Appleのティム・クック(Tim Cook)CEOが上場会社、特に巨大な企業の株価が株式市場の暴落に巻き込まれたときに、どのように会社を救えばいいのか教えてくれたのかもしれない。チャイナ・ショックが引き起こした世界的な株価暴落が進む中、ティム・クックの出した1通のメールが、Appleの633億米ドル(約7兆6000億円)の損失を一瞬にして取り戻したからだ。
中国経済への不安や人民元の切り下げを懸念し、今週頭から全世界の株式市場で株価の暴落が続いている。中国を重要な市場としているAppleは本来はこの大暴落に巻き込まれてとんでもないことになるはずだった。事実、Appleの株価は一時92ドルまで下げた。しかしAppleのCEO、ティム・クックが出した1通のメールがAppleを救った。昨日の終値で、Appleの株価は103ドルまで回復したのだ。
Appleの株は57億株発行されていることから計算すると、クックCEOのメールはAppleの損失を633億ドル(約7兆6000億円)食い止めたことになり、彼は正にAppleにとって“英雄”と呼ばれるべき活躍をしたといわざるを得ない。
ただ、クックCEOのこの行為はルール違反の嫌疑をかけられている。クックCEOは昨日、CNBCのJim Cramerがメールで聞いた中国での業務について非常にうまくいっていると書いており、7〜8月は成長しているという情報を返した。正にこの中国市場に関する言葉によって、Appleの株価は一気に戻ったのだった。しかし米国証券取引委員会は、上場している企業の幹部は業績を投資者以外の第三者に明かしてはならないと規定を定めている。彼の行為は明らかにこの規定に違反しているのだ。
業界内の人物によると、クックCEOのこの違反行為に対して、米国証券取引委員会は彼の行為に何らかの”制裁”を加えるだろうとしている。しかし630億ドル(7兆6000億円)の巨大な損失を前にすれば、そんな制裁などクックCEOにはどうでもいいことかもしれない。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone)