多くのアナリストが、AppleのMac製品の販売が落ち込んでいるのはMacBook Proが実質的に更新されないからだと分析している。
近年、MacBookの更新周期はインテルに依存
ではその更新されない原因は何だろうか?実はずっとこれまで、MacBookシリーズの製品はその更新時期をインテル(Intel)に依存していたからだ(インテルのチップ採用以来)。もっとつっこんでいえば、インテルが新しいプロセッサを出さないと、AppleのMacBookは更新周期には入れないからだ。
最新のインテルKaby Lakeは今年の新型MacBook Proに搭載される?
そして目下、インテルの最新のプロセッサは【Kaby Lake】だが、そのKaby Lakeプロセッサが今年リリースされるといわれる新型MacBook Proに採用されるだろうか?その答えはちょっと残酷なものかもしれない。
Kaby Lake自体がマイナーアップデート
インテルのCEO、ブライアン・クラーザーニッチ(Brian Krzanich)とその他の幹部達が、先日同社で行われたデベロッパカンファレンスで、インテルの第7世代Coreプロセッサ、【Kaby Lake】を発表した。このKaby Lakeチップは14nmプロセスを採用したチップとしては三世代目にあたるもので、これまでの14nmプロセスチップの名前はBroadwellとSkylakeだった。つまり、プロセスの革新が行われていないKaby Lakeは、これまでのBroadwellとSkylakeの後継チップという位置づけで、完全な世代交代というわけではない、いわばマイナーアップデートと言わざるを得ないものなのだ。
インテルのロードマップで、Kaby LakeのMac用は来年以降の出荷
クラーザーニッチCEOは、Kaby Lakeは既にインテルのパートナーの製造工場向けに出荷しており、今秋にはKaby Lakeが搭載されたPCが市場に現れるだろうとしている。しかしその中にはAppleのMacBook Proの名前はない。なぜなら、インテルの製品ロードマップに、MacBook Pro、iMac及びMac miniに採用される予定のKaby Lakeプロセッサは2017年にならないと出荷されないと示されていたからだ。
そんなわけで、現在噂になっている年内、恐らく秋にはリリースされるとされている次世代MacBook Proのチップは、従来通りSkylakeが搭載されるものとみられている。
画蛇添足 One more thing…
なお、次世代MacBook Proにはタッチパネル搭載の”ファンクションバー”が搭載されることは、アルミ一体成形のシャーシのリーク写真で明らかになっている。またTouch IDが搭載され、より薄く軽くなるという情報もあるが、外観には大きな変更はなさそうだ。
そんなMacBook Proの次世代は、Appleにありがちな「初物には手を出すな」という格言にのっとって避けた方がいいのかもしれない。MacBook Proは恐らく今年新機能を大げさに謳って新機種が登場し、来年あたりには、Kaby Lakeが搭載されたバージョンがしれっとリリースされる、という流れになりそうだからだ。
そして2017年Q3またはQ4以降には、インテルの10nmプロセスのプロセッサ、【Cannon Lake】がリリースされることがロードマップで明らかになっている。MacBook Proの次世代を買うつもりなら、そこまで待った方がいいかもしれない。
Appleがモバイル用チップと同様、MacBookにも独自のプロセッサを導入するなら別の話だが。。恐らく直近ではあり得ないだろう。
記事は以上。
(記事情報元:MacRumors)