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日本でも配信が始まり、世界中で大ヒットしている【ポケモンGo】はほぼ”社会現象”と化している。多くの人がここまでヒットするとは想像していなかったのではないだろうか。
そしてこの大ヒット製品は、開発メーカーのNIANTIC、任天堂や株式会社ポケモン以外にも、当然ながらアプリを提供しているiOS App Store（Apple）やGoogleのPlay Storeにも莫大な利益をもたらす可能性が非常に高い。
AppleとiMoreによるデータによれば、【ポケモンGo】は既にApp Storeで新記録を打ち立てている。アメリカではiOS App Storeの、最初の週でのダウンロード数の最高記録を塗り替えた。アメリカでは最初の一週間で、ポケモンGoは750万回ダウンロードされ、そして毎日App Storeに160万米ドルの収益をもたらしているという。そしてポケモンGoがリリースされて2週間で、既に2150万人ものアクティブユーザ数を獲得したという。
以前のアナリストの予測によれば、将来12〜24ヶ月（半年〜1年）でAppleはポケモンGoによって得られる収益は30億ドル（約3,185億円）にもなるとされていた。しかしどうやらこの予測はあまりにも過小評価されすぎかもしれない。別のアナリストによれば、ポケモンGoは10年間でApp Storeに450億ドル（4兆7,776億円）もの収益をもたらすという見方もあるのだ。
なぜアナリストがここまでApp Storeが得られる利益が多いと読んでいるかについては、その理由としてここ数年来App Storeの売上は常に好調で、コストや固定費が安定すればそれ以上の売上は基本的に純粋な利益になることが大きいこと、そしてソフトウェアとサービスによる収入がAppleの財務に与える影響がますます拡大していることも挙げられており、それによって450億ドルもの収益をもたらす可能性もあるというのだ。
現在、今後は最大の市場となるとみられる中国を含め、まだ【ポケモンGo】が始まっていない国や地域があるものの、アナリストは最初の10年でポケモンGoのユーザ数は4倍に伸びるとみており、またiPhoneの販売台数も以前のような爆発的な増加はないものの今後も安定して売れ続けるとみられていることも、ポケモンGoがApp Storeにとって今後重要な収入源になる理由として挙げられている。
ポケモンGoの影響で、任天堂の株価は倍増したが、Appleの株価は5％ほどしか増えていない。しかしもしポケモンGoが今後大ヒットが続けば、Appleの株価とってはプラスの影響であることは言うまでもないだろう。
ただし当然ながらこのシナリオはポケモンGoがヒットし続けること、そしてiPhoneが今後も売れ続けることが大前提ではある。
そして今後最大の市場となりそうな中国でのヒット、そして中国ではどの企業がポケモンGoの普及を助けるかによって、その周辺の株価にも影響を与えるだろう。というのも、ポケモンGoのメーカーNIANTIC＝ナイアンティックはGoogleからのスピンオフ企業なので、中国ではGoogleサービスが基本的に全面的に禁止されていることを考えると、中国国内のネット企業大手（BATと呼ばれる三社など）とでも組んでサービスを開始しない限り、このままの体制では中国政府の許可が出ない可能性がある。
記事は以上。
（記事情報元：The Guardian）