次世代iPhoneのうち、iPhone発売10周年記念アニバーサリーモデルの【iPhone 8(またはiPhone X、iPhone Editionとも)】。新しいデザインや様々な新機能が搭載されたハイエンド端末になるという噂があるが、今回中国版TwitterのWeibo上で、中国にあるiPhoneの組立工場であるフォックスコン(Foxconn、富士康)で盗撮されたと思われるiPhone 8の試作機の設計画面がリークした。
iPhone 8試作設計図面、寸法の違いの説明図がリーク
Weibo上でこれを投稿した@安卓论坛(Android BBSの意味)は、「フォックスコン内部から流出した、iPhone 8のものとされる工程デザイン案。サムスンのAMOLED全面ディスプレイを搭載し、伝統的な円形のホームボタンが廃止され、縦方向のデュアルレンズカメラが搭載され、厚さは7.2mm以下。もし実機がこんな感じになったら買いますか?」というコメントをつけている。
寸法の違いの説明図、リーク元(盗撮場所)はほぼフォックスコンで間違いない
さて画像をよく見てみると、画像の上側には中国語繁体字で「產品尺寸差異說明」とあり、製品寸法の違いを説明するために作られた資料であることがわかる。また下側に、赤い字で「感謝辛勞!再創高峰!(苦労に感謝!もう一度ピークを作ろう!)」と中国語繁体字で書いてあり、更に右側に「鴻海(フォックスコンの親会社でシャープを買収したことでも有名な台湾のHon Haiのこと)」と行書体で書かれていることから、これはほぼフォックスコンから流出したと確定して良さそうだ。
デザインについては以前リークしたものとほぼ同様だが、背面ホームボタン(Touch ID)が新たに浮上
デザインに関しては、以前当ブログでも紹介した、Weboユーザ@KK低调によるリーク情報とほぼ似通っている。
ただ大きく異なるのが背面の真ん中にある丸い点だ(恐らく背面ホームボタン、或いはTouch ID)。正面から物理ホームボタンが廃止されたことで、背面にTouch ID指紋センサーが移動した可能性がある(ディスプレイとTouch IDセンサーの一体化に苦労しているという情報があったが、諦めたのだろうか)。
しかし背面の指紋認証になってしまうと、Androidではサムスンやファーウェイ(HUAWEI)などが既に行っており、そのユーザビリティの悪さには定評がある。妥協の産物だとしたら、Appleらしくないやり方だ。
602量産とEVT 03版
この図面の目的は寸法の違いの説明だ。そして右上側にある表には、タイトルに「602量産」と「EVT 03版」という文字が見える。 この2つが何を意味するのかははっきりわからないが、602量産というのは6月2日から開始する量産品の可能性もある。
表の右側の「EVT 03版」というのはEVT(技術確認試験)用のバージョン3という風に読み取ることができる。Appleは製品の量産前に「EVT(技術確認試験)」、「DVT(デザイン確認試験)」、「PVT(製造確認試験)」のそれぞれの段階を経てから量産に入ることが知られている。
「EVT 03」でのサイズは149.501mm×72.497mm×8.624mmとなっていて、ほぼiPhone 7(138.3mm×67.1mm×7.1mm)とiPhone 7 Plus(158.2mm×77.9mm×7.3mm)の間くらいの大きさだが(ただし分厚くなっている)、「602量産」では158.13mmx77.79mmx7.12mmと、縦・横ともiPhone 7 Plusとほぼ同じサイズで、厚さが少し薄くなっている。
一般的に表は左から読むのが普通で、602量産ということは再来月からの量産品とも読めるので、左側の方が新しいのかもしれないが、下の図面そのものにつけられている寸法はEVT 03版のところに書いてある数字と同様であることから、EVT 03版の方が新しいと読むこともできる。。図面ファーストで考えれば「EVT 03版」、表ファーストなら「602量産」が新しいと読めるが、どちらなのかはわからない。
小龍はこう思った:どちらも最終決定版ではない?
いずれにせよこの図面は恐らくホンハイ・フォックスコン社内或いはサプライヤ向けの内部資料で、しかも表のどちらも完全な決定版ではない可能性が高いと思われる。時期的にもAppleはまだ次世代iPhone 8の量産には入っていないとみられ、今後もデザインの変更はあり得る。
個人的には背面のホームボタン、Touch IDだけはやめてほしい。。他のAndroidデバイスの真似で、正面ディスプレイを全面ディスプレイにしてベゼルレスにし、ホームボタンやTouch IDを技術的にフロントディスプレイと一体化することができなかったための妥協の産物と思われるのは悔しいからだ。
記事は以上。
(記事情報元:Weibo)