Apple Watchには心拍測定機能がついていますが、この機能が非常に画期的で、異常な心拍を97%という精度で検出可能なことが、Cardiogramというアプリの開発チームの研究や分析でわかりました。
Cardiogramアプリは9,750万人から1億3900万もの心拍データを集めている
AppleはApple Watchの心拍測定機能を、サンフランシスコのカリフォルニア大学と共に研究しており、Cardiogramというアプリはカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のSan Francisco Health eHeart Studyによって開発されています。そして、Cardiogramアプリによって1億3,900万もの心拍データが9,750人のユーザから集められています。
Cardiogramでは、Apple Watchなどのウェアラブルデバイスから心拍データを集めた結果、通常の心拍と心房細動などの異常な心拍を97%の精度で見分けることができるようになっていると発表しています。
Apple WatchはFDA認定のKardia Bandよりも精度が高い
なお、この異常な心拍を見分ける精度について、FDA(アメリカ食品医薬品局)に認定されているKardia Band(93%の精度と84%の特性)よりもApple Watch(98%の精度と90%の特性)の方がもっとよい仕事をしている、とCardiogramの共同創業者のJohnson Hsieh氏が述べています。
なお、Appleの他にも、Garmin、Polar、LGやその他のヘルスケアバンドでも、主な健康異常を検出可能であることも、本日出版されたJAMA Cardiologyの中で、上記のSan Francisco Health eHeart Studyによって確認されています。
Apple Watchで検出可能な”心房細動”とは
心房細動とは不整脈の一つで、心房が小刻みに動き、けいれんするような病状を指し、それにより心房に血栓ができやすくなり、その血栓が脳に飛んで脳の血管が詰まるリスクが高まる病気で、脳血栓や脳溢血などの原因になる現象ともいえます。しかしこの心房細動は診断によってはなかなか検出されにくく、それがApple Watchを含むウェラブルデバイスで検出が可能となります。Apple Watchは伝統的な心電図の作成はできませんが、ユーザの心臓に関する異常をいち早く発見して警告を出すことができるというわけです。
Apple Watchでは心房細動以外にも様々な診断されにくい症状を検出可能
またCardiogramとSan Francisco Health eHeart Studyによれば、Apple Watch(やその他のウェアラブルデバイス)は心房細動だけではなく、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、そして糖尿病の初期症状などを感知することも可能とされています。
ちなみにAppleはスタンフォード大学ともこの心拍異常の検出の研究をApple Watchを使って行っています。
早速Cardiogramアプリをダウンロードしてみよう
上記のCardiogramはApp Storeで無料でダウンロード可能です。心臓の疾患だけでなく、その他の上記の症状を早めに知りたい方は、入れておくといいかもしれません。私は早速ダウンロードして登録してみました。FacebookやTwitterなどのアカウントでもログイン可能です。ただ、全部英語です。
ただ、Apple Watchは基本夜の睡眠時間中は充電しなくてはいけないため、睡眠時無呼吸症候群については、昼寝でもしない限りは検出は難しいかもしれません。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)