Mac Power Usersポッドキャストの最新エピソードで、ホストのDavid SparksとStephen Hackettが、今週初めに発表されたWWDC 2019で発表された新しい「Mac Pro」について、Apple製品マネージャのDoug Brooksと話す機会を得ました。そこでいくつかの面白いエピソードが語られているのでご紹介します。後半は例によってgdgdですみません。
ちなみに新しいMac Proは、最大28コアのIntel Xeonプロセッサ、最大1.5TBのRAM(ストレージの見間違いではないですよ!)、最大4TBのSSDストレージ、そして「世界で最もパワフルなグラフィックスカード」といわれるAMD Radeon Pro Vega IIのオプションを備えた、絶対的なパワーステーションといえるでしょう。Brooks氏は、このパフォーマンスによってMac Proは将来長期間にわたって十分に機能することが保証されると語っています。確かにモンスター、バケモノ級のマシンであることは間違いないです。当然ながら価格も、バケモノ級ですが。。
8Kワークフローのようなものを見たとき、それは今の”標準”規格ではありません。間違いなくハイエンドでそれをやっている人がいます。しかし、私たちはそれに対する準備ができていることを確認し、それを実現するためにシステム全体のパフォーマンスを確保したかったのです。
この超ハイパフォーマンスの実現に伴い発生する”熱”を管理するために、Brooks氏は、新しいMac Proには筐体内で大量の空気を移動させ、機械を「非常に効果的に」冷却する、いわゆる「低インピーダンスエアフローシステム」があると語っています。
過去のMac Proタワーには9つのファンがついていました。私たちはそれらを単純化し、熱管理システムをもっとエレガントにしたいと考えました。それが、私たちが「低インピーダンスエアフローシステム」と呼ぶものです。ヒートシンクを見てみると、フィンの間隔はかなり広くとっています。私達はこのシステムによってたくさんの空気を動かし、これらの大きなファンによってたくさんの熱交換を得ることができます。ファン自体は少し遅く動く傾向があり、多くの騒音を発生させませんが、システムを非常に効果的に冷却するためにシステム内のかなりの量の空気を交換することができます。
Brooks氏によると、新しいMac Proのファンの音量は約10db(デシベル)で、現行のiMac Proや1世代前のMac Proよりも静音になっているということです。
Brooks氏はまた、新しいMac Proの足元に付けられるオプションの「ホイール」についても述べています。AppleはGトラックを使って、新しいMac Proにホイールを付けて生産用トラックやその他の職場環境において動き回る間に、適度な量の衝撃や振動に耐えることができることを確認したということです。
もう一つの注目すべきことは、他の多くのApple製品と同様に、新しいMac Proは発表されるまでその設計が極秘のままであることを保証するために、Appleの実験室でのテスト中は「ステルスバリア」の中に置かれていたことが語られていることです。新しいMac Proのデザインは確かにWWDC2019の基調講演で発表されたとき驚きをもって迎えられたので、これは確かに効果的でした。今回情報がリークしなかったのは、製造が中国で行われていないことも原因にあるかもしれません。まだ量産には入っていないと思いますが、試作レベルでも中国に生産委託すると情報が漏洩するリスクがありますからね。しかも米中貿易戦争のせいで、今後中国で製造されることもないでしょう。もともと1世代前のMac Proも米国国内製造で、そのため情報がリークしませんでした。
ただし、新しいMac Proのデザインに関してはおろし金みたいだとか、裏側がどーも君みたいだとか、様々な批判もあがってきていますが。。確かにこうなるとどう見てもチーズおろし金。。笑
個人的にとても気になるのはおろし金のような肉抜きもさることながら、やはりあの4本の”脚”です。私の前職では建築金物(特に建具金物)を扱っていたのですが、トイレブースのパーティションの底につくアジャストサポートという金物があり、この新しいMac Proの脚部分にそっくりです。確かに支える力は非常に強いのですが、高級品のデザインとして見た目に耐えるものではありません(トイレブースに使われているくらいで、Amazonでは1,000〜2,000円程度で扱っているくらいですから)。正直もっといいデザインはなかったのかと理解に苦しみます。
ちなみに上のAmazonの画像は、私の前職の会社の製品で、私も上海工場長として中国で製造に関わっていた製品の姉妹品で、「ベスト アジャストサポート 632A」と「633A」です。。ちょっと懐かしいです。笑
AppleのデザインのトップであるCDOのジョニー・アイブさん、前職のベストの製品「T型アジャストサポート」を見てそこを思いついてくれていたなら、ありがたいんですけど。。違いますよね、たぶん。
それから個人的には新しいMac Proの消費電力、1400Wにも震えました。本体価格もさることながら、電気代という維持費も半端ない感じになりそうです。しかし全ての批判は、5999ドルという値段の前に打ち砕かれてしまいますね。。もう、ただただ、、Appleまた凄いのやってくれましたね、というしかありません。もちろんもっとすごいのはとんでもない価格のディスプレイ「Pro Display XDR」なんですが。。
記事は以上です。
(記事情報元:MacRumors)