とうとう、iPhoneだけで楽曲が制作される時代に。
アメリカのラップアーティスト、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)が4枚目のスタジオアルバム≪DAMN≫をリリースした。そしてそのうちの1曲が、完全にiPhoneだけで制作されたという。
ケンドリック・ラマーについて
ケンドリック・ラマーはカリフォルニア州コンプトン出身。2011年にインディーズでデビュー。
メジャーと契約してからリリースした2ndアルバム『Good Kid, M.A.A.D City』は全米で100万枚以上を売り上げている。
2015年にはテイラー・スウィフト feat. ケンドリック・ラマー「バッド・ブラッド」で、MTV Video Music Awardsの最優秀ビデオ賞、MTVヨーロッパ・ミュージック・アワードの最優秀楽曲賞を受賞。
2016年第58回グラミー賞ではグラミー賞史上二番目に多い11部門にノミネート(ラップミュージシャンとして最多)され、主要部門の受賞を逃すも最優秀ラップソング、最優秀ラップアルバムなどの5部門を受賞。授賞式では圧巻のパフォーマンスを披露し各メディアから絶賛されている。
U2との共演も果たすなど、Appleゆかりのアーティストとの関係も深い(テイラー・スウィフトも同様)。
ラマーは完璧主義者、そんなラマーも認めた?iPhoneでのレコーディング
ラマーは完璧主義者として知られており、彼はいつも最高のレコーディング機材を使い、最高のプロデューサーと提携し、彼のラップが最高の状態で引き出されるようにしている。ところが今回の4thアルバムでは、とあるプロデューサーが、自身のiPhoneだけを使って1曲を仕上げている。
完璧主義者のラマーさえ認めたのであれば、iPhoneでのレコーディングも問題はないということだ。そんなラマーを納得させたプロデューサーは、Steve Lacyという若干18歳の男だった。
iPhoneでレコーディングされた楽曲は≪PRIDE≫
Steve Lacyはインタビューを受けたときに、Abletonなどの非常に高いレコーディングソフトウェアよりも、iPhoneで制作をする方が好きだと答えている。そして彼はiRigコネクタで直接ギターをiPhone 6に繋いで録音し、そしてGarageBandでそれに合う雰囲気の楽曲を作ったという。
このようにして完全に最初から最後までiPhoneで制作された楽曲は≪PRIDE≫と名付けられた。
プロデューサーのSteve Lacyは脱獄もしていたほどのギーク
多くの歌手がSteve Lacyの音楽制作方法をおかしいと感じるかもしれないが、本人はこれが簡単で便利な方法だと考えているようだ。Steve LacyはこれまでもiPhoneをリズムマシンとして利用していた。
Lacyは更に自らのスタジオを持つ前にはかなりのギークで、自分のiPhoneを脱獄しており、脱獄アプリの”Bridge”で楽曲データをアップロードしたりダウンロードしたりしていたという。
ラマーのニューアルバム≪DAMN≫は既にApple Musicでダウンロード可能だ。興味があればぜひ全編iPhoneでレコーディングされた≪PRIDE≫を聞いてみて欲しい。
小龍はこう思った:聴いてみたけど違和感なし!
ちなみに私はBOSE Quiet Control 30で≪PRIDE≫を聴いてみたが、iPhoneでレコーディングされたといわれなければわからないほど、違和感がなかった。
記事は以上。
(記事情報元:Business Insider)