AnandTechが本日、iPhone XSとiPhone XS Maxに関する評価レポートを発表しました。このレポートでは非常に深いところまで研究が及んでいて、特に新型のA12 BIONICチップが真に強大なチップであることが、詳細にわたって証明されています。そして、その実際の性能はなんとAppleが発表イベントで発表していた性能アップの割合よりも大きいとされています。
Andrei Frumusanu氏がAnandTechにおいて発表した深層研究レポートでは、特にA12チップのiPhone XS/XS Maxでの性能が非常に詳しく分析されています。面白いのは、彼はAppleが先月13日未明(日本時間)に行われた新製品発表イベントではA12 BIONICのCPU性能はA11 BIONICに比べ15%の性能アップとされていたところが、実は40%もアップしていると指摘しています。
レポート内では、Appleの宣伝部門はこの改善について15%とは低く見積もりすぎているとされています。実験の結果、多くの作業においてその性能は40%程度アップしていることがわかっています。また、A12チップは”最高のデスクトップ用CPUに匹敵する”ともされていて、これまで噂されていたAppleが2020年にはMacにも自社開発のチップを搭載するという可能性もより高まったといえるでしょう。
そしてGPUについても、レポートではAppleの発表した数字よりも更にいい数字が出ているということです。表向きにはGPUは昨年のA11 BIONICチップの単なるバージョンアップに見えるかもしれませんが、クアッドコアになったこと、またGPUメモリの圧縮が導入されたことで、新たなレベルの性能に達している、とレポートでは述べられています。
また、レポートではiPhone XS/XS Maxのカメラやバッテリー性能にも触れられています。カメラについては、Appleはこの新型で堅実かつ全面的な性能向上を行っているとしています。新しいセンサーの光感度が50%改善され、改善されたセンサーは明るい光の条件下でも更に微細な色表現ができるようになっている上に、スマートHDRもAppleの発表通り動作するということで、高評価となっています。
Appleとしては今回iPhone XS/XS Maxの性能アップについてはかなり控えめに発表したということになりそうです。7nmプロセスになったことや、もしかしたら、新たに搭載された8コアのニューラルエンジンのおかげもあるかもしれません。ただ、iPhone XS/XS MaxのCPU性能がiPhone X/8/8 Plusに比べて40%アップしたとしても、かなりの負荷がかかるアプリなどを実行しない限り、その性能差を実感するのはなかなか難しいかもしれません。
私もiPhone XS Max(香港版物理DSDS版)を入手以来毎日使い倒していますが、一つ前に使っていたiPhone Xでも殆どストレスを感じたことはなかったので、そこまでのスピード性能差は感じられていません。それよりもiPhone XをiOS 11からiOS 12にアップデートしたときの感動の方が大きかったです。。笑
記事は以上です。
(記事情報元:9to5Mac)