中東市場拡大のチャンス!iPhoneがイランで正式輸入が認められ、販売禁止状態解禁に

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アメリカの大部分の企業にとっては、イラン国内で販売禁止令が解除されることは彼らに莫大な利益をもたらすだろう。そしてAppleがその恩恵にあやかる最初の会社になりそうだ。というのも、イランは現状の同国内でのiPhoneの販売禁止を取り消す決定をする計画があるというのだ。

9to5Macによると、先月イランは新しい反密輸条例の発令を計画しており、もしその条例が施行されると、Appleがイランで実体のある法人を登記しない限り、市場で既に数百万台出回っているiPhoneが没収されてしまうという危険があった。しかし現在では、イランの現地の業者がiPhoneを正式に輸入するということで初めての許可を取得できそうな段階まで進んでいるという。

iPhone_Iran

現実的に、サードパーティの小売業者はテヘラン等の都市では非常に歓迎されており、多くのイラン国民がAppleのiPhoneを手にしている。ただし、それらのiPhoneは密輸されたものだ。イランで反密輸条例が発動される前は、同国政府はそれらの”西側”からのハイテク製品の大規模密輸には見て見ぬふりをしていたというわけだ。

イランの貿易省貿易振興組織に対してiPhoneの販売禁止命令を解除し、9つのイランの企業にiPhoneを販売する許可証を発行するよう要求したという。ということで、今後数週間以内には、合法的に輸入されたiPhoneがイラン国内で販売開始されることになりそうだ。

イランの首都、テヘラン
イランの首都、テヘラン

 

画蛇添足 One more thing…

アメリカとは一線を画し、iPhoneを販売禁止とするイランの国策も、国民がiPhoneの魅力には勝てず大量に密輸して使用していて、密輸品が市場に氾濫していることから、これは公式に関税がとれる(=儲かる)と考えて販売許可決定に踏み切ったのだろう。

中東では大きな力を持つイランが公式にiPhoneの販売を許可したということになれば、アメリカと中東との関係はまた修復されるかもしれない。そして公式の修理窓口もできるということで、イランのiPhoneユーザにとっても利益のあることに繋がるだろう。イラン政府は現実的な判断をしたというわけだ。

ちなみに、Appleにとっては表向きには歓迎すべきことではあるが、これまで別のどこかの国で既に販売されたものがイランに密輸されていただけのことで、イランの国側に儲けが発生するようになって闇の密輸業者や販売業者が損をするようになる、という力関係の変化があるくらいでAppleには最初はあまりおいしい話ではないかもしれない。そしてもちろんイランが認める「9つの企業」は、恐らく政府と密接な関係のある企業なのだろう。

とはいえ7600万人の人口を抱えるイラン。今回正式販売が許可されたことを皮切りに、Appleが現地法人の設立やApple Storeの開設などを進めていけば、中東イスラム圏でまた同社の一大市場が誕生する可能性もある。

そんなわけでやはりiPhoneは国境を越える魅力を持っているといえるのではないだろうか。

記事は以上。

(記事情報元:9to5Mac

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