Appleの元幹部のJohn Stone氏が、モバイル動画技術の開発を行っているベンチャー企業のFantagで、COOに就任した。John StoneはかつてAppleの副社長で、直接Appleのティム・クック(Tim Cook)CEOに業務報告をする地位だった。
John Stone氏は1999年にPowerSchool社を起業し、2001年に同社の株がAppleに6,200万ドルで買われたことで(買収)、Stone氏はAppleに入社することになった。
PowerSchoolは学校のために学生の情報を管理するシステムを開発するネットサービスプロバイダだ。PowerSchoolによって、学校の管理者や教師が便利で簡単に、また効率よく学生の成績を管理することができるようになり、また学生の保護者も学生の成績を調べられるようになっている。
当時のAppleのCEO、故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)は、「Appleは教師の授業と学生の学習の伝統の手助けをすることができる。今、私たちは更に使命を広げようとしている。学校が効率よく運営できるように協力したい」「PowerSchoolを買収することで、Appleはオンライン教育市場での指導的立場を継続的に保つことが可能になる」と語っていた。
現在、PowerSchoolは世界70ヶ国以上で、1億人以上のユーザに対してサービスを提供している。
Stone氏がFantag社で新たにCOOに就任したのは、同社のBrian Dombrowski氏の紹介によれば、会社の業務や開発の正常な運営を確保すること、またFantagの将来的な戦略的パートナーシップの正確に位置づける目的だとのこと。
Fantag自身が運営する動画プラットフォームは現在もまだテスト中で、今年の暮れあたりに正式に公開されるもようだ。Fantagプラットフォームでは、動画を見ている人達が時間を共有できるようなものになり、ユーザはスマートフォンで軽く触れたりすることで操作が完了し、動画を手動でダウンロードする必要もないという。Fantag社は今年初めにアメリカカリフォルニア州サクラメントで創業されたばかりのベンチャー企業だ。
PowerSchoolを起業する前のBain & Companyでは、Stone氏はNikeとNFLにインターネット戦略についてコンサルティングを行っていた。また最近では、彼はNBAのサクラメント・キングス(Sacramento Kings)のホームのGolden 1 Centerのライブスポーツやエンタメ施設のリデザインを担当したり、サクラメントの中学校や高校のスポーツに関するNPOの議長を務めるなど、サクラメントを愛する人物のようだ。
画蛇添足 One more thing…
Appleのスティーブ・ジョブズ時代は今のクック体制ほど買収を行っていなかった。そんな中、1999年に起業して2001年にAppleに6200万ドルで買収されるのは正にアメリカンドリームの実現者だ。ジョブズが6200万ドルもの大金をはたいて果断に買収した会社のトップであったJohn Stone氏は相当優秀な人物といえる。2001年〜2003年の2年間ではあるが、Appleの副社長を務めたこともあり、外部でも引く手あまただろう。
記事は以上。
(記事情報元:AppleWorld Today)