Appleは脱税したのか、それとも?EUの判決は秋に下される予定

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Appleは節税したのか、それとも脱税だったとみなされるのか。。EUは、Appleがアイルランド政府との取引で不当に安い税率で納税したという疑いで審査を進めている。

Apple-Store

1ヶ月前、アイルランドのマイケル・ヌーナン(Michael Noonan)財務大臣が、EU(欧州連合)が7月にAppleがアイルランドで税務処理を行っていたことに対しての最終判決を下すことを発表していた。EUの以前の調査での初歩的な結論としては、Appleの税務処理設計は不当なものだということだった。

Appleは税務処理の問題でEUの審査を受けているが、その審査対象になる同社のEUでの利益は数十億米ドル(数千億円単位)にものぼる。ヌーナン財務大臣は、「EUが最終的にどのような判決を下すかについてはわかっていないが、すぐに判決が出ることを希望している」と発言している。

アイルランドのマイケル・ヌーナン(Michael-Noonan)財務大臣
アイルランドのマイケル・ヌーナン(Michael-Noonan)財務大臣

そしてヌーナン財務大臣は今週、メディアに対して「EUの要員のVestager氏は、判決は7月ではなく、秋には出るだろうと言っていた。私は9月または10月初め頃を希望している」と語っている

Appleはかつて、彼らにとって不利ないかなる裁決にも控訴をすると表明している。ヌーナン外務大臣は、アイルランド政府はAppleに不利な税収について、積極的に訴えに応じる姿勢を示している。EUはもともと2015年のクリスマス前にこの判決を出す予定だったが、更に踏み込んだ調査が必要になったため、判決が延びた形となっている。

 

画蛇添足 One more thing…

国際判決と言えば、国際仲裁裁判所の中国の南沙諸島の所有権に関する判決は中国から「茶番だ」と評価されて拒絶され、その判決文は中国では読むことができないようにメディアから封殺され、ネット上でも政府が躍起になって消去している。更に判決には日本人が関わっていたと国営メディアが発表し(実際には裁判官には日本人はおらず、かつて所長が日本人だっただけ)、政府ぐるみで反日感情を利用して敵意を外に向けようとしている。街中では、既に多くの軍隊が南に派遣されているという情報が動画や写真で飛び交っている(その点は海外に配慮してか、大手のメディアでは抑えられている)。陸軍を派遣しても、南沙諸島では何ら意味を持たないと思うのだが。。

もちろん中国に住んでいる人でも、中国政府がやっていること自体も茶番であることをわかっている人はわかっている。しかしそんな論調は許されないのが、言論の自由が全くない国での現状だ。こんな臭いものには蓋をするようなやり方は、いずれどこかでほころびを見せるだろうとは思うが。

Appleはその点、ある程度オープンに物事を進めていく可能性があるが、アイルランド政府とは交渉の上、当時の段階では合法的に節税対策をしているのは間違いがない。EUの判決が待たれるところだが、Appleとしても不当な判決には断固対決していくつもりだろう。

しかしグローバル企業にとって、各国の徴税の基準が異なるのは、チャンスでもありリスクでもあり。。というところなのだろう。Appleくらい影響力が大きいと、まさに小国の国家予算レベルの金銭が動くことになるため、注目を集めるのは仕方がないことだ。

Appleだけではなく、AmazonやStarbucksなど著名なグローバル企業も本国アメリカに納めている税金がその利益に対して極端に少ないことが話題になっていて、EUが調査に乗り出したのもアメリカの圧力があったからだといわれている。一時期メディアで騒がれた”パナマ文書”の件もあり、メディアや世論も海外で節税をする企業に対して風当たりを強くしている(日本では、政治家や電通などのメディア関連企業もパナマ文書に入っていたことから、一瞬だけ騒がれた後追求されずに一気にもみ消された感があるが。。中国も同様だ)。

Appleはいったい節税なのか、脱税なのか。。仕組みが合法的に利用されていれば、基本的には節税の範囲だと私は思うのだが。秋のEUの判決はAppleの株価にもある程度の影響を与える可能性がある。

(記事情報元:Independent.ieApple Insider

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