将来のiPhoneでは、もしかしたらノッチがなくなり、センサー類は全てディスプレイの下部に埋め込まれるかもしれません。
センサーメーカーのAMSによると、 センサーTCS3701は可視光と赤外光の両方を拾うことができるということです。その重要な開発のポイントは、有機ELディスプレイ(OLED)パネルによって生成された光を無視する機能で、それによって外部の光源だけをセンシングすることができるというわけです。
iPhone X、iPhone XSシリーズ、iPhone XRにある「ノッチ」が存在するのは、必要悪といわざるをえません。そのデザイン性や実用性の面から、ノッチは最大の批判の一つでした(しかしその後主に中国の安物スマホメーカーをはじめとした他のメーカーがなぜか必要ないのに大きなノッチを作るなど、安易で故意なデザインの模倣を生み出す原因にもなりましたが)。
そのノッチを必要とする機能の1つが、環境光センサーです。環境光センサーがあることで、iPhoneはカメラの明るさやホワイトバランスの自動調整をすることができます。そしてもう1つの近接センサーも、通話時に人の耳にスピーカー部分を押し当てたときに、ディスプレイがオンのままだと誤操作が起こってしまうのを防ぐ効果があります(もちろんこれは2007年の初代iPhoneから搭載されている技術です)。
そして最後にノッチ上のセンサーで最も重要な機能を果たしているのが、Face IDやAnimojiに使われるTrueDepthセンサー(ドットプロジェクタ)です。こちらは赤外線を使って顔の凹凸や表情などの動きを読み取るものです。
AMSのセンサーは、可視光と赤外線の両方をセンシングすることができ、更に有機ELディスプレイパネルから出る光を分別して無視することが可能になるということで、上記のセンサー類を有機ELディスプレイを透過させることに繋がり、将来的にはiPhoneのノッチを小さくするために大きく役に立つことになりそうです。
ノッチには更に前面カメラのレンズとスピーカー穴が搭載されていますが、後者のスピーカー穴はディスプレイにほぼ目では確認できない程度の小さい穴を沢山開けることで実現可能となるという特許が取得されています(当ブログでも以前お伝えした通りです)。
問題は前面カメラかもしれませんが、カメラだけならば、ベゼルに埋め込めるのかもしれません。ギリギリ端っこに配置されると、修理が更に大変になりそうですが。。笑
ただ、iPhoneのノッチがいつからなくなるかについては言及されていません。今年の2019年モデルでいきなり実現するとは考えにくいですが、それは今後のリーク情報に期待したいと思います。
正直、iPhone XからiPhone XS Maxと1年以上使っていますが、普段使っている分にはノッチがあることにはそれほど意識しなくなり、慣れてくるものです。逆に、そこにセンサーやカメラがあることを意識させるような効果もあり、悪くないような気もしてきました。しかしやはり全画面の動画や画像などを見るときには気になります。なくなる方向になれば、当然これはユーザにとっても喜ばしいことです。また、この技術がMacBookなどに活かされれば、小さい筐体ながらより大きなディスプレイ搭載のMacBookが誕生するかもしれません。こちらにも期待したいところですね。
記事は以上です。
(記事情報元:Apple Insider)