格差社会化が進む米国、半数以上の貧困家庭が家でインターネットを使えていないことが判明

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貧富の差

中国の情報サイトcnBetaの報道に面白いニュースがあったので意訳しつつ紹介したい。

インターネットが既に普及していることは、インターネットを生み出した国で、世界で最も富める国の米国人から見れば当たり前のように感じられているはずだ。しかし意外なことに、実は多くの貧困な米国の家庭ではインターネットを使えず、その割合は貧困家庭の半数にも及ぶという。米国人口調査局(Census Bureau)の最新の研究レポートによれば、80%の米国の家庭が一台のコンピュータを所有しているが、75%の家庭でインターネットに接続できていないという。

同局は、若者がいる家庭・アジア系や白人家庭・高収入家庭・大都市家庭、そして相対的に高いレベルの教育を受けた家庭は、基本的にコンピュータが家庭にあり、そしてそのコンピュータでインターネットに接続しているという。

そして家庭収入が米国の家庭がインターネットを使っているかの重要な要因となっているようだ。インターネットを使用している家庭の95%の家庭収入は年間15万米ドル(約1,744万円)かそれ以上という。しかし年収が2.5万米ドル(約290万円)以下の家庭は米国では最貧困層とみなされ、この層では半数の家庭しかインターネットに接続していないという。また教育の程度も家庭でインターネットを使うかどうかのもう1つの要因となっている。高校またはそれ以下の学歴の家庭では、43.8%の家庭しかインターネットを使っておらず、学士以上の学歴の家庭では90%以上がインターネットを使用しているという。

インターネットを使用している家庭のほとんどがブロードバンドを使用している。また接続方式としては有線モデムが最も多く42.8%を占め、残りの3分の1の家庭がモバイルブロードバンドを使用しているという。また、1%の家庭が未だにダイヤルアップ式の接続をしているということだが、これはAOLのユーザと思われる。

米国では収入や教育の差、つまり貧富の差がデジタルデバイドとネットデバイドを生み出しているようだが、これは恐らく米国だけの問題ではなさそうだ。日本も然り、中国も然り。。貧富の差がますます広がる格差社会化で、富めるものは更に情報を得て富を独占し、貧困なものは情報を得られないので這い上がれない。。そんな世の中がますます進んでいるような気がする。

ただ、今後はアフリカで流行っているような中国製格安スマートフォンによるネットの普及も考えられるし、また当ブログでもたびたび紹介しているテスラ(Tesla)のCEO、イーロン・マスク(Elon Musk)が進めるインターネット通信衛星による世界中をインターネットで包む計画によって、貧困層にも手が届く価格での世界的なインターネットインフラ環境が整ってくれば、少なくともネットに関する格差はかなり縮まることになるかもしれない。そうなったらイーロン・マスクはまさに貧困層を救うヒーローになる。期待したい。

記事は以上。

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