iOS 9.3のナイトシフトモードは本当に睡眠の質低下防止に有効なの?専門家の意見は

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iPhone_night-shift-mode_1

Appleは3月22日、最新のiOS 9.3をリリースし、新機能の目玉として”ナイトシフトモード”を搭載した。iPhoneとiPadのディスプレイの色調を暖色系に切り替えることで有害なブルーライトをカットし、睡眠の質を落とすことを予防するというものだ。

iPhoneは既に日用品となっていて、会議中でもトイレでもスポーツ中でも、いつでもこのデバイスを携帯している。忙しい一日が終わり、床についた時でさえ、長時間iPhoneをいじっている人も多いのではないだろうか。

しかしこのような行為は睡眠の質を下げてしまうといい、そのことが健康にとってはマイナスの影響がある。Appleの最新の機能”ナイトシフトモード”ではそれを軽減することができるというのだ。そして科学的な実験でも証明されているとおり、ブルーライトはメラトニンの自然な生成サイクルを破壊するという。このメラトニンという物質は夜間に脳内で生成され、人体を睡眠状態にする効果がある。

実際の効果はInstagramなどで使うフィルタのようなものだが、ディスプレイ上のコンテンツや文字は問題なく閲覧することができる。グーグル(Google)も、次のAndroidのベータテスト版ではナイトシフトモードを導入するという。

では、このナイトシフトモードは本当に睡眠の質の低下にいい影響があるのだろうか?専門家にいわせると、このナイトシフトモードだけでは問題の解決はどうやら難しいようだ。

ナイトシフトモードは、最近の一連の研究によって生み出されたものだが(注:脱獄界ではかなり前からあった)、これらの研究によると、バックライトつきのディスプレイそのものが人々が睡眠に入るのを妨げ、ディスプレイを見過ぎることが眠りにつくのを妨げるという。そして睡眠不足が肥満や心臓病など生活習慣病を引き起こすというわけだ。

iPhone_night-shift-mode_2

レンセラー工科大学のマリアナ・フィゲイロ(Mariana Figueiro)教授によれば、科学者はまだこれらのナイトシフトモード等の設定についてしっかりとした研究を行っていないとしているが、本人は同様のアプリケーション(注:App Storeに一時期同様のアプリがあったが悉く取り下げられ、新規でも許可されなくなったが)に対して試算を行ったことがあるという。それによれば、

「アイデアはいいと思います。でも問題は、色だけではなく、その強さも同様に重要なのです。そのため、色と同時にバックライトの明るさも低く調整しなければなりません」とフィゲイロ教授は述べている。「しかし、もちろん設定があることは、ないよりはいいですね」

ユーザはディスプレイの明るさも自分で調整することができる。この明るさもメラトニンの生成に影響するようだ。フィゲイロ教授は更に、ディスプレイを白黒反転して黒い背景に白文字、或いはディスプレイを顔から離して、できるだけ目に入る光を減らすことが重要だとも語っている。

もしどうしても夜間にスマートフォンを使う必要がある場合は、上記のような設定をいくつか試してみるといいかもしれない。しかし一番いい方法は、スマートフォンはできるだけベッドの上には持ち込まず、もし何か時間を潰したいのであれば、新聞や本など紙のものを読むのが健康な睡眠にとってはベストな選択のようだ。

 

画蛇添足 One more thing…

結局専門家の意見では、ナイトシフトモードだけでは足りないということがわかった。一応iPhoneのiOSにはもともとディスプレイの明るさの自動調整機能があり、暗いところでは暗く調整してくれるのはあるが、それを意図的にやった方がいいのかもしれない。

記事は以上。

(記事情報元:新浪科技

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