Apple、AIデバイス技術ベンチャーのSilk Labsを買収

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AppleはまたAI関係の会社を買収したようです。The Informationの報道によると、AppleはSilk Labsという会社を買収したということで、このSilk Labsはコンシューマー(一般消費者)向けハードウェア(例えばカメラやスピーカー等)にライトなAIテクノロジーサポートを提供するのが専門の会社ということです。

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他の大多数のAppleの企業買収と同様、今回のM&A取引の詳細については明らかではありませんが、The InformationはAppleの今回のSilk Labs社の買収は今年の初め頃に行われ、Appleにとってはとても小さな取引だったということです。というのも、Silk Labs社は十数名の従業員しかおらず、融資金額もたった400万ドル(約4億5000万円)に留まったということで、Appleにとってははした金に過ぎないといえるでしょう。

Silk Labsは2015年に設立された比較的新しい会社で、創業者はAndreas Gal、Chris Jones と Michael Vinesの3人で、彼らは以前Mozillaに勤務していて、Firefox OSの開発を担当していたということです。特筆すべきは、AppleとSilk Labs社は両者ともAIによるユーザのプライバシー保護に興味があるということでしょう。例えば、Silk LabsはAIをクラウド上で運用せず、直接デバイス上で動かすことに拘っていたことが挙げられます。

AppleによるAI関連会社の買収は、今回のSilk Labsが初めてのことではありません。昨年、Appleは2億ドル(約226億円)でマシンラーニングとAIを専門とするとLattice Dataを買収しています。また今年初め頃にはAppleはGoogleで検索とAIの主任を務めていたJohn Giannandrea氏を雇用し、AIチームに入れるなど、AI関連の開発に余念がないようです。

Appleは今回のSilk Labs社の買収については何らコメントを発表していませんが、買収や人材募集によってAI関連の業務を強化しているのは明らかです。実際どのような製品やサービスに活かされるかは未知数ですが、iPhoneではカメラなどの画像の顔識別にも使われるでしょうし、他社に後れをとっているボイスヘルパーのSiriやそれを使ったデバイスのHomePod、Apple Musicなどのオンラインサービスや、今後販売されるといわれているAR/VRヘッドセットデバイス、またProject Titanというプロジェクトで開発されているEV(電気自動車)のApple Carなどでも用いられる可能性は高いでしょう。他にも、上述の通りプライバシーの保護やセキュリティ方面でAIが活かされることもあるでしょう。

記事は以上です。

(記事情報元:The Information

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