Appleの共同創業者のスティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak、Woz、以下ウォズ)氏が、Bloombergのインタビューに答え、テック業界の「次の大きな事(next big thing)」を作り出すにはAppleは大きすぎるということをほのめかした。
Bloombergから、将来数年での最大のテック業界のブレイクスルーの可能性と、その目標を実現できる会社について質問されたとき、ウォズはそこにAppleの名前を挙げなかったばかりでなく、とある事実を強調した。それは、彼自身はAppleが次のブレイクスルーを達成できる企業ではないと考えていることを意味している。
「グーグル(Google)、フェイスブック(Facebook)、Apple、マイクロソフト(Microsoft)とテスラ(Tesla)をご覧なさい。これらの会社は世界を変えてきました。彼らはみな通常は若者で、大企業ではないのです」。ウォズは、小型企業はより大きなリスクを背負わなくてはいけないが、その分多くの決裁権を持つ者に希釈による希薄化がないことで、創業者達が本当に作り出したいものを創造することができると指摘する。
またウォズはAIが今最もホットな分野であるとの考えを示した。自動運転の自動車は将来5年以内に私たちの生活に多大な影響を与えるだろうと予測しており、その分野においてはテスラが最も成功を収めるのではないか、という考えを明らかにしている。
小龍的にはこう思った:Appleはやっぱりもうブレイクスルーの可能性はないのか
確かに、これまでテック界にイノベーションを起こしてきた会社はみなスタートアップレベルの会社か、またはワンマン色の非常に強い会社だった(例えばスティーブ・ジョブズが復帰した後のAppleなど)。ウォズのいうとおり、世界を変えるイノベーションやブレイクスルーは往々にして少人数、時によってはたった1人のアイデアと努力によって実現してきた。大事な点は、ウォズによって挙げられた多くの決裁権を持つ者による希釈・希薄化がないことで、そこを勇気を持って実現できるかが鍵を握るのだろう。
Appleは本日、アメリカ版公式サイトにJFK(ジョン・F・ケネディ)大統領の生誕100周年記念としてEducation(教育)内にスペシャルサイトを公開した。ケネディ大統領のいくつかの発言をキュレーションした上で紹介している。しかし今のAppleには、本当にそのケネディ大統領のような、「月へ行く」「冷戦終結」「核軍縮」など命を賭して実現しようとした精神があるだろうか?最近はどうも株主や市場に迎合した製品ばかりではないだろうか。。
共同創業者の一人、ウォズにまでそこまで言われてしまったら、正直Appleはメンツを潰されたも一緒だ。ティム・クックCEOも一念発起して、ケネディ大統領のように勇気をもってイノベーションを成し遂げ、ウォズに、彼が指摘したことにも例外があることを思い知らせてはいかがだろうか?
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