こちらもiOS/iPad OS 15.6と同様、 バグ修正がメインです。
watchOS 8.7
Apple Watch用のwatchOSも8.7にアップデートされました。バージョンが足並み揃わないのは相変わらずですね。
AppleはwatchOS 8.7のアップデートのリリースノートで、改善、バグ修正、および重要なセキュリティアップデートと書いているだけで、具体的なことは説明されていません。他のOSと同様、小数点1桁アップデートとしては寂しいものです。
tvOS 15.6
AppleはApple TV用のtvOS 15.6アップデートもリリースしています。こちらもセキュリティアップデートとバグ修正となっています。
アップデートはOTAで可能
iOS/iPadOS 15.6へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。小数点1桁アップデートですが、内容がバグ修正やセキュリティアップデートがメインのため、アップデータの容量は大きくありません。私のiPhone 12 Pro MaxではiOS 15.5からのアップデートパッケージは525.7MBとなっています。
アップデートにかかる時間はデバイスやネットワーク環境などによって変わりますが、アップデート実行中には作業ができなくなるので、できるだけ時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
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基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。