昨日Apple(アップル)が一般向けにOS Xの次期バージョンOS X 10.10 Yosemiteのパブリックベータテスト版をリリースした。
これまではデベロッパー登録している人のみだったが、
今回からは一般ユーザがコードさえ入力すれば、
MacのApp StoreでOS X Yosemiteのベータ版にアップグレードすることができるようになった。
現在インストール可能なパブリックベータ版は、7月24日にリリースされた新しいベータ版で、
バージョン番号は14A299l。ちなみにデベロッパ向けのBeta4は14A298Iなのでちょっと違うようだ。
しかしこのパブリックベータ版はあくまでもテスト版なので、
当然メインの仕事用に使っているMacにインストールすることは全くお勧めできない。
また、パブリックベータ版をインストールしたい人は、
以下のAppleからのいくつかの説明を熟読し、納得してからインストールしなければならない。
かなりリスクがあるので、気軽にインストールできるものでもないことを付け加えておきたい。
1. パブリックベータ版をインストールするマシンには、OS X Mavericks(10.9)の最新版、及び最低でも2GBのメモリと、8GBのハードディスクの空きが必要となる。
2. インストール前に旧システムのデータと書類をバックアップしておくこと。
3. OS X Yosemiteパブリックベータ版のデータの保存について、iCloud DriveはまだOS X Yosemite BetaやiOS8 Betaをインストールしていないデバイスの保存はできないことを念頭に置いておくこと。
またOS X Yosemite BetaではiWorks、すなわちPages、NumbersやKeynoteの中でiCloudを使ってリンクをシェアする機能とiCloud.comのWebアプリケーションは無効になっていることには特に注意すべき。つまりOS X MavericksまでのiWorksとの同期をとることができなくなる。なお、旧版から新版へiCloudのリンクをシェアすることはできる模様。
4. 旧版のユーザをiCloud Driveにアップデートすると、前のOS XやiOSのiCloudの書類とデータの同期ができなくなってしまう。OS X Mavericks、iOS7を含む以前のOSを搭載したデバイスを使っている人は、アップデートは避けるべき。
5. iCloudの同期はiMovie Theaterでも問題が出ているので、OS X Yosemite Beta制作したiMovieを以前のOSのデバイスで再生する場合は、手動で以前のシステムに移してやる必要がある。
また、以下はAppleが公開している既に知られている問題点だ。
パブリックベータ版を導入する前に目を通しておいた方が良い。
■Safari
• SafariがNetflixの内容を再生するときにフリーズする。
■iPhotoとAperture
• Mac App StoreによってiPhoto 9.5.1及びAperture 3.5.1にアップデートすること。古いバージョンではOS X Yosemite上で起動しないことがある。
• iPhoto内で編集モードに入ると、写真選択画面が真っ黒になってしまうことがある。
• iPhotoとApertureが同じMac上にインストールしてある場合、“フォトストリーム”と“iCloudフォトシェア”機能が正常に動作しないことがある。
■iCloud
• ファミリーシェア購買記録がMac App Storeでは使用できない。
• 初期設定後、iCloud DriveとFinderの中が空になっていることがある。再起動するとその問題が解決する。
■AirDrop
• AirDropで近くのMacが表示されないことがある。
• AirDropで別のMacにファイルを送信する機能が正常に動かないことがある。
上記のようなことがあるため仕事で使うメインマシンには入れてはいけないが、
OS X Yosemiteの世界を体験したいだけ、
または仕事には全く使わないという人であれば、
それなりに使えるバージョンにはなっているようだ。
パーティションを分けてOS X Yosemiteパブリックベータ版を入れてもいいが、
それだと動作が遅くなるという報告もある。
ベータ版の導入は慎重に。
今年秋にはOS X Yosemiteの正式版がリリースされる予定なので、
それまで待ってもいいんじゃないかと思うが。。
記事は以上。