Appleは日本時間本日2021年12月14日未明(午前2時頃)に、iPhone用OSのiOS 15.2及びiPad用OSのiPadOS 15.2をリリースしました。一つ前のバージョン、iOS 15.1/iPadOS 15.1リリース(2021年10月26日)から1ヶ月と2日でのリリースとなりました。また、Appleは同時にApple Watch用のwatchOS 8.3もリリースしたほか、M1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Proで話題のMac用macOS 12.1 Montereyも正式リリースしています。
iOS 15.2アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 15.2のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
iOS 15.1にはSharePlayが追加されます。SharePlayは、FaceTimeで家族や友達と同じ体験を共有できるまったく新しい方法です。このリリースには、iPhone 13 ProおよびiPhone 13 Pro MaxでProResビデオを撮影する機能と、Appleウォレット内の検証可能な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種カードが追加され、iPhoneのその他の機能の追加およびバグ修正も含まれます。
SharePlay
- SharePlayはFaceTimeとApple TV App、Apple Music、その他の対応しているApp Store提供Appのコンテンツを同期して体験を共有できる新しい方法
- コントロールの共有により、全員が一時停止、再生、早戻し、早送りを行うことが可能
- 友達が話したときに、映画、テレビ番組、曲の音量を自動的に下げるスマートボリューム機能
- Apple TVでは、iPhoneでFaceTime通話を継続しながら、大画面で共有したビデオを視聴するためのオプションに対応
- 画面共有により、FaceTime通話の参加者全員で写真を見たり、Webサイトを参照したり、お互いをサポートしたりすることが可能
カメラ
- iPhone 13 ProおよびiPhone 13 Pro MaxでのProResビデオの撮影
- iPhone 13 ProおよびiPhone 13 Pro Maxでの写真またはビデオの撮影時に自動マクロ切り替えをオフにする設定
Appleウォレット
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種カードの対応により、検証可能なワクチン接種情報をAppleウォレットに追加して提示することが可能
翻訳
- “翻訳” Appおよびシステム全体での翻訳で繁体字中国語(台湾)に対応
ホーム
- HomeKit対応の湿度センサー、空気質センサー、または光量センサーの現在の値に応じて実行される新しいオートメーション
ショートカット
- イメージやGIFの上にテキストを重ねて配置できる、あらかじめ用意されたアクション
このリリースには、以下の問題の修正も含まれます:
- “写真” Appで、写真やビデオを読み込む際に誤って“十分な空き領域がありません”と報告されることがある問題
- “天気” Appで、現在地の現在の気温が表示されないことやアニメートされた背景のカラーが正しく表示されないことがある問題
- 画面をロックしたときにAppからのオーディオ再生が一時停止することがある問題
- 複数のパスでVoiceOverを使用しているときに“ウォレット”が予期せず終了することがある問題
- 利用可能なWi-Fiネットワークが検出されないことがある問題
- 時間の経過に伴うバッテリー容量の推定を改善するために、iPhone 12モデルでバッテリーアルゴリズムをアップデート
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 15.2アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 15.2のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
iPadOS 15.2では、Siriを使ってミュージックにアクセスできる新しいサブスクリプションタイプとしてApple Music Voiceプランが追加されます。このアップデートには、Appプライバシーレポートやデジタル遺産プログラム、およびiPad用のその他の機能とバグ修正も含まれます。
Apple Music Voiceプラン
- Siriを使ってApple Musicのあらゆる曲、プレイリスト、ステーションにアクセスできる新しいサブスクリプションタイプ
- “Siriに話しかけてみてください”で再生履歴および“いいね”と“好きじゃない”に基づいたおすすめのミュージックを提案
- 曲をもう一度再生する機能で、最近再生したミュージックのリストにアクセス可能
プライバシー
- “設定”のAppプライバシーレポートを使用して、過去7日間にAppから位置情報、写真、カメラ、マイク、連絡先などにアクセスされた頻度、およびネットワークアクティビティを確認することが可能
Apple ID
- “デジタル遺産”機能により、あなたの死後にあなたのiCloudアカウントと個人情報にアクセスできる人を故人アカウント管理連絡先として指定可能
TV App
- “ストア”タブで、映画をすべて1か所でブラウズ、購入、レンタル可能
このリリースにはiPad用の以下の機能向上も含まれます:
- 画面の左下隅または右下隅からスワイプしてクイックメモにアクセスするための“メモ”の設定
- iCloud+のサブスクリプション登録者が一意のランダムなメールアドレスを作成できる“メールを非公開”機能が“メール” Appで使用可能
- “リマインダー”および“メモ”でタグの削除や名前の変更が可能
このリリースにはiPad用のバグ修正も含まれます:
- VoiceOverが動作中にiPadがロックされているとSiriが応答しないことがある問題
- 他社製の写真編集AppでProRAWの写真を表示すると、露出オーバーに見える場合がある問題
- Microsoft Exchangeユーザのカレンダーイベントが間違った日に表示される場合がある問題
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できません。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iOS/iPadOS 15.2の主な変更点
iOS/iPadOS 15.2でのアップデートは、リリースノートをご参照ください。主にSharePlayやApple Music Voiceプランが導入されましたが。。それらを使わない人にとっては意味がないですね。そしてiPhone 13 ProおよびiPhone 13 Pro MaxでProResビデオを撮影する機能もようやく今回で導入です。随分待たせた感じですね。
macOS 12.1 Montereyがリリース
macOS 12.1 Montereyもリリースされています。macOSにもSharePlayやApple Music Voiceプランが導入されました。まあこちらも、使わない人にとっては。。ですが。
macOS Monterey 12.1にはSharePlayが追加されます。SharePlayは、FaceTimeで家族や友達と同じ体験を共有できるまったく新しい方法です。このアップデートには、Apple Music Voiceプラン、デジタル遺産プログラム、新しくデザインされた“写真”のメモリー、およびMacでのその他の機能とバグ修正も含まれます。
SharePlay
- TVアプリケーション、Apple Music、およびその他の対応アプリケーションのコンテンツをFaceTimeで同時に体験を共有できる新しい方法
- コントロールの共有により、全員が一時停止、再生、早戻し、早送りを行うことが可能
- あなたや友達が話しているときに、映画または曲の音量を自動的に下げるスマートボリューム機能
- 画面共有により、FaceTime通話の参加者全員で写真を見たり、Webサイトを参照したり、お互いをサポートしたりすることが可能
Apple Music Voiceプラン
- Siriを使用してApple Musicのあらゆる曲、プレイリスト、ステーションにアクセスできる新しいサブスクリプションタイプ
- Siriに頼むだけで、再生履歴および“いいね”と“好きじゃない”に基づいたおすすめのミュージックを提案
- 曲をもう一度再生する機能で、最近再生したミュージックのリストにアクセス可能
写真
- メモリーのデザインが一新され、インタラクティブなインターフェイス、アニメーションとトランジションのスタイル、複数の画像のコラージュが新たに追加
- 新しいメモリータイプとして、世界各地の新しい祝日、子ども中心のメモリー、一定期間のトレンド、改善されたペット用のメモリーを追加
Apple ID
- “デジタル遺産”機能により、あなたの死後にあなたのiCloudアカウントと個人情報にアクセスできる人を故人アカウント管理連絡先として指定可能
TVアプリケーション
- “ストア”タブにより、映画のブラウズ、購入、およびレンタルがすべて1か所で可能
このリリースには以下のMacでの機能向上も含まれます:
- iCloud+のサブスクリプション登録者が一意のランダムなメールアドレスを作成できる“メールを非公開”機能が“メール”アプリケーションで使用可能
- “株価”で、ティッカーの通貨を表示したり、チャートを表示したときに年初来のパフォーマンスを確認したりすることが可能
- “リマインダー”および“メモ”でタグの削除や名前の変更が可能
このリリースにはMacでのバグ修正も含まれます:
- “デスクトップとスクリーンセーバ”で写真ライブラリから写真を選択したあとにパネルが空白で表示される場合がある問題
- トラックパッドがタップやクリックに反応しなくなる可能性がある問題
- ThunderboltまたはUSB-Cを使用して外部ディスプレイに接続していると、一部のMacBook ProおよびMacBook Airコンピュータが充電されない場合がある問題
- YouTube.comでHDRビデオを再生すると、MacBook Pro(2021)コンピュータが正常に動作しなくなる可能性がある問題
- メニューバーの項目が、MacBook Pro(2021)コンピュータのカメラハウジングの後ろに隠れてしまう場合がある問題
- 16インチMacBook Pro(2021)コンピュータで、カバーを閉じてシステム終了するとMagSafeの充電が停止してしまう場合がある問題
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できません。Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
その他のApple OSもアップデート
他にもAppleはApple Watch用のOS、watchOS 8.3のアップデートもリリースしています。
なお、このバージョンからApple Watchの心電図機能が中国大陸地区で使えるようになりました!私のApple Watch Series 5で動作確認済です。
アップデートはOTAで可能
iOS/iPadOS 15.2へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。小数点1桁アップデートですが、パッケージ容量は比較的小さく、私のiPhone 12 Pro MaxではiOS 15.1からのアップデートパッケージは1.41GBとなっています。
アップデートにかかる時間はデバイスやネットワーク環境などによって変わりますが、アップデート実行中には作業ができなくなるので、できるだけ時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
最新ハードウェアiPhone 13シリーズ/iPhone SE 2等用を含む、iOS 15.2/iPadOS 15.2オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから
最新の【iPhone 13 mini/iPhone 13/iPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Max/iPad】用も含め、iOS 15.2/iPadOS 15.2のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。
基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。