ミラネーゼループとリンクブレスレット!Apple Watch、香港アップルストアでのレビュー

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本日はApple Watchのアップルストアでのプレビュー開始日。香港にいる私は、香港のアップルストアに行ってきた。

香港には3つのアップルストアがあり、1つはセントラル(Central 中環)、2つ目はコーズウェイベイ(Causeway Bay 銅鑼灣)、そしてもう1つはフェスティバルウォーク(Festival Walk 又一城)にある。

香港フェスティバルウォークのApple Storeは行列ほぼなし

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私が今回行ったのは3つ目のフェスティバルウォーク。たぶんここが一番人が少ないかな、と思ったのだ。案の定人はあまりおらず、Apple Watchの試着の予約もいらずに1〜2分待っただけでApple Watchの実機を見て試着することができた(ちなみに私はどうやら運がよかっただけで、私の後には行列ができていたので、10分〜15分くらい待てば見られただろう)。

ただ、人の量は去年のiPhone6発売の時よりも圧倒的に少なく、Apple Watchへの香港人・中国大陸人の関心の低さを物語っているのではないかと感じた。

とりあえずまず入り口のテーブルには3つのバージョンのApple Watchがガラスケースに入って並べられている。

■Apple Watch Sport版
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■Apple Watch Watch版
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■Apple Watch Edition版
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まあ、Editionは正直、実機を見てもこれは買わないなと思った(経済的にも買えないけど)。これに100万も出すような人は、よっぽどお金が余っているか酔狂な人だと思う。

入店から試着までの流れ

私は試着の予約をしていなかったのだが、上記の通り行列が全然なかったので、試着できる?とおそるおそるスタッフに聞いたら、どうぞここに並んでくださいと言われ、指定されたところに並んだ。私の前には1人しかいなかった。

試着スペースはこんな感じ。区切られている。
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まず並んでいる間に店員がどのモデルをご覧になりますか?と聞いてくるので、自分は既にもう予約注文を入れたことを伝え、Apple IDを伝えた。すると店員が端末で情報を調べてくれて、確かに私がApple WatchのWatch版の白ステンレス+ミラネーゼループタイプを予約したことを確認し、そのモデルを装着させてもらうことに。もちろん、他のものも見せてくれるようだ。

前に1人しかいなかったので、自分の番がすぐに来た。担当スタッフに促され、試着テーブルの前に移動する。試着の時間は一人15分に限られる、と最初に必ず説明がある。正直それじゃほとんど魅力が伝わらないんじゃないかと思うが。。ただ、Apple Storeの店員は一人一人丁寧に対応してくれる。しかも、みんなかなりハイテンション。笑

試着用のテーブルの下に引き出しがあり、店員はそこを専用の端末(決済に使っているあの端末だ)を横にスライドすることでテーブルが開く。かなり厳重に扱っているようだ。そこに様々なタイプのApple Watchの実機が並んでおり、そこから私の希望のタイプを取り出す、というような感じだ。

ちなみに引き出しの中から出す試着用の実機はデモでしか動かないため、これを着けたままアップルストアから走って逃走、などしても使い物にならないということになる。笑

そしてデモのみの動作なので、試着段階では自分の腕に装着したままApple Watchを操作する、例えば心拍を図るテストなどはできない。実際に操作したい場合は、テーブルに据え付けてある実機で、実際の操作をすることができる。

■試着コーナーのテーブルに据え付けられている実機
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まず断っておくが、私自身はSport版は買うつもりがなかったので見なかった。アルミはちょっと材質的に腕に着けるのに抵抗があるからだ。

Apple Watch ステンレス+ミラネーゼループの感想

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最初に持ってみて思った感想。軽い!ともかく軽い。いつも機械式腕時計をしているからかもしれないが、つけていることを忘れそうだ。それにしても、時計が軽いとやっぱり安っぽいイメージを持ってしまうのは私の偏見だろうか。

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ミラネーゼループのバンド。作りは非常に精巧にできていて、Appleらしい。なかなかの好印象。
ただ薄くて中空なので、衝撃を与えたときに曲がったり切れたりしないか心配ではある。お値段も安くないので、良い材質を使っていることとは思うが。

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Apple Watchは心拍を正確に計るために、腕と密着しなければならない。私は腕時計は緩めに着けるのが好きな人なので、これはちょっと自分のスタイルに合わない。装着位置は、こぶしの付け根のくるぶしあたりの位置にしっかりと巻く。そして先端のマグネットでくっつける。従来の腕時計には基本的に磁気は厳禁だったのが、それがなくなるのは面白いとはいえば面白い。が、これから来る暑い夏に、このApple Watchをべったりと腕にくっつけるのはちょっと気が引けるかもしれない。。

Apple Watch 黒ステンレス+リンクブレスレットの感想

そして私が実は一番欲しかった、黒ステンレスと黒のリンクブレスレットの組み合わせ。これがApple Watchの中では自分的にはベストな組み合わせじゃないかと思う。ただ、6月配送となっていたので、それはさすがに待てないと思い、結局上記の白ステンレス+ミラネーゼループを購入した経緯がある。

このリンクブレスレットの特徴は、自分で簡単にコマを外すことで長さを調整できるところ。
店員さんにも実演してもらった。現在Youtubeアップ中で、後ほど更新したい。

Youtube動画(周囲の音がうるさかったため、うまく解説が録音できず。音は消してお楽しみください)

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見た目はこんな感じ。
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全体的になかなか質感があって悪くないと思う(他のApple Watchに比べて、という前提条件が付く)。しかしリンクブレスレットも思っていたよりずっと薄く、そしてとても軽い。つけているのを忘れそうだ。重い機械式腕時計のステンレスベルトが好きな私にはやはりちょっと物足りない感じだが、精巧にできているのは間違いない。

ちなみに私に説明を担当してくれた店員さんも「お客さんさすがですね!これかっこいいですよねー!私も実はこの組み合わせを買ったんですよぉ!」と興奮して言う。「でも配送6月になってますよね」と言ったら「そうなんです。でも、私も手に入るのは6月で、お客様と一緒ですよ」という。本当かはどうかは知らない。

Apple Watch、機能上で気になったところ

ともかく装着性などをやっているうちに時間がなくなってしまい、機能についてもあまり予習していなかったのであまりろくなことが聞けなかった(反省)。以下、気になった点をいくつか。

きびきび動く。タッチパネルの表示性能や反応も上々

私の比較の対象が深圳の華強北市場で売られていたパチモンApple Watchや、その他のウォッチデバイスだったからかもしれないが、ともかくApple Watchはきびきび動くなあという感想。タッチパネルの表示も非常に鮮やかで、そしてタッチの反応もとてもいい。これはさすがOSとハードウェアを一緒に作っているところの強みだなという感じ。

ただ、いいなと感じたのはこのくらいで、あとは欠点が目立ってしまった。
以下に書くことは殆どが悪いところだ。。

デフォルトのApple Watchのみで通話はできない

デフォルトのApple Watchの通話アプリでは、ナイトライダー(KnightRider)の主役マイケル・ナイトが身につけているコムリンクなど、子供の頃に夢見ていたような腕時計で通話機能のようなことはできないことがわかった。

マイクはあるためこちらの声は相手に伝えることができるが、良質のスピーカーがないため相手の声が出ないとのこと。従って通話するにはBluetoothのイヤホン&マイクとペアリングするしかないという。しかしペアリングするならiPhone側でやってしまえばいいこと。結局、iPhoneを取り出さなくても通話ができたり、Bluetoothマイク&イヤホンの替わりになるということはデフォルトでは実現できないことがわかった。ただ、これはいずれサードパーティのアプリが解決してくれるかもしれない。

文字入力は全く考慮されていない

Apple Watchにはそもそもキーボード機能がない。従って、メールなど、本来は文字情報の入力が必要なもので文字をキーボードで打つことはできない。基本的にSiriで音声を文字に変更するか、定型文から選択するしかない。または、表情だけ送るとか、二本指で長めに画面を押して鼓動を送るなどしかない。最後の鼓動を送る際にはApple Watchが鼓動に合わせてどくんどくんとバイブレートが動くためちょっとびっくりしたけど、後から考えるとえ、それだけ?という感じもする。。

しかし時計に向かって話しかけまくっているのもなんだか間抜けな感じがする。スマートフォンに話しかけているのも恥ずかしいのに。ここはやはりキーボードが欲しいなと思う。
キーボード入力はAppleがサードパーティデベロッパ向けに公開しているのかどうかはわからないが、サードパーティ製で良いIMEが出るのではないかと密かに期待。フリック入力的にやれば問題ないのではないかと思う。タッチパネルの感度はかなりいいし、フォースタッチなどがついているのであれば、独特な入力方法が可能なのではないかと思ったりもする。

Apple Watchにはいろいろと使いたい機能がない。。

先ほどのキーボードもそうだが、基本的にApple WatchはiPhoneとペアリングすることが前提につくられているため、本体にはGPSセンサーがない。ということは、走る時に身につけていてもiPhoneがないとGPSがないからどこを走ったか記録されない可能性がある。それだったら、iPhone単体でもいいんじゃない?という気もする。。あくまでフィットネスバンドの代わりだとしたら、圧倒的にお値段が高いとしかいいようがない。

また、当然ながらApple Watchにはハードウェアカメラもついていない。カメラアプリはあるが、iPhoneのカメラをリモコン的に使うためのものだ。でもそんなシチュエーションに一年でどれだけ出会うだろうか。。

時計本体のコスパ感・高級感

Apple Watchは決して安い買い物ではない。値段相応のデザイン性と高級感があるかどうかが、つまりコストパフォーマンスが高いかどうかが購入の際のポイントとなる。なぜならAppleは時計メーカーとしてはまだまだ始まってもいない段階で、ブランドだとは言えないからだ。

これは完全に個人的な感想だが、Apple Watchの時計本体の外観の高級感については、それほど長い時間見ていたわけではないものの、やはりたいしたことないというのが正直な感想だ。とても従来の伝統的な機械式腕時計にはかなわない。Apple Watchはあくまでデジタルデバイス、悪く言えば正直ガジェットレベルだ。

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左が15万円近くするApple Watchと、右側は購入当時約30万円超だったオメガ・スピードマスター・ブロードアロー。
価格が倍違うとはいえ、当然ながらそこそこ高級な機械式腕時計と張り合えるものではない。Editionと比べてみたかったが、まあそんなに変わらないんじゃないだろうか。。

全体の感想

Apple Watchは正直、iPhoneとペアリングしなければ単体ではほぼ何もできないデジタルウォッチだ。それに何万円、下手したら10万円以上を出すかどうかは、機能として素晴らしいものがあるかどうかにかかっている。恐らく、サードパーティアプリにかなり頑張ってもらわないとダメなんじゃないかと思う。

「Appleの初物には気をつけろ」というのはこれまで伝統的に言われてきたことだ。これはAppleの製品として新しいものは未熟であること、またはどの世代の製品も最初のロットには多少問題があるという2つの意味がある。
今回のApple Watchは特に新ジャンルの新製品で、しかも発売日直後に購入するということは上記のリスクをダブルで抱えることになる。
Apple Watchも従来通り、Appleは恐らく初代で問題を洗い出し、2代目・3代目あたりからまともなものにするつもりだろう。考えればiPhoneだってそうだった。私自身もiPhoneは初代(2G)から使っていたが、まともに使えるようになったのは、スピードやバッテリー持続時間が改善され、コピペが導入された3代目のiPhone3GSからではなかっただろうか。
Apple Watchは恐らくバッテリーのイノベーションと画期的な入力方法がない限り、それほど役には立たないデバイスなのではないか。Apple Watchそのものを懐疑的に感じる人は、もう暫くは購入を待った方がよいのではないかと思う。Apple大好き、お金たくさんあってガジェット買い集めたい、という人は、もちろん止めません(笑

いずれにせよ、私は前回の記事に書いたとおり、既にApple WatchのWatch版を予約している。Apple Storeから以下のようなメールも来て、4月24日〜5月8日の間に配送するという。

スクリーンショット

手に入ったら色々といじってみてその感想をアップしたいと思う。

記事は以上。

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