2015年三大モバイルOS大激突!iOS9とAndroid Mを比較

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世界はめまぐるしく変化している。デジタルの世界では尚更だ。

2015年、三大スマートフォンプラットフォーム(OS)が、今年になって最新のOSをリリースすることが明確になり、更に新しいテクノロジーの進化を見せてくれるだろう。

その三大スマートフォンプラットフォームとはいうまでもなくAppleのiOS9と、GoogleのAndroid MとMicrosoftのWindows 10モバイル版のことだが、今年の年末にはこれらのOSは1億台以上のスマートフォンにインストールされるものとみられている。端末の進化も相まって、ユーザはここに来てやはり新たに比較しなおさなければという気持ちになるかもしれない。

今のスマホOSは明らかにこの三つ巴の戦い。勝利を収めるのはどの陣営だろうか
今のスマホOSは明らかにこの三つ巴の戦い。勝利を収めるのはどの陣営だろうか

今日の記事は三大スマートフォンプラットフォームの中でも主流のiOS9とAndroid Mの比較に焦点を当ててみた

iOS9とAndroid Mのリリース時期:だいたい秋?

 

iOS9のリリース時期

Apple-iOS-9

AppleとGoogleのこれまでの慣例と最新のニュース報道によれば、Appleは6月8日に自社主催のWWDC 2015にて正式にiOS 9をについて発表するとみられる(iOS8.4の可能性もあるが)。ただしAppleが本当の意味で完全に次世代iOSをリリースするのは9月、または8月といわれるAppleの主力製品、次世代iPhone(iPhone6s/6s Plus或いはiPhone7)のリリースの前後ではないかと考えられる。

Android Mのリリース時期

New_Android_M

Android MはiOS9と比較すると時間的には早い発表となりそうで、5月28日に開かれる予定のGoogle I/O 2015(こちらもデベロッパ大会)上になると思われる。ちなみにAndroid Mは単に次世代Android OSのベータ版のコードネームにすぎず、この”M”が何を意味しているのかについてはGoogleも秋になるまでは公表しないとみられ、現行のLilipopのイニシャルだったAndroid Lと同様、まずはこの名称でデベロッパや一部の希望するユーザに対してベータテストを行っている。

iOS9とAndroid Mの特徴:お互い一長一短あり

モバイルデバイスに限らずOSの比較をする際に、アップデートによって実現する全く新しい機能というのがキーポイントとなるのはいうまでもない。iOS9であろうがAndroid Mであろうが、卓越した機能の搭載こそがユーザをぐっと掴むための最良の道だからだ。

iOS9は改善に止まり、新機能の増加はそれほど多くなくなる?

昨日の記事でお伝えしたとおり、AppleのiOSエンジニアは新システムの開発において、そのリソースをバグの修復・システム改良・安定性と性能の改善に当てているという。これはつまり目を引くような”新”機能はiOS9では登場しないということになる。iOS9の一部の機能について噂で伝わってくる情報は面白いものが多いが、初めて聞くようなものでもない。例えばiPadのマルチウインドウによる画面分割サポートや、新たにデザインし直された使いやすいUI、クイック返信機能の強化、安全性の改善とSiriのリデザイン、などだ。

iOS9ではiPadのマルチウィンドウ・マルチタスク機能が実現するかも

iOS9_multi-task_multi-windows
マルチウィンドウ・マルチタスク機能、本当に次世代iOSで実現するのか。。?

その中でもマルチウインドウによる画面分割サポート機能については昨年のiOS8にも搭載されるのではないかという噂があったが、現実には搭載されなかったのはご存じの通り。最初Appleは”iPad Pro(12インチiPad)”のみにこの機能を設計していたようで、この製品が今年リリースされる可能性が高くなってきたことからまたこの噂がもちあがってきた。噂によると、アプリによって画面分割のやり方が異なるようで、1/2、1/3や3/2などの形式がいくつかあり、効率化を果たすためにAppleがとうとう初めてスタイラスペンを導入するかもしれないという噂まである。現在Androidでは公式ではないもののマルチウインドウについてはテストが行われており、既にマルチウインドウによるマルチタスクによるインタラクティブなやりとり、例えばアプリ間の文書の移動などが実現できているが、Appleもこれは実現できるかもしれない。なぜなら去年の早い時期からマルチウインドウのテストについては暴露されており、Appleのテストは既に長時間にわたっているからだ。

iOS9では古いデバイスもサポート

もう1つAppleファンを喜ばせると思われるのは、iOS9がA5チップを搭載した旧デバイスでもアップデートのサポート範囲内であるということで、しかも効率よく動作するという。例えばiPhone4sなど。現在、初代iPad miniやiPhone4sでiOS8を動作させるとかなりもたつくが、新しいOSはこれらのデバイス達に再び日の目を見せることになるかもしれない。Appleのこの挙動は一定のレベルで昔からのユーザを重視していることを示しているが、しかしやはり同社が重視しているのは世界の新興市場での製品シェアであろう。新興市場では3〜4年前にリリースされた古いデバイスでも十分活躍しており、Appleのお膝元のアメリカ本土でさえ、まだ800万人以上がiPhone4sを使っているといわれている。ただし、旧デバイスを所有している人はiOS9の新機能の全てをスムーズに使えるということではないようだ。

iPhone4_Steve-Jobs
スティーブ・ジョブズが手に持って発表したiPhone4も、iOS9のアップデート対象となるか?無理かな。。

iOS9ではより開放が進み、アプリ間のリソース共有が強化されるかも

iOS7からiOS8にかけて、AppleのiOSの開放は更に進化した(例えば文字入力システムのサードパーティアプリの許可など)。恐らくiOS9でも同じように開放化が進み、多くのサードパーティによるカスタマイズが可能となることで、iOS8で完全に成し得なかったExtensibilityとソース共有機能が更に進化するかもしれない。ユーザはそれによって一見それぞれが独立しているように見えるアプリが連携を持っているという体験をすることができる。なお、次世代iOSではもしかしたらSiriのAPIがサードパーティに公開されるかもしれないといわれている。また、HealthKit、HomeKitやResearchKitなど、iOS9では完成させるべき目標が沢山ある。

ATOK-for-iOS
ATOKがiOSで使えるようになったのもiOS8から。サードパーティへの開放をもっと進めて欲しい

Android MはビジュアルUXを強化、システムUIがより簡略化して使いやすく?

話をGoogleに移そう。Android Mの”M”は、Muffin(マフィン)を指しているという噂があり、最終的にバージョンが5.5になるのか6.0になるのかはGoogleは公表していない。なぜなら今回のアップデートが本当にメジャーなアップデートになるかどうかは確定していないからだ。GoogleはAndroid Mにおいて、ビジュアル面のUXを改善し、またMaterial Designを2.0にアップデートし、システムのUIを更に簡略化して直感的にユーザを引きつけていくものとみられている。

AppleがiPhoneの古いデバイスのことについてここまで”まじめ”に取り組んだのは初めてのことだが、Googleはとっくにそれを成し遂げている。以前のAndroid 4.4ではProject Svelteと銘打たれたプロジェクトがあり、コアサービスを簡略化し、サービスと機能の改善を行った結果システム全体のスリム化を達成し、メモリが512MBしかないAndroidデバイスでもスムーズに動くようになった。そしてこのバージョンによって、GoogleはAndoird2.xの時代を終わらせることができたのだった。

Android MでスマートホームやIoTデバイスへの進出が強化される?

Android Mにおいて、Googleはその目標に更に一歩近づく。”どこにでもAndroidがある”という野心はずっと変わっていないはずだ。最近の情報では、腕時計、携帯電話、テレビに限らず、Androidは32MBのメモリさえあれば、IoTにさえ進出するといわれている。このプロジェクトはProject Brilloと呼ばれており、家電や公共設備を含む全てのIoTデバイスに搭載できるようにすると目的を持ったもので、少なくとも512MBのメモリを必要とするAndroid Wearよりは期待が持てるものだ。

Android Mは企業向けにも機能を強化予定、指紋認識やマルチウィンドウ・マルチタスクも

それと同時に、Googleの重点は既にモバイルの領域になく、Android Mを使って新たな領域に出ようとしている。それはAndroid AutoやAndroid For Work、そして少々後塵を拝しているモバイルペイメント機能などを狙っているようだ。特にこの中でもAndroid For Workには最も重点が置かれているといわれており、この機能によってユーザは仕事環境とプライベートな環境をしっかりと分けることができるという。Appleが既にIBMのような会社と提携して企業向けのアプリケーションの開発と提供をしていることも背景にあり、Googleは「自分のデバイスでモバイルオフィス」と「数億台のAndroidデバイスを企業へ」という目標を明確にしている

GoogleはAppleへの対抗として、既にサードパーティで実現している”指紋認識機能”と”マルチタスクマルチウィンドウ”機能をネイティヴなAndroidシステムの中に入れていくもようだ。

iOS9もAndoird Mも、その新機能は実はWindows 10ほどのインパクトはないかもしれない

ただしiOS9やAndroid Mで追加されると噂される機能の追加や変化は、Windows 10モバイル版のそれとは比べものにならないほど小さいかもしれない。MicrosoftはWindows 10で新しい機能をいくつも打ち出している。例えばサードパーティアプリの数の少なさを補うために、高速移植という手段でAndroidやiOSアプリとの互換性を高めたり新鮮なContinuum(コンティニュアム)モードを導入するなど。特に後者はUIをタッチからキーボード/マウスにすぐに切り替えられる機能で、これによりスマートフォンをテレビなどモニタに接続すれば瞬時にPCに変身するというもので、これによってデスクトップPCと同様に扱えるというものだ。

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実はWindows 10のContinuum機能のようなものはぜひAppleのデバイスに欲しい。。と思うのは私だけだろうか。統合OSだから成せるわざなのだが。。

iOSユーザはiOS9に、Androidを参考にしつつ機能改善を望んでいる

AppleとGoogleの戦いは止まることを知らないが、この両社は各世代のOSの開発において実は多かれ少なかれ互いに多くの新機能を参考しあっている関係でもある。多くのネット上の意見では、iOSユーザはアップルファンが多いものの非常に頑固というわけではなく、Android上の見た目のいい機能などがiOSプラットフォーム上でも実現することを願っているようだ。まとめてみると、以下のAndroid機能を参考にした改善が求められている。

  1. 設定の検索:毎回アップデートされるたびに、設定のメニューが増えていっているiOS。しかしメニューが増えるにつれメニューが見つからないというユーザも出てくるだろう。特にOTAアップデートをした人などは、設定メニューを見に行く人さえいないかもしれない。Appleはこの点を疎かにしているが、Googleは既にここを達成している。
  2. スクリーンをダブルタップでスリープ解除:これは特段目を引くような機能でもないが、Androidプラットフォームでは現在最も実用的な機能の1つかもしれない。多くのユーザがホームボタンを押してスリープ解除画面を出すのが好きではない。これは難しい方法ではないが、最も便利な方法でもない。画面が大きくなったiPhoneにとっては、やはり画面をダブルタップすることでスリープ解除という機能は便利で簡単なやり方だ。特に通知を見るだけなどの目的にはベストかもしれない(新機種ではフォースタッチで対応するかもしれないが)。
  3. 夜間テーマ:iOS7以降、設定画面は基本的に白い背景に黒いフォントというデザインとなった。一部のユーザはそれが目に優しくないので夜間には明るさを下げたりしているという。Appleは既にOS X Yosemiteにブラックを基調としたテーマを導入しているため、iOSにも導入するのは時間の問題かもしれない。
  4. 更に開放されたNFC:AppleはとうとうNFC近距離非接触通信テクノロジーを採り入れたが、この機能はほぼiPhoneとApple Watchの支払い機能にのみ使われるようになっている。実はNFCはもっと多くのイノベーティブな機能があり、この非接触通信機能によって、スマートホームなどの周辺機器との通信を行うこともできるのだ。一部のユーザはもっとAppleがNFCを開放し、デベロッパにもっとイノベーティブなUXを創り出して欲しいと期待している。
  5. バッテリー持続時間:iPhone6は非常に強力で面白いエンターテインメント性を持っているが、これらは全てバッテリー持続時間を犠牲にした結果もたらされたものだ。iPhone6は従来のiPhoneよりも機体が大きい分大きいバッテリーを積んではいるが、その結果は思わしくない。1日1回充電という運命は既にユーザが慣れてしまっているし、ヘヴィーユーザにとっては悪夢でしかない。多くのユーザが望むのはAndroid 5.0で行われたProject Voltaのようなアップデートで、ユーザが端末のバッテリーが少なくなったときに自動的に節電することを許可する機能、例えば不必要なプロセスを止めたり、バックグラウンドアプリの動作を制限したり、CPUのクロック数を落としたり、通信機能の一部を止めるなどの機能だ。一昨年リリースされたOS X Mavericksには既にこれらの節電機能が搭載されていたので、iOS 9に搭載されることは完全にあり得るだろう。
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ダブルタップによるスリープ解除は確かに大画面のiPhoneには便利かも

iOS9とAndroid Mの対応デバイス

iOS9のアップデート対応デバイスは広範にわたる予定、A5チップ搭載デバイスにも救いが?

 

毎回新しいOSがリリースされると、一部の古いデバイスが淘汰される。そして新しいデバイスを買わないと最良の新機能を体験することができない。ユーザの関心事はやはり対応デバイスではないだろうか。

これまでの情報によれば、iOS9はこれまでのデバイスを広範囲にカバーするという。もし突然の変更がなければ、その対象デバイスはiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 5S、iPhone 5C 、iPhone 5、iPad Air 2、iPad Air、iPad 4、iPad 3、iPad Mini 3、 iPad mini 2となるもようだ。そしてもし最近の噂に間違いがなければ、iPhone 4s 、iPad 2、 iPad miniも対象となるもようで、当然未発表の次世代iPhone、iPhone 6s、iPhone 6s PlusまたはiPhone 7もその対象となる、というよりデフォルトで搭載となる可能性が高い。

これはiOS8対応デバイス。これと変わらず、しかも古いデバイスはきびきびと動くようになれば歓迎だ

Android Mの対応デバイスはGoogle Nexusから、後は不明。。

Android陣営のユーザは最も苦悩することになるかもしれない。毎回新Androidシステムアップデートがあっても、Google以外のメーカーのデバイスは長い時間待たないとオフィシャルなアップデートはできないからだ。基本的には、ここ2年以内にリリースされたGoogle Nexusデバイス(スマートフォンとタブレットデバイス含む)は先にAndroid Mにアップデートすることが可能になるだろう。

 

Googleではないメーカーの端末については、人気のあるデバイスまたはフラッグシップ級のデバイスは早めにAndroid Mにアップデートできるチャンスが大きいといえる。SAMSUNGのGalaxyシリーズ、LGのGシリーズ、HTC OneシリーズやSONYのXperia Zシリーズなどだが、具体的なスケジュールは各メーカーのアップデート配布に委ねられる。当然ながら、Google NexusデバイスにAndroid Mが搭載され始め、またGoogleもこのAndroid “M”の意味を明らかにしない限り、各メーカーも動き出すことはできないだろう。

Google_Nexus_5
Androidユーザには慣れっこなのだろうが、Nexusだけずるい!ってことになるんだろうか

まとめ

では、いったい2015年のモバイルOSでどこが勝利を収めるだろうか?

iOS9のAppleか、Android MのGoogleか、それともダークホースのWindows 10のMicrosoftか?全てはユーザの選択に委ねられている。

いずれにせよ、1つのOSのアップデートの内容は多岐にわたる上、現在はまだiOS9とAndroid Mについては詳細が発表されていないため、どのOSが優秀かをじっくり比較するにはまだ早すぎるかもしれない。

ただ現在確実にいえることは、iOS9もAndroid Mも、ユーザにより便利でより使いやすいモバイル体験をもたらしてくれるだろうということだ。

記事は以上。

(記事情報元:WeiPhone

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