昨日、iOS版LINEがバージョン5.0.0にメジャーアップデートされた。
そして、1つ前のバージョン4.9.2から始まった、中国SIMを1回でも挿すとVPNを通しても使えなくなる問題はいまだ残っていることを検証で確認した。私自身はLINEを使っていないが、一応皆様のために。
LINE iOS版 5.0.0で中国SIM問題が解決しているか検証
検証環境
・場所:中国大陸
・使用機器:iPhone6 Plus 日本版 128GB SIMフリー
・使用SIMカード:中国聯通(China Unicom)4G、日本U-Mobile(docomo系MVNO)4G
検証ステップ
■Step 2
iPhone版のLINEを一旦削除し、iTunesから再インストール(別にiPhoneのApp Storeから入れても同じと思う)
■Step 3
日本のSIM(私の場合はU-Mobile)を入れて、Wi-FiとVPNを使って、日本の番号で登録・認証。日本語で注意事項が出てくればいける。VPNの接続先は日本でなくても構わない(私の場合は香港)。
■Step 4
はっきりと乗っ取り防止のため、と書かれたPINコード設定を促されるので入力。
■Step 5
まずこの状態でメッセージのやり取りができるか試す。できた。
■Step 6
中国のSIM(聯通4G)に入れ替えて、Wi-Fiを外してみる。するととたんにメッセージが発信できなくなった。VPNを繋いでも、NG。
■Step 7
その後日本のSIMに入れ替えても、やはりNGのまま。
Step 6と7を合わせた証拠が、以下のスクリーンショット。
なお、この問題を解決するには、またLINEアプリを削除・再インストールしてもう一度中国ではないSIMで認証し直さないと解決できないという至極面倒くさいことになっている。
更に、もともとLINEはiOSの復元やバージョンアップや端末を切り替えると、IDを登録していたとしても様々な設定が飛んだり、メッセージが消えたりする。このシームレスに移行できない仕様は何とかならないものか。あまりにレベルが低すぎて呆れる(だから私はLINEは使わない)。中国のWeChatなどは全く問題なく移行できるというのに。
LINE側のSIM認証のバグと思われるが。。
以前の記事「今度はVPNを使っても無理!LINEが中国で完全に使えなくなった件を検証」で検証した時も、なぜこのようになっているのか理由や意味がわからないということを書いた。
実際、私自身もAndroid(小米の紅米Note)のクライアントでは、VPNを通すなどして壁越えすれば、中国SIMでもLINEは使える(中国ネット規制回避=壁越えの方法のまとめはこちら)。iOS版だけNGということは、中国の乗っ取り詐欺を防止するための施策としては完全に片手落ちだ。単なるSIM認証バグのような気がしてならない。
知り合いがLINEのサポートにこのことを問い合わせているが、今でも返事はないという(ちなみにこれ以外の問題は迅速に答えが返ってきたという)。
もちろん、iOS版に限らず、LINEそのものが中国大陸では壁越えしないと接続できない問題は残ったままなのだが。。
情けなさすぎるLINE。しっかりしてほしい
メジャーバージョンアップしても、変わったのは外観だけ。しかもマイナビニュースの記事によればその唯一の変更点の外観さえ評判が悪いという。
メッセンジャーアプリとしては日本最大のシェアを持っているはずのLINE。しかも、偉そうにグローバル企業をうたっているLINEが、世界一の市場がある中国でこのていたらくでは、レベルが低すぎて全く世界の物笑いの種だ。日本の恥だから早くこんなバグは直して欲しい。故意にやっていたとしたらもっと大問題だし、LINE乗っ取り詐欺に対する対策はもっと他のやり方があるはずだ。
中国国内でのメッセンジャーアプリとしてはLINEの使用は諦め、代替手段を使おう
いずれにせよ、中国大陸に出張・旅行・駐在などを含め滞在してiPhone/iPad等iOSで中国SIMを使う時には、LINEの使用を諦めた方が良い、というか諦めるしかない。
代替手段としては、以下が挙げられるだろう。
・AndroidでLINEを使う(但し壁越え必須)
・中国国内のサービス:WeChat、QQ
・海外のサービス:Skype、Whatsapp
・Appleのサービス:FaceTime、iMessage
・壁越え必須な海外のサービス:Facebook Message、Kakao Talk等
記事は以上。